《櫻井ジャーナル》

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2011.03.27
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カテゴリ: カテゴリ未分類
 リビア情勢は混沌としている。米英仏を中心とする欧米軍に支援された反政府派が巻き返しているとも報道されているのだが、ムアンマル・アルカダフィ体制が崩壊しても安定化する可能性は小さく、永い戦いが続くと覚悟しなければならない。

 本コラムでは指摘済みだが、反体制派にはアルカイダにつながるグループが含まれている。 WikiLeaksが公表した2008年2月8日付けの米外交文書 によると、反体制派の拠点になっている北東部にはアフガニスタンでソ連と戦った人たちが影響力を拡大しつつあり、反米感情が強いのだという。

 そうした人々はサダム・フセイン体制が崩壊した後にイラクへ入り、「ジハード(聖戦)」を展開していたとも指摘されている。イラクで戦闘を続けている外国人には多くのサウジアラビアやリビアの出身者が含まれているする報告もある。ロバート・ゲーツ国防長官がリビアへの軍事介入に消極的だった理由のひとつはここにある。

 こうしたアルカイダと関係の深い武装集団として知られているのがLIFG(リビア・イスラム戦闘団)。2004年2月にはジョージ・テネットCIA長官(当時)もLIFGをアルカイダにつながる危険な存在だと上院情報委員会で証言している。

 リビアの現体制が崩壊すれば、こうした勢力は反欧米としての姿を現すことになる可能性が高い。LIFGに対抗しそうなグループを考えると、元内務大臣のアブデルファター・ユニス将軍をはじめとする軍からの離反組、あるいはNCLO(リビア反体制国民会議)/NFSL(リビア救済国民戦線)が頭に浮かぶ。NFSLは西側諸国や中央アメリカ諸国でイスラエルやアメリカの訓練を受け、CIAの配下にあるとも言われている。この組織に所属する約2000名がチャド軍に拘束されたこともある。

 アルカダフィ体制を倒したとしても、そのあとには新たな内乱が待ち受けていると覚悟する必要がある。つまり市民にとっては地獄の季節が続く。





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最終更新日  2011.03.27 18:32:48


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