ロシア軍は5月23日夜、キエフ周辺にあるウクライナ陸軍の司令部、軍事情報施設、空軍基地、防衛産業企業を攻撃した。使われた兵器は極超音速ミサイルのオレーシニク、弾道ミサイルのイスカンデル、極超音速巡航ミサイルのキンジャールとジルコン、そして各種巡航ミサイルや攻撃ドローンなどだ。
ウクライナ軍は5月22日、スタロベリスクにあるルハンスク教育大学の本館と学生寮を攻撃、21名を殺害、60名を負傷させた。その当時、学生寮には14歳から18歳の学生86人がいたという。周辺に軍事施設はなく、意図的に学生を狙った可能性が高い。アメリカとイスラエルは2月28日にイランを奇襲攻撃したが、その際にミナブ女子小学校を攻撃し、7歳から12歳の少女168名から180名を殺している。アメリカの同盟国は意図的に子どもを犠牲にするようだ。言うまでもなく、イスラエルはガザで子どもを含む住民を大量虐殺している。
本ブログではすでに書いたことだが、NATOはこれまで攻撃していなかったロシアの都市を攻撃するため、攻撃用ドローンをエストニア、ラトビア、リトアニアからロシアへ侵入させている。このような長距離ドローンを単独で飛行させる能力がウクライナにはなく、攻撃の本体はNATOである可能性が高い。そのドローンをロシア軍はECM(電子対抗手段)を利用してバルト三国の上空で墜落させ、ドローンのプログラムも解析したと見られている。
これらの国の領空をウクライナのドローンが飛行していることをはそれらに国も認めているが、単に通過しているだけでなく、バルト三国から発射されているとも言われている。
NATO軍とウクライナ軍は特殊部隊をロシアへ侵入させているが、ウクライナ人戦闘員が不足していることからヨーロッパやコロンビアなどの傭兵を投入してきた。それでも戦力の低下は続いている。それに伴ってNATOの役割が大きくなり、NATOはテロ戦術に頼り始めている。
今回の学校に対する攻撃でウラジミル・プーチン露大統領は報復を命じたというが、ロシア国内では、リスクを取らない大統領の方針に対する不満も高まり、ロシアに対する攻撃を指揮しているNATO諸国を攻撃するべきだという声も高まっている。プーチン大統領の対応が甘いためにNATOが増長しているというわけだ。そうした怒りの高まりをプーチン大統領も無視はできないだろう。
NATOによるロシアへの侵攻は1990年代に始まり、2014年2月にはバラク・オバマ政権がキエフでクーデターを仕掛け、ビクトル・ヤヌコビッチ政権を倒してネオ・ナチ体制を樹立させた。それまでロシアが動かなかったことを訝しく思う人が西側には少なくない。ベラルーシでのクーデターは失敗に終わったが、これは「第2のバルバロッサ作戦」と言える事態だ。
ナチ政権下のドイツが1941年6月22日に300万人以上の兵力でソ連に対する攻撃を開始、ウクライナとベラルーシを経由してロシアへ攻め込んだ。これが「バルバロッサ作戦」である。その際、西部戦線に残ったドイツ軍は約90万人にすぎない。中央ヨーロッパにはナチスの協力者が存在していたが、そのひとつがウクライナのOUN-Bにほかならない。その後継者たちが現在のウクライナを支配している。
ドイツ軍はソ連軍に敗北、1945年5月8日にベルリンで降伏文書に署名したが、その直後、イギリスの首相だったウィンストン・チャーチルはソ連を奇襲攻撃するための作戦を立案するようにJPS(合同作戦本部)へ命令、5月22日に提出された作戦が「アンシンカブル」だ。
その作戦によると、攻撃を始めるのはその年の7月1日。アメリカ軍64師団、イギリス連邦軍35師団、ポーランド軍4師団、そしてドイツ軍10師団で「第3次世界大戦」を始める想定になっていた。この作戦が発動しなかったのは、イギリスの参謀本部が5月31日に計画を拒否したからだという。その作戦を無謀だと判断したようだ。またソ連と日本が手を組むことを懸念したという見方もある。(Stephen Dorril, “MI6”, Fourth Estate, 2000)
EUの内部には新たなアンシンカブル作戦を妄想しているグループが存在していた。
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