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2009年10月12日
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カテゴリ: カテゴリ未分類




【内容】出版社紹介文より

男女2人組の探偵シリーズものというと、お気楽な喜劇タッチの作品を想像してしまうが、実は重い、深い。暴力と憎しみ、そして狂気の物語。そのすべては主人公パトリックの腹に刻印されたヤケドの跡に象徴されている。消防士として町のヒーローだった父に虐待され、アイロンを押しつけられた跡である。パトリックと父親との関係は前作に続いて重要な物語のモチーフとなる。
精神科医ディアンドラのもとに脅迫状が届いた。どうやら巨大マフィアが絡んでいるらしい。気の進まない仕事になりそうだ。そこへ手足を十字に磔にされた惨殺死体が発見され、事件は意外な方向へ。マフィアよりもむしろ恐ろしい、平凡な暮らしを続ける人々の過去と心の闇へと転がっていく。次々と発見される磔刑の死体。異常殺人は、儀式のように繰り返されていく。それはちょうど20年前にアレック・ハーディマンが起こした事件と同じだった。そんななかで、獄中のアレックがパトリックとの面会を指名してくる。狂気にとりつかれたアレックの造型はさしずめ『羊たちの沈黙』のレクター博士といったところ。なぜアレックはパトリックを知っているのか。獄中にいるのに、なぜ同じ殺人がくり返されるのか。
全編をとおして緊張度が高く、見えない犯人からの脅迫が続くことで、読者も共に追い込まれていくような感覚。低賃金労働者の集まる地域が抱え込んできた積年の暴力と憎しみが、20年を超えて噴出する。1作目をはるかにしのぐ良質の作品。(木村朗子 )


【感想】

『運命の日』以来、俄然興味がわいてる作家さんです。
今回読んだのは、デビュー作『スコッチに涙して』の続編<探偵パトリック&アンジー>シリーズ の第2作目です。

物語は、殺人やら脅迫やら血みどろな様相ですが、ルヘインさんは、男女間の機微を描くのがとてもうまいですね。『運命の日』と『シャッター・アイランド』は濃厚で複雑~な雰囲気がありました。本編でも、パトリックとアンジーとフィルという三角関係があり、どう展開するのか?


重いのに、読まされてしまうのは、、雰囲気が良いからかな。”酔わせる筆致”なのだそうです。翻訳も大変ですね。

ただ、このパトリックとアンジーの関係はじれったい。
プラトニックと言っても、思春期でのはじめての相手はお互いだった。その後、パトリックの方が他の女性にいってしまったことが、アンジーにはトラウマになってしまって、パトリックの方も、アンジーが真実の相手と気付いた時には、アンジーにはフィルがいた、、というようにタイミングがまことに合わないカップルのよう。どちらかがどこかで強引に踏み出さないとず~っとこのままでいくようですね。また傷つくのが怖いとか、葛藤があるみたいで、幼馴染というのもやっかいですね。


ルヘインさんのデビューで、

レイモンド・チャンドラー→ローレンス・ブロック→デニス・ルヘイン

という系譜の跡取りが現われたことに、ファンは喜び湧いたんだとか。
時代の空気を反映して90年代に台頭した、ジェイムズ・エルロイといったノワール・タッチのハードヴォイルド。こちらの特長は、感傷を交えないクールな筆致での血と暴力と狂気を描写。対するルヘインさんが、「チャンドラーの直系」と言われるのは、現代的テーマを”酔わせる文体”とサスペンスフルなプロットでコーディネイトした、極上のハードボイルドであるから、だそうです。(解説より抜粋)




【著作】
デニス・ルヘインさん本

『ミスティック・リバー』 映画化
『シャッター・アイランド』 映画化
『コーパスへの道』七編収録の短編集
『運命の日』


『スコッチに涙を託して』
『闇よ、我が手を取りたまえ』
『穢れしものに祝福を』
『愛しき者はすべて去りゆく』
『雨に祈りを』





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最終更新日  2009年10月29日 21時37分03秒


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