《櫻井ジャーナル》

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2012.10.13
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カテゴリ: カテゴリ未分類
国連安全保障理事会は不公正だとトルコのレジェップ・タイイップ・エルドアン首相は主張

 そのトルコは10日、F-16戦闘機を発進させてシリアの旅客機をアンカラの空港へ強制着陸させた。その中に17名のロシア人が乗っていたこともあり、ロシア政府との関係が険悪化している。何者かがもたらした情報に基づいてのことだというが、こうした軍事行動は国際的に許されていない。

 過去を振り返ってみると、1978年に大韓航空902便が航路を大幅に外れてソ連領空を侵犯し、重要な軍事基地があるムルマンスク上空を飛行、ソ連側の警告を無視した挙げ句、銃撃されるという出来事があった。

 1983年には大韓航空007便がやはり大幅に航路を逸脱、ソ連領空を侵犯、カムチャツカとサハリンを横断、その際に重要な軍事基地の上空を飛行し、やはり警告を無視、最終的にはモネロン島の近くで撃墜されたと言われている。「西側」は政府もメディアもソ連を激しく批判した。

 シリアの旅客機は大韓航空機と違い、通常のルートを飛行、強制着陸に応じている。 トルコ政府は弾薬を積んでいたと主張 アメリカ国務省はロシアを道徳的に破綻していると批判 している。トルコの親政府メディアは無線機器やミサイルの部品が摘まれていたと伝えているが、政府自体はそうしたことを主張していない。

 これに対し、シリアもロシアも武器が積まれていたという話を全面否定、トルコ政府が自分たちの主張を裏付ける証拠を明らかにしないことも批判している。 荷物の中には軍民両用のレーダーの部品が搭載されていたが、問題になるようなものではないとロシア政府は説明

 本当にシリアの旅客機が武器を運んでいて、それをトルコ政府が押収したのならば、速やかに公表するのが自然。ロシアやシリアを批判するために練り上げた作戦なら、事前に武器などを用意、すぐに宣伝を始めるようにも思える。

 しかし、トルコやアメリカの主張は根本的なところで破綻している。遅くとも昨年の春にはトルコもシリアの体制を転覆させるための軍事介入に加わっている。トルコにある米空軍インシルリク基地ではアメリカの情報機関員や特殊部隊員、あるいはイギリスとフランスの特殊部隊員がFSA(反シリア政府軍)を訓練、トルコ政府はFSAに拠点を提供、保護してきたのだ。シリアが防衛のために武器を調達したとしても、とやかく言われる筋合いはない。

 調査ジャーナリストの シーモア・ハーシュが2007年に発表した記事 によると、アメリカ政府はその段階でシリアやイランに対する秘密工作を始め、アル・カイダに繋がる勢力との協力関係も指摘されている。

 その2年前、2005年にレバノンでラフィク・ハリリ元首相が暗殺され、シリア黒幕説を「西側」のメディアは盛んに流していた。また、国連国際独立委員会のデトレフ・メーリス調査官は「ラフィク・ハリリ元首相の殺害がシリアの治安機関幹部の許可なく、またレバノンの治安機関内部の共謀なしに実行されることはありえないと信じる有望な根拠がある」としていた。要するに「証拠はないものの、シリアが怪しい」、つまり証拠はないがシリアが怪しいと主張していた。

 この暗殺では相模原で盗まれた三菱ふそう製の白い「キャンター」が使われたとされているが、盗難に関する日本側の詳しい情報は明らかになっていない。

 ドイツの シュピーゲル誌によると 、メーリス調査官が信頼している証人、ズヒル・イブン・モハメド・サイド・サディクは有罪判決を受けた詐欺師で、サディクを連れてきたのは反シリア勢力を率いているひとり、リファート・アル・アサドだとしている。サディクの兄弟によると、メーリスの報告書が出る前年の夏、サイドは電話で自分が「大金持ちになる」と話していたという。

 もうひとりの重要証人、フッサム・タヘル・フッサムはシリア関与に関する証言を取り消している。レバノン当局の人間に誘拐され、拷問(ごうもん)を受けたというのだ。そのうえで、シリア関与の証言をすれば130万ドルを提供すると持ちかけられたと語っている。

 このころからシリアのアサド体制に対する「西側」の攻勢は始まっていたのだろう。シリアに破壊と殺戮をもたらした勢力の中にトルコも含まれている。今、国連がなすべきことは、アメリカ、イギリス、フランス、トルコ、サウジアラビア、カタールがアル・カイダを使って行っているシリアへの軍事介入を止めさせることだ。





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最終更新日  2012.10.14 03:49:47


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