2019/01/22
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北方領土が「第二次大戦でロシア領になった」というロシアの主張は大間違い
= NewsWeek_Column_2019年01月17日, プリンストン発 日本/アメリカ・新時代: 冷泉彰彦


領土問題の前進と、平和条約締結を目指した日本とロシアの交渉において、歴史認識の問題があらためて取り上げられています。ロシアが「第二次大戦の結果として南千島はロシアのものになった」ということを「日本に同意させたい」と躍起になっているからです。この点については、毅然として反論すべきです。何故ならば、このロシアの論法は二重三重に間違っているからです。

まず、日本は第二次大戦を戦いました。これは動かし難い事実です。ですが、ロシアは違います。第二次大戦を戦ったのはソビエト社会主義共和国連邦でした。マルクス・レーニン主義を口実とした独裁政権であり、民主主義を否定するということから、現在のロシア連邦共和国とは似ても似つかぬ別の国でした。

もちろん、ソ連の崩壊に伴って、昔のソ連を構成していたロシア共和国が現在のロシアに変わっているわけですし、領土や住民については継続性があります。ですが、国のかたちとしては全く別です。確かに最近のロシアは、ソ連時代の国歌を採用したり(歌詞は変わっていますが)、昔アメリカと冷戦を戦ったソ連時代へのノスタルジーを感じる動きがあるのは事実です。

ですが、ロシアとソ連は別の国です。特に日本との関係ということであれば、ロシアは親日国家ですが、ソ連は冷戦のために日本とは軍事的に敵対していたわけですから全く別です。ですから、ソ連が第二次大戦で大きな被害を受けたからと言って、その代償として北方領土を占領したということまで、現在のロシアがそのまま継承する筋合いはないのです。

仮に百歩譲って、ロシアが第二次大戦におけるソビエト連邦の被害と、その代償を要求する権利を有しているとしても、そもそも第二次大戦を通じて日本とソ連は戦火を交えてはいません。日ソ間には日ソ中立条約があり、独ソ戦が始まってからも、日独の同盟関係から日本がソ連と交戦するということはありませんでした。



それどころか、1945年の戦争末期には日本政府の一部はソ連の仲介による連合国との和平ができないか、真剣に交渉をしていたぐらいです。もちろん、その一方でスターリンのソ連は、ヤルタ協定などで対日宣戦を他の連合国に根回ししていたわけですが、その事実は日本としては認識していませんでした。

この点については、北欧で諜報活動をしていた小野寺信(まこと)陸軍少将が独自の情報網で察知して東京に警告を送っていたのですが、東京の政府は「ソ連の仲介による和平」に賭けてしまっていて、小野寺情報を無視してしまったというミスはありました。ですが、少なくとも日ソ中立条約について、一方の当事者である日本は1946年まで有効と信じていたという事実は重たいと思います。

いずれにしても、日ソ中立条約があり和平の仲介を依頼していた以上は、第二次大戦における日ソは友好国でこそあれ、互いに交戦国ではありませんでした。ですから、日本としては、独ソ戦の被害に対する懲罰として領土割譲要求をされても、受け入れる根拠はないのです。

それどころか、1945年の8月15日に日本がポツダム宣言を受諾し(連合国側への通告は14日)、陸海軍の無条件降伏を行った、つまり日本としては第二次大戦が終わったと認識した後で、ソ連は南樺太と千島の占領という軍事作戦を敢行しました。(満州方面では8月9日より戦闘開始)これは日本側からみれば、第二次大戦の一部とはみなせない、一方的なものであったと言えます。

その後、1956年には鳩山一郎内閣において、河野一郎農林大臣(現在の河野太郎外相の祖父)が対ソ交渉を行い、日ソ共同宣言に合意して日ソの国交が回復しています。この日ソ共同宣言では「戦争状態の終結」が合意されていますが、日本としては、この戦争状態の終結というのが「第二次大戦」だということは認めていません。あくまで日ソ中立条約が有効であるにも関わらず一方的に行われた戦闘行為であり、それによって発生した対立という考え方を取っています。



このように、ロシアの言う「第二次大戦の結果として南千島がロシアのものになった」というストーリーは、二重三重に根拠が崩れていますし、日本としてそのような主張は一度も認めたことはありません。
では、プーチン政権は「大変な悪意を込めて」こうした主張をしているのかというと、それも違うと思います。あくまで交渉のカード、言葉のゲームとして持ち出しているのであって、むしろ堂々と否定することで対等の舌戦、論理戦に持ち込めばいいのではないかと思われます。

習近平が大々的に発表した「包括的な台湾政策」 = WEDGE Infinity《世界潮流を読む 岡崎研究所論評集》 2019年1月18日
中国の習近平国家主席は1月2日、台湾政策に関する包括的な政策演説を行ない、台湾への「一国二制度」導入を含む5項目の方針を示した。演説の主要点は以下の通り。 中国は統一されなければならないし、されることになるだろう。中国の統一は、70年の両岸関係の歴史の帰結であり、中華民族の偉大な復興にとり不可欠である。

 平和的な国家統一に向けた両岸の共同的な取り組みを求める。長年の懸案を世代から世代へと先送りにするわけにはいかない。

 「平和的統一」と「一国二制度」の原則は、再統一を実現するための最善のアプローチである。再統一が実現された後、中国の国家主権が確保されることを前提に、台湾の安全、発展、社会制度、生活様式は十分に尊重され、台湾同胞の私有財産、信仰、正当な権利、利益は十分に保護される。

 我々は同じ家族である。中国人は中国人と戦わない。しかし、軍事力の行使を放棄することは約束しない。必要なあらゆる選択肢を留保する。こうした措置の対象となるのは、外部勢力による干渉、ごく少数の台湾独立を掲げる分離主義者とその行動だけである。

 我々は、中台の経済協力を進める。社会的インフラを連結し、エネルギーの共同利用を行う。 ・・・・・・・明日に続く・・・・・・



古都 老翁がいた。 翁は愛犬を愛で朝夕の散歩に伴う。 翁は大壺を持ち、夕刻 酒を片手に壺に躍り入る。 くぐもる声で語る傾国の世辞は反響し、翁の安息を妨げ、翁はなす術も無く自笑。 眠りに落ちた。 
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Last updated  2019/01/22 05:50:06 AM
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