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2005年03月21日
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カテゴリ: ミュージシャン
『Photographic Smile』
左=日本盤(1977年) 右=米国特別編集盤(1976年)
(ちなみに英国盤はこのどちらともジャケットが異なる)




前回に引き続き Mr.BIG (UK)です。
1stの荒削りなハードロック路線からイメチェンをはかり、極上のポップロック・アルバムをリリースしました。 ちょっとややこしいのですが、オリジナルの英国盤は『MR.BIG』というアルバムタイトルでリリースされましたが、日本では『フォトグラフィック・スマイル』というタイトルに変え、しかもジャケット違い(上記左写真参照)。 
アメリカでは1stも2ndもリリースされなかったが、その2枚から選曲した特別編集盤がリリースされた。 で、タイトルが『フォトグラフィック・スマイル』と…日本と同じ(苦笑)。 ね、ややこしいでしょ?



で、今回はオリジナルの2ndアルバムのお話です。
これが凄くいいアルバムなんです!! 特にA面は最高に ロマンチックで美しいナンバー がまるで組曲のように並んでいるんです。

まずは 「フォトグラフィック・スマイル」 。 これは前作の「麗しのザンビア」の血を引く中華風メロディー&アレンジの秀作。 よりポップになっており、コーラスも明らかに強化されている。

2曲目は大ヒットした 「恋するロミオ」 。 これぞブリティッシュ・ポップロックの5本の指に入る名曲です! アコースティック・ギターの優しいストロークと清らかで美しいストリングスに導かれ二人のボーカリストが交互に歌い上げるラブ・ソング。 ピアノやハーモニカも効果的に使われている。 なんという切なく儚げな曲だろう。 最近流行りのコンピレーションアルバム(~MAXだとか~丼とか)のラブソング特集には是非収録して欲しいものです。

3曲目は 「風は何色?」 。 このアルバムのハイライト曲ではないだろうか? いきなり強化されたコーラス(ちょっとQUEENの「予言者の歌」風?)でド肝を抜かれるが、そのあとディッケンの素朴な歌声が聴こえるとブリティッシュの香りがして一気に引き込まれる。 たった3:25の短い曲だけど曲展開が二転三転とするのでそれ以上に聴き応えがある。 ギターソロの後はまるで違う曲に様変わりする。 本当にディッケンの歌は切ない…

4曲目は 「ルイジアナ・ストリート」 。 アイリッシュフォークのような陽気なメロディーでほのぼのした雰囲気が楽しめる。 この辺まで聴くと本当にQueenの持つバラエティー感覚に似たものを感じる。 ただMr.BIGはそんなに大仰ではなく、逆に切ないくらいに素朴であるが…

5曲目は 「故郷への慕情」 。 いわゆるフォークロックタイプの落ち着いた曲調で、これまたディッケンのボーカルが冴える佳作です。 彼等の曲はアコースティックギターの使い方が非常にうまく、それが楽曲の幅をうまく広げているように感じる。 だから普通のポップスファンでもすんなり聴くことが出来る魅力がある。

6曲目は 「グッバイ・ワールド」 。 これも2:25と短い曲だが存在としては大きい。 歌詞の中で“ザンビア”という名前が出てくることを考えると1st~2ndを通じて彼等の中では大きな流れがあるんだと教えられる。

やっぱりこれまでの曲目配置は素晴らしいです! 見事としか言い様がないです。


全体を通して感じるのは、敢えて批判を恐れずに言えば“小規模な『オペラ座の夜』”って感じかな。 音自体の印象は素朴でお金のかかっていない風ではあるが、全体に流れるリリシズムやメロディーの美しさ、曲構成、アレンジの巧妙さはあのアルバムに引けを取らないと思います。  まさに名盤だと断言します 。



さて、その後のMr.BIGは 『SEPPUKU』 というアルバムを作りますが、諸事情によりリリースされませんでした。 しかし2002年にようやく陽の目を見ることができました☆万歳~!! なんと24年ぶりです。
1曲目に収録されている 「セニョーラ」
3枚のアルバムを残してMr.BIGは解散してしまいますがその後ディッケンは BROKEN HOME を結成したり、なんとか音楽活動を続けて今に至ります。 

彼等の音楽センスのクオリティーからすると決して納得のいく結果ではなかった道のりでしたが、それでも今もこうしてこんなにも素晴らしい作品を聴くことが出来るボク達は幸せなんだろうなぁ~






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最終更新日  2005年03月21日 17時27分10秒
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