2022/01/13
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忘備忘却録 狂貢
◆ エミール・ゾラがフランス大統領に公開の弾劾状を送ったところ、逆に国中の右翼から弾劾される破目に(1898年=『我弾劾す』)。このためイギリスに亡命するが、翌年帰国彼の別荘には多くの文学者が集まった。 ◆ 前年暮れの地震の打撃から立ち直っていないうちに、中部地方が地震に襲われる。だが、国策により当局は誰も気にしない(1945年=三河地震、終戦前後にかけて4年連続で1,000人を超える死者)。 ◆ 美空ひばりが、浅草で観客に塩酸で歓迎される椿事(1957年=神戸芸能社の看板を掲る山口組三代目・田岡一雄が美空ひばりを専属=同年4月契約=にする陽動作戦)が起こる。
【彷徨癖者/如水の愛犬 “ハクとココ”が悲嘆・感嘆 / 令和4年01月13日 】
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半導体への巨額支援は失敗する =後節=
= NewsWeek_Column_2022年01月11日、 中国経済事情 丸川知雄


ファーウェイで顕在化した供給リスク
ファーウェイは事業の一部を売却するなどスマホ事業の大幅な縮小を余儀なくされた。こうして、半導体および半導体製造装置の供給リスクが顕在化したことで、中国政府の半導体国産化へ向けた決意がますます高まった。2019年には国家IC投資ファンドの第2期が始まり、2000億元(3兆4000億円)の資金を集めて再びICメーカーへの投資を始めた。

ところが、2021年に入ると、中国の半導体国産化戦略に失敗の空気が漂うようになった。2014年以降の膨大な投資にもかかわらず、2020年の半導体の国産化率は私の計算では24%にとどまった。半導体産業専門家のハンデル・ジョーンズ氏の推計では国産化率は16.6%にすぎないという。但し、彼の推計では中国国内で半導体を生産している外資系メーカーは国産化率にカウントされていない。いずれにせよ、「2020年に49%」という「中国製造2025技術ロードマップ」の目標を大幅に下回っている。

さらに、2021年7月には、これまで中国の半導体戦略の先兵として活動してきた紫光集団が破産した。紫光集団は、もともと清華大学の研究成果の産業化を目指す目立たない国有企業にすぎなかったが、2009年に、清華大学出身で新疆での不動産事業で当てた趙偉国がその資本の49%を取得して経営を掌握してから半導体事業に力を注ぐようになった。

紫光集団は2013年に携帯電話用ICのファブレス・メーカー、展訊(Spreadtrum)と鋭迪科(RDA)の2社を買収し、この2社を統合してユニソック(紫光展鋭)とすることで、半導体産業への参入を果たした。
その後、NANDフラッシュメモリを作る長江メモリ、同じくメモリを作る武漢新芯、成都紫光、南京紫光といった大型の工場を次々と立ち上げた。これらの事業の資金は銀行からの借り入れや社債の発行で調達したほか、国家IC投資ファンドからも総額286億元(約4900億円)の出資を引き出している。

しかし、紫光集団の半導体事業は、最初に買収したユニソックだけはスマホ用ICの世界でそこそこの業績を上げているものの、大金を投じたメモリはあまり売れていないようである。紫光集団は投資した資金を売り上げによって回収できず、資金繰りが行き詰った。同社は日本でいえば会社更生の途上にあるため、国家IC投資ファンドが投じた資金が完全に無駄になると確定したわけではないものの、現状では大きな損失を被っている状況にある。

紫光集団が失敗したのは、端的に言って、半導体産業に「国産化」という発想が馴染まないためである。半導体は、研究開発や設備投資に膨大なコストがかかる一方、生産量を拡大するコストは小さいため、規模の経済性が顕著である。半導体の輸送コストも小さいため、販売先に近接した場所で生産するより、特定の場所に生産拠点を集中し、そこから世界へ運んだ方が経済的である。つまり、この産業は少数の企業が少数の生産拠点で集中的に生産する傾向があり、各国で国内需要のために生産するのは割に合わないのである。



国産化の動機はアメリカの圧力
ただ、もし海外の生産拠点からの半導体供給が阻害される事態が生じるとすれば、それは半導体の国産化を進める理由にもなるし、またその機会が生まれることになる。実際、アメリカ政府が自国産の半導体ばかりか、他国産の半導体を中国へ輸出することにさえ制限を加えはじめたことは、中国にとっては半導体の国産化を進める重要な動機となった。

ところが、フタを開けてみたら、アメリカの半導体輸出制限は実は大したことがなかった。トランプ政権のもとでアメリカから中国への半導体輸出は減少するどころか、むしろ2017年の53億ドルから2020年の102億ドルへ急増しているのである。バイデン大統領が就任した2021年はさらに前年を上回る勢いで、1~10月の輸出額は104億ドルと、年末まで2か月を残してすでに前年の実績を上回っている。

たしかにアメリカ政府の制限によってファーウェイは5Gスマホ用のICを入手できなくなったが、ファーウェイのそれ以外の製品に必要なICは輸入できている。まして、シャオミやオッポなど他のスマホメーカーの場合は、最先端の5Gスマホ用のICも問題なく輸入しているのである。

海外のICが従来通り輸入できるのであれば、中国国内のICユーザーとしてはわざわざ品質が未知数の国産品に切り替える理由はない。勇んで半導体国産化に取り組んでいた紫光集団も、輸入に制限がない状況であれば、価格と品質で輸入品に対抗せざるを得ない。しかし、短期間にそんな実力を身に着けることはできなかったのだ。

さて、日本政府がTSMC熊本工場に巨額の補助金を出そうとしている件に話題を戻すと、このプロジェクトが商業的に成功する可能性は高いと思う。熊本工場ではソニーのイメージセンサーや画像処理プロセッサ(ISP)を受託生産する計画だというが、ソニーは世界のイメージセンサー市場で5割前後のシェアを持つトップメーカーであり、成功が持続する可能性は高い。

但し、ここで一言を注釈を差しはさんでおくと、TSMCは中国・南京ですでに28ナノメートルのICを製造するファウンドリーを運営しており、そこではソニーを追い上げている米オムニビジョンのイメージセンサーの受託生産をしている。自民党などには、この熊本工場を機縁に半導体の日台連合を期待する向きもあるようだが(『日本経済新聞』2021年12月25日)、TSMCの日本とソニーへの協力は、同社の中国とオムニビジョンへの協力より後回しであったのである。

さて、TSMC熊本工場でのソニー製品の受託生産が成功して海外にも輸出される場合、日本政府の補助金がかえって仇となる可能性がある。つまり、補助金によって輸出競争力を高めたとなると、海外で補助金相殺関税を課される可能性があるのだ。特に、自国にイメージセンサーのメーカーを持つ韓国、アメリカ、中国は相殺関税を課す動機がある。つまり、政府の補助金のせいで、かえって輸出が難しくなる恐れがある。
・・・・・・明日に続く・・・



古都 老翁がいた。 翁は愛犬を愛で朝夕の散歩に伴う。 翁は大壺を持ち、夕刻 酒を片手に壺に躍り入る。 くぐもる声で語る傾国の世辞は反響し、翁の安息を妨げ、翁はなす術も無く自笑。 眠りに落ちた。 
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Last updated  2022/01/15 12:08:12 PM
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