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2011年03月01日
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「2009年最高に面白い本大賞」の文庫・文芸部門で第1位









第一章「亡霊」

祖母の最初の夫 戦争で亡くなった特攻隊隊員
「特攻隊ってテロリストらしいわよ」
実の祖父の実像は?


第二章「臆病者」

元海軍少尉:長谷川梅男氏の証言

「奴は海軍航空隊一の臆病者だった。俺は奴が心底嫌いだった。」
長谷川氏が戦闘機乗りとして生きたのは1年半、戦時中に腕を失い帰国。
宮部とはラバウルで2ケ月を共に過ごした。

第三章「真珠湾」

元海軍中尉伊藤寛次氏の証言


ともに、空母「赤城」の搭乗員だった。

第四章「ラバウル」

元海軍飛行兵曹長 井崎源次郎氏の証言

ラバウルは、日本から2000キロ、南太平洋の最前線。
井崎が宮部と出会ったのは、S17年、ラバウルでだった。
ニューギニアを縦に真っ二つに割る山脈オーエンスタンレー山脈の上空が戦闘の場所だった。山脈をはさみ南側がポートモレスビー、北側がラエ。ポートモレスビーからやって来る米英機との激戦が繰り広げられた。宮部の凄まじい凄腕と早業を見、命を救われもした。
天才的撃墜王坂井三郎、西澤廣義という実在の人物も登場する。



引き続き井崎源三郎氏の証言

半年にわたる”ガダルカナル奪還作戦”の失敗までのはなし。
米英兵力の凄まじさと、日本の陸軍兵士の「飢え」の苦しみ、日本軍の油断と失態、作戦の無意味さ。3万人投入された兵士のうち2万人が死亡。うち戦闘で亡くなったのは5千人。残りは「飢え」の為だった。

第六章「ヌード写真」

元海軍整備兵曹長永井清孝氏の証言

パラシュート脱出し絶命した米兵の持っていた妻の写真をめぐるエピソード。


第七章「狂気」

元海軍中尉 谷川正雄氏の証言

宮部とは中国上海で一緒で、ラバウルで再会した。

第八章「桜花」

元海軍少尉 岡部昌男氏の証言

S20年筑波練習航空隊練習生の時、教官:宮部に学ぶ。
この時、多くの練習生の尊敬を得る出来事。その後、岡部は「桜花」の搭乗員となるが生き延びる。「桜花」は人間が操縦するロケット爆弾。

「桜花」は今もスミソニアン博物館に展示されているが、その別名には言葉を失う。

第九章「カミカゼアタック」

第十章「阿修羅」

第十一「最期」

第十二「流星」

この宮部という人物は、日中戦争、真珠湾攻撃から終戦間近に特攻隊として死ぬまで、凄腕のパイロットだった架空の人物です。
この本では、第二次世界大戦の日本軍が、いろんな局面で描かれています。
宮部と戦闘をともにしたという戦友たちの証言は、時系列順ではありません。
本中では、この戦争を「大東亜戦争」といっています。
戦中は「大東亜戦争」で、戦後はGHQの検閲をうけ「太平洋戦争」となりました。
「大東亜戦争」という言い方は、当時の軍国主義カラーが強いようで、現代も雑誌などによって使うところ、使わないところで主義が分かれているようです。

映画 「硫黄島からの手紙」  書籍 「硫黄島」 もそうでしたが、アメリカの物量の豊富さは、ここでも感じられました。それは食料や武器に限りません。人間についてもです。人の数ではなく、人命を大切にする姿勢が日本とは違うということです。兵士を使い捨てにする、ひとりひとりの命を軽く扱う日本軍の姿勢には憤りと悲しみを感じました。そんな軍の気風がベースとなり特攻隊を生んだのですね。


戦争知識が豊富でない私ですが、途中何度も涙にくれました。

宮部という人が、最期まで芯がぶれずに清清しく、そこが魅力的です。それ以上に証言者たちと、その証言の中に登場する、散っていった多くの人たちの話に、圧倒されました。なんという時代だったことでしょうか。。

ほんの60数年前、戦争で世界中が大混乱に陥った時代、偉大な祖父たちが日本を背負って戦ってくれた。
その思いを、ちゃんと知っておかなければ、、という思いです。おじいさんたちが遺してくれたものをちゃんと受け取れているのでしょうか。今の日本は、清清しいのか。。





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最終更新日  2011年03月04日 00時53分05秒


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