《櫻井ジャーナル》

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2009.04.26
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カテゴリ: カテゴリ未分類
 今回は、日本の現状について考えてみた。

 日本では労働に見合った対価も,能力に見合った対価も支払われていない。能力を引き出し、発揮するためのチャンスすら庶民は奪われつつある。結局、何らかの「閥」や家の財力で特権的なポジションを得られるかどうかで社会的な地位、そして報酬は決められる。このシステムが日本を破局へと向かわせているのだが、不公正、不平等なシステムの恩恵を受けている支配層は意に介さない。

 巨大企業や官僚組織を観察していると、能力のある人間は出世しない。これは私の個人的な意見ではないだろう。何らかの形でそうした組織を調べている人は異口同音に言う。要するに、上司に胡麻を擂るだけの人間が出世していく。上司にしてみても、能力のある部下は早晩、自分のライバルになる。潜在的ライバルは早めに潰しておこうとする。

 それでも、企業が余裕を持って社員を抱えている時代は、能力のある人間がいたのでよかったのだが、「合理化」や「リストラ」でそうした人々が追い出されると、残るのは無能な人間だけ。それでも優秀な下請け企業群が健在ならば、そこに仕事を押しつけて利益だけは自分たちで独占するという芸当もできたのだが、中小企業が今のように疲弊してくるとそれも難しい。

 1970年代のオイルショックで企業の業績が悪化した後、少なからぬ大企業の経営者はエンジニアの採用を大幅に減らし、中には採用を取りやめた企業もあった。エンジニアは一人前になるまでに10年程度は必要だと言われているので、10年後にエンジニアがいなくなるぞという警告があったのだが、愚かな経営者たちには危機感がなかった。そしてエンジニアが不足することになる。

 その当時、「合理化」と称して生産活動を維持するギリギリの水準まで人員を削減したのだが、その結果として「過労死」が問題になる。その水準からさらに「リストラ」で人員を削減したならば、当然のことだが、生産活動を維持できない。そこで「非正規雇用」を拡大させたのだが、その結果として日本社会を維持することが困難になっていることは言うまでもないだろう。

 そうした歪みの「緩和装置」として機能してきたのが医療機関なのだが、それにも限界があり、医療システム自体に歪みが生じてしまった。そこで、日本の支配層はマスコミを使って医療機関を攻撃、大企業が生み出した歪みは直接、社会に影響を及ぼすようになって無残な社会保障の実態が表面化している。

 1980年代から「規制緩和」と「民営化」が叫ばれるようになり、「小さな政府」つまり社会保障システムの破壊をマスコミも宣伝するようになっていたが、その当時、ある天才的な相場師(マスコミに登場するような偽者ではない)はこんなことを言っていた。

「福祉とは社会的な弱者を救済するシステムなのであり、カネ儲けできるはずはない。もし、福祉をビジネスにするならば、それは必然的に詐欺になる。」



 最近、「貧困ビジネス」が話題になっているが、現在の日本はその相場師が予言したような形になっている。中曽根康弘政権が種を蒔き、小泉純一郎内閣が花開かせた不公正で非情な社会システムで日本は沈没しそうなのである。この状況を改善させるためには、労働に見合い,能力に見合った対価を大企業が支払わなければならない。

 最近、アメリカの軍事負担を軽減するため、ソマリアへの派兵を突破口にして「集団的自衛権」を行使できるようにするべきだと再び叫び始めた政治家もいる。郵政民営化や金融機関の再編で資金をアメリカへ移動させようとする動きも続いている。破綻したアメリカのシステムを支えるために日本人の資産を使ってはならない。





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最終更新日  2009.04.26 18:19:42


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