幕張本郷の小さなフレンチレストラン   サンク・オ・ピエのオーナーシェフ、中村雅信の日記ページ

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Jul 19, 2017
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カテゴリ: シェフの雑記帳



 これは尾長鯛のポワレ。ソースは自家菜園のプチトマトをミキサーにかけてシノワで濾してできた果汁を1/4くらいにまで煮詰めたもの。煮詰めるときにアクのように浮いてくる繊維質を取っていくと本来ならトマトぺ-ストになるくらい煮詰めているのに、割とサラッとした状態に仕上がる。ところが味のほうはトマトが4倍くらいに凝縮されているので、酸味も旨味も強烈!トマトは野菜の中で最もアミノ酸(グルタミン酸)を多く含むので、ほとんどポン酢のような感じなります。塩で味を調えて魚のソースに、、仕上げに極上のオリーヴオイルをかければ完璧です。



 果肉がしっかりしている楕円形のトマト、アイコという品種でセミドライトマトを作ります。半分に切って断面を上にして天板に並べて100~120℃くらいのオーブンで数時間かけて水分をある程度抜きます。それをシェリーヴィネガー、バルサミコ、エルブ・ド・プロヴァンス、ニンニクの微塵切、塩オリーヴオイルでマリネしておきます。これが毎年人気で、楽しみにしているお客様も多いです。そのままでもワインやビールのおつまみになりますが、魚や鶏料理のソース代わりに使うこともあります。



 これは、メカジキのソテーにセミドライトマトをハサミで細かく切って小鍋に入れて温めてソース代わりに魚にのせてあります。これも仕上げは極上オリーヴオイルですね。トマトの旨味とマリネにつかったヴィネガー類の酸味でさっぱりと美味しくいただけますよ。



 フォアグラがいよいよ無くなってきたので、こんなものを作ってみました。Terrine de Fondant de foie de volaille avec raisin aigre doux地鶏レバーのテリーヌ、フォンダン仕立て、甘酸っぱいレーズンを添えです。これ、実はパリにあるコルドンブルーという料理人養成の調理師学校のレシピを少し変えたものです。鶏レバーと卵や生クリームバターなどをミキサーにかけてシノワで濾してテリーヌ型に流し湯煎にかけてオーブンで蒸し焼きにしたものに 白ワインとシードルヴィネガーと砂糖と蜂蜜とシナモンでコンポートにしたレーズンを添えてます。フランス人はこのような料理を皮肉を込めて「貧乏人のフォアグラ」なんていうこともあります。まあ、フォアグラの代わりにはなりませんが、料理としては結構美味しいですよ。今前菜でやっております。





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Last updated  Jul 19, 2017 12:45:52 PM


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madame-H@ キッシュに入れてます。 相かわらず、手間のかかるスープを楽しん…
ゆり777 @ こんにちは。 美味しそうですね~。 チキンがジュージ…
おかめ@ Re:食べる姿(10/31) なるほど!私も無粋な行為をしていた一人…
mermerada @ はじめまして! エスカルゴは好きで、メニューに有ると頼…
福島@ ソーモン う、うまそうですねーーー! 思わず涎が…

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