
まずは前菜。Jambon de Chevreuil d’EZO fumé Rillette de Marcassin de TSUSHIMA
Terrine de Cnard sauvage d’IKI avec salade vertエゾ鹿モモ肉の自家製スモークハム
対馬産イノシシのリエット 壱岐の網取り鴨のテリーヌ、フォアグラ風味自家菜園のサラダ添えです。
今回ワインはCAVE相川の相川さんと相談して、ブルゴーニュのドメーヌ・マレシャルの物で通すという珍しいラインナップです。この皿には、ブルゴーニュ・ロゼ2011です。サヴィニィの1級畑も含めてすべての畑のピノノワールから作られているそうです。おそらく、セニエのロゼなんでしょう。セニエとは、直訳すると「血抜き」という意味なんですが、赤ワインを作るときに葡萄の皮と果汁を一緒に漬け込んで(マセラシオン)ワインの色と渋みというかタンニンの成分を出すわけですが、そのときに発酵の初期段階で果汁を少し抜くんです。そうすると、果皮と果汁の触れ合う割合が高まるのでより色が濃くタンニンも強めに出たワインができるわけです。醸造のテクニックの一つなんですが、抜いた果汁をそのまま発酵させてあげれば、たいていは少し色が濃い目のロゼワインができるわけです。というわけで、赤ワインの発酵中の樽から少しづつ引き抜いた果汁で作ったロゼではないかと思います。
ベリーやチェリーの香りで、ほんの少し感じる甘味としっかりしたボディーがあり、ジビエの冷製肉料理に全く負けません。いきなり、いい感じのマリアージュですね!

Saussise de Marcassin de TSUSHIMS avec MOSTARDA de pommes à la maison対馬産イノシシの皮無しソーセージのグリル、自家製りんごのモスタルダ添えです。
これには、ブルゴーニュ・アリゴテ2011です。ブルゴーニュの白ワインの主流品種はもちろんシャルドネで、このアリゴテ種は二流扱いされることが多いのですが、ドメーヌ・マレシャルのアリゴテは全然別物です。良く熟した葡萄から作られ、イノシシという強い肉にも負けないパワーがあります。そして、添えたリンゴのモスタルダの甘酸っぱくてピリッとマスタードの味わいと反応して実に見事にこの料理とはまりますね!素晴らしいセレクトでした。ちょっと私には思いつかない斬新な組み合わせです。相川さん、さすがに自分の持っているワインを熟知してますね。脱帽でした。

次は、Bouillon de Faisan et son quenelles 霧島山麓キジのブイヨンとそのクネルです。クネルというのはフランス版のつくねみたいなものでキジ団子ですね。これに合わせるワインは、ブルゴーニュ・シャルドネ・キュベ・アントワン2013です。このマレシャルという作り手は、完熟の収穫に異常なほどのこだわりを見せるということで、シャルドネは貴腐果が混じったというこだわりぶり。とても、濃厚でほんのりとある苦みがキジの深い旨味とよく合います。マレシャル夫妻の息子の名前を付けたキュベということで、特に愛着があるのでしょうね。実に見事なワインだと思います。ムルソーやピュリニィを名乗るワインでもこれに遠く及ばないものがざらにあると思ったくらいです。逆に言うと料理を選ぶワインかもしれません。白ワインだからと言ってシンプルな魚料理なんかじゃ楽しめませんよ。ブレスの鶏や上質な仔牛肉などむしろ肉系の料理だと思います。

メインは、Cuissot de Chevreuil rôti sauce chasseur エゾ鹿モモ肉のロースト、シャスール風キノコソースです。鹿のモモ肉のランプの部分を使っています。モモ肉では一番柔らかくて旨味もある部位ですね。低温でゆっくり焼き上げてから最後に強火で焦げ目をつけてあります。フランス産のマッシュルームを使った柔らかい味わいのソースです。
合わせるワインは、もちろんマレシャルのラドワの2007年。熟成感があり柔らかく上品にこなれていて、滑らかな鹿の触感と優しい味わいのキノコのソースにぴったりです。思わず目を閉じて「あー、なんて上品なマリアージュ」と言いたくなるような美味しさですよ!ラドワという地区はあまりメジャーではないのですが、実は特級のコルトンと地続きでとても良いクリマなんです。ですから、プロの間では探すとよいワインが見つかるということで定評がある地域です。



デザートは、CAKE de Farine de chataigne au raisin et noix Pavé de chocolat au Cointreau Glace au caramel et au beurre demi sel,P.Hermé胡桃とレーズン入り栗粉のケーキ 生チョコパヴェのコアントロー風味 ピエール・エルメ風カラメルと有塩バター風味のアイスクリームです。これにはもちろん、、

さかもとこーひーの ジビエ尽くしのコース専用ブレンドです。これは、深煎りコロンビア、深煎りコスタリカ、グアテマラ・アゾテァ、コロンビア・エルディビソのブレンドということですが、いやー、、さすがに合いますね!昨日は、ジビエ尽くしのコースの初日なんですが、10名の団体様でした。みなさんお料理もワインとのマリアージュもそしてもちろんこーひーも絶賛でしたよ。最近来てくださるようになった方々で、前回は男性6名でワインをグラス換算で60杯以上いかれた方たちです。昨日は女性もいらしたのでそこまで飲まれませんでしたが、10名でワインを7本と食後酒にブランデーやリキュールも召し上がっていただきました。ありがとうございます。
今回のジビエ尽くしのコースとワインとのマリアージュはかなりレベルが高いと思います。是非お試しください!
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