シリア西部にあるイドリブで外国勢力の手先として戦闘を続けているアル・カイダ系武装勢力が統合され、ファスバトゥなる組織ができたようだ。資金や武器/兵器はNATOが提供するという。それだけでなく、アメリカはシリアに対する兵糧攻めを強化している。
また、クルド勢力の統合を進めるため、PYNKなる組織が5月20日に作られた。イラクでは1960年代後半からイスラエルの手先としてムスタファ・バルザニに率いられたクルド勢力が活動してきた。その後、息子のマスード・バルザニがその役割を引き継いだ。ムスタファはイスラエルの情報機関モサドのオフィサーだったと言われているが、息子も同じだと見られている。
シリアに対する侵略戦争を2011年3月に始めたのはアメリカ、イスラエル、サウジアラビアの3国同盟、フランスとイギリスのサイクス-ピコ協定コンビ、パイプラインの建設でシリアと対立したカタール、オスマントルコの復活を目論んでいたと言われるトルコ。途中、トルコは戦争の経済的な負担に耐えられずにロシアとの関係修復へ動く。
それに対してアメリカは2016年7月にトルコのレジェップ・タイイップ・エルドアン体制を倒すためにクーデターを仕掛けたが、失敗。ロシアがトルコ側へ情報を提供していたと言われている。
そのロシアは2015年9月末にシリア政府の要請で軍事介入、侵略勢力の手先として戦争を続けていたダーイッシュ(IS、ISIS、ISIL、イスラム国などとも表記)やアル・カイダ系武装集団を敗走させていた。
そこでアメリカはクルドを新たな手先とする一方、自国軍をシリアへ侵略させてジハード傭兵の穴を埋める。そのクルドと対立関係にあるトルコはクルドの武装勢力に対する戦争を始めたが、それだけでなく、イドリブで活動を続ける自分たちの手先に引きずられる形でシリア政府軍との戦争も完全に止めることはできなかった。
そうした中、エルドアン大統領は今年3月5日にロシアを訪問、ウラジミル・プーチン大統領と会談し、戦闘の縮小で合意。それ以降、ロシア軍はイドリブでの空爆を止めていたが、ファスバトゥの登場で再開したと伝えられている。