2024/06/16
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★忘備忘却録/きょう(狂)の過去帳
◆ 秤屋とタイムレコーダー屋とパンチカードの会社が、経営不振だったもの同士合併(1911年=IBMの前身「C-T-R社」が設立)する。 やがてビッグブルーとしてコンピュータ世界に君臨するとは、当時誰も予想しなかった。 ◆ 第二次世界大戦でナチスに蹂躙される一方だったフランスの首相に第一次大戦の英雄が就任する(1940年)が、5日後には早々と白旗を掲げ国民の期待は裏切られることとなる。 ◆ 同志レオニード・ブレジネフが党の書記長だけで満足せず、ソ連のトップに就任(1977年)。なお6年後の同じ日に後任のアンドロポフが同じことをやり、いみじくもつるふさの法則の例証となった。
【 彷徨癖者/如水の愛犬 “ハクとココ”が悲嘆・感嘆 / 令和5年06月16日 

<キッシンジャーの悪夢が現実に?>
緊張あっても表に出ない中露“結束”、分断する術はあるのか
=Wedge_Report 【世界潮流を読む 岡崎研究所論評集】 2024年6月13日 / 岡崎研究所



 キッシンジャー外交の評判は、1970年代初頭、世界に突然発表された米中和解で冷戦の力学を変えたことだ。ソ連は突然孤立した。2022年のロシアによるウクライナ侵略以来、西側諸国はこの手法を再現し、ロシアと中国の「無限」の関係を離そうと努めてきた。

 しかし、どちらに接近するかについては意見が分かれる。欧州人は、ウクライナについて習近平を説得しプーチンに厳しく当たりたい。つまりロシアを孤立させたい。
 しかし米国には中国がより危険な長期的敵対者であるとの総意がある。米国の戦略家は、ロシアを中国の側に追いやり、結果として世界の力の均衡が北京に有利になることを心配する。

 長年の対中敬愛にも拘わらず、キッシンジャーは、死の直前に、弱体化したロシアが事実上中国の衛星国になり、その結果、中国の勢力圏がポーランド近くまで拡大することを懸念していると語った。
 理論的には、中露の分断が解決策となるが、残念ながらその可能性は、近い将来はない。プーチン訪中の際の温かい歓迎は、中露関係の堅固さを証明している。

 習近平とプーチンの絆は共通の世界観に基づいているため、強固だ。両者は、米国を主要な脅威とみなす独裁的な国家主義者だ。

 今回の共同声明は、米国が中露を対象とした「二重封じ込め」政策を追求し、「覇権的」行動を取っていると非難する。中露は、米国が北大西洋条約機構(NATO)を欧州で、日韓比豪との二国間同盟をインド太平洋地域で形成し、中露を包囲しようとしていると考えている。中露の友好関係の維持は、米国等による「二重封じ込め」を防ぐためである。

 長期的には、ロシアは中国への依存が高まることや両国間の力の差が拡大することを心配しているはずだ。ロシアは19世紀に中国から数十万平方キロメートルの領土を割譲させたことをよく知っている。
 しかし、最近の中国の地図には、一部のロシアの都市が昔の中国名で表示されている。ロシアはこれには気付いているはずだ。しかし、これらの緊張は大部分が表面下に留まっている。これが1971~72年と今の重要な違いだ。

 当時、中ソの対立は明白であり、それはニクソンとキッシンジャーに中国を誘い込む明確な機会を提供した。70年代にその機会を掴むためには、米国が中国の立場に、特に台湾について重要な譲歩を行うことが必要だった。

 今日、中露分断を図るためには、恐らく台湾あるいはウクライナにつき一層難しい政策転換が必要となるだろう。米国にそのような動きをする意欲はほとんどない。少なくとも今のところは。



 強固となった中露関係

 この論説は、今の中露関係を離反できるかどうかを議論した興味深い記事である。
 今、中露関係は地政学上、相互利益上も強固だとの指摘はその通りで、今の関係においても両国の間に緊張は有るがその緊張は当面表面には出て来ないとの見立てもラックマンの言う通りだろう。

 さらに、中露離反を実現するには、キッシンジャーが1970年代に「米国が中国の立場に、特に台湾問題について重要な譲歩を行う必要があった」と指摘し、仮に今、中露離反の機会が出ても、台湾やウクライナについて難しい譲歩が必要となると直截に指摘する。非常に興味深い指摘で、彼の言わんとすることは理解できる。

 過去のことはやり直すことはできないが、カウンター・ファクチュアル(反事実思考的)に考えれば、あの時あのような行動をしなかったならば、今こんなに苦労することもなかったのではないかと思うことはある。しかしラックマンは、「少なくとも今のところは」米国はそのような動きをする意欲はないと結論する。それもそうであろう。

 ラックマンはこの記事の中で、キッシンジャーが死の直前に彼に、「弱体化したロシアが事実上中国の衛星国になり、その結果、中国の勢力圏がポーランド近くまで拡大することを懸念している」と語ったと明らかにしている。これも非常に興味深い話である。

 プーチンは、5月16日に習近平と会談し、「新時代の包括的戦略パートナーシップ」を深化させるとした長文の共同声明に署名した。中露で軍事協力を深めること等を盛り込んだ共同声明には、米国の日韓両国との安保協力を念頭に、「北東アジアのパワーバランスを変えようとする覇権行為に反対」、貿易、金融、エネルギー分野等を例示し「国際経済の政治化に反対」、米国の「所謂二重封じ込め政策」に中露は対処していくと書かれた。



強調された日米への非難

 日本にも言及があり、原発処理水を「核汚染水」と呼び、「深刻な懸念」が表明された。日本の歴史認識などを念頭に「第二次世界大戦の歴史の否定や改ざんに反対」と記す。
 米国、英国、豪州の3カ国による安全保障の枠組み「AUKUS」がアジア太平洋に及ぼす影響にも深刻な懸念が表明された。米国等による中露への経済制裁には、もちろん反対する。

 「ロシア側はウクライナ危機の政治的・外交的な解決において建設的な役割を果たそうとする中国の用意を歓迎する」、台湾について「ロシアは『一つの中国』の原則を厳格に守り、台湾は中国の不可分の一部だと認め、あらゆる形の『台湾独立』に反対する」と書かれた。

 さらに、米国を名指しして「自らの絶対的な軍事の優勢を維持しようと安定を破壊する企みに対し深刻な懸念を表明する」、米国のインド太平洋戦略などにつき「地域の平和と安定に否定的影響をつくり出している」等と書いている。中露の防衛分野での協力が、地域およびグローバルな安全保障の強化に寄与するとした。

 米欧が凍結したロシアの資産から得られる利子をウクライナ支援に活用する動きを念頭に、外国政府による資産押収を非難した。5月17日付日経新聞は、「目立つのは日米への非難だ」と書いている。

 今回のプーチン訪中には、2022年2月の中露声明のようなインパクトは窺えない。ウクライナ戦争の長期化に伴い、中国にとり中露関係の「無限性」の重要性は下がっているとの指摘もある。しかし、対露軍事支援についてのブリンケン等の対中圧力は強めていくべきだろう。



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古都 老翁がいた。 翁は愛犬を愛で朝夕の散歩に伴う。 翁は大壺を持ち、夕刻 酒を片手に壺に躍り入る。 くぐもる声で語る傾国の世辞は反響し、翁の安息を妨げ、翁はなす術も無く自笑。 眠りに落ちた。
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Last updated  2024/06/18 06:45:50 AM
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