《櫻井ジャーナル》

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2009.06.18
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カテゴリ: カテゴリ未分類
 イランの混乱が続いている。プラカードやバナーには印刷されたらしい英文が書かれ、組織的な抗議活動だということはわかる。そうした活動をアメリカ国務省は公然と支援しているが、イランに対する先制攻撃について言及していた長官を擁する省だけに、注目しておく必要はあるだろう。

 大統領選でマフムード・アフマディネジャドとホセイン・ムサビの得票は競ると見られていたとマスコミは根拠を示さず、断定的に解説するが、アメリカのNPOが3週間前に実施した調査では、アフマディネジャドがダブルスコアで勝つという結果が出ていた。これはすでに本コラムでも指摘した話だ。開票のスピードが速すぎるとか、信憑性が不明の「内部情報」が不正の根拠になっているようだが、信頼できるとは言えない。

 勿論、選挙に不正行為はつきものである。例えば、2000年と2004年の米大統領選挙で組織的な不正があったと信じる人は多い。この場合、投票妨害や投票用紙の問題、電子投票システムの疑惑など具体的な根拠があった。こうした疑惑をアメリカの司法が封印し、ジョージ・W・ブッシュ政権は誕生した。そのひとつの結果がアフガニスタンやイラクへの先制攻撃であり、100万人を超すと言われる非戦闘員の虐殺につながった。要するに、ここでアメリカ政府がイランの大統領選挙で不正があったと声高に叫ぶわけにはいかない。そんなことをすれば、物笑いの種になるだけだ。

 1953年にイランでは民主的に選ばれたムハマド・モサデグの政権がクーデターで倒されたが、その序章は反政府デモだった。この軍事行動にアメリカが関係していたことをバラク・オバマ大統領は先日、認めている。このクーデターを企画したのはイギリスの情報機関であり、実行したのはアメリカの情報機関だということは広く知られている話(拙著『テロ帝国アメリカは21世紀に耐えられない』を参照)だが、アメリカ大統領が認めた意味は重いだろう。

 2001年にはベネズエラでウーゴ・チャベス政権の打倒を目指すクーデターが企てられている。このときも反政府デモから始まった。その黒幕として名前が挙がっているのは、ネオコンのエリオット・エイブラムズ、キューバ系のオットー・ライク、秘密工作の常連であるジョン・ネグロポンテ。新政権は実業家のペドロ・カルモナを中心に組閣されることになっていた。

 クーデターの際、アメリカ海軍がベネズエラ沖で待機していたとも言われているほか、アメリカの武官、例えばジェームズ・ロジャーズ中佐の関与も指摘されている。勿論、アメリカ側はクーデターへの関与を否定しているが。

 このクーデター計画は失敗に終わるが、その理由は事前に情報がチャベスに伝えられていたからだった。OPEC(石油輸出国機構)のアリ・ロドリゲスからクーデターが計画されていると警告されていたのだ。

 イランで現在、どのような事態が進行しているのかは不明だが、こうした状況の中、怪しげな情報を信じ込み、振り回されるべきでないとは言える。「信頼できる筋」は意外と信頼できないものである。





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最終更新日  2009.06.18 19:26:32


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