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2004年10月12日
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カテゴリ: カテゴリ未分類
 安珍清姫の物語で有名な和歌山県御坊市にある道成寺で420年ぶりに釣鐘が里帰りしたというニュースが話題を呼んでいる。
 御坊市は亡き母の郷里だ。母の生家は道成寺とは違って海岸沿いにある。同寺からはけっこう離れているが、普段はあまり話題のない町だけに、さぞかし町を挙げてにぎやかなことだろうと思う。
 日曜の夕食時、テレビで寺の模様が映し出されていた。
「安珍が隠れたという鐘にしてはえらい小さいやん。もっと大きいんかと思うてたわ」
 ぼそりとカミさん。
 婚約を破棄した安珍に怒った清姫は蛇に化け、鐘の中に逃げ込んだ安珍に口から火を放って焼き殺してしまう。どこで仕入れてきたのかカミさんが得意気になって説明をする。ギャラリーは私と末娘。
 カメラが里帰りした鐘をクローズアップで捉えている。
「えっ、これってほんまもんの鐘?」
「・・・・・」

「火を浴びたわりにはきれいな鐘やね。普通なら傷だらけやろうに・・・」
「あん????」
 二人の箸が同時に硬直した。
「火を浴びたって?」
 末娘がぼそりとつぶやく。
「えっ、あんたこの話知らんのん?」
「お母さんの説明は聞いてたけど・・・」
「安珍清姫の話はほんまにあった話やねんで」
「ほんまかどうか、わからんやん」
「あんたなあ。なんでも疑うのは悪い癖やで。ほらこのアナウンサーさんも説明したはるやろ、清姫が大蛇に化けて・・・」
「口から火を吹いたってか?」

 私が横から口を挟む。
「口から火を吹くはずないやろ」
「あんたまで何言うてるのん? ほんまの話やって、これは」
 人間が蛇に化身し、口から火を吹くという、火星人の存在より可能性のないことをマジで信じ切っているカミさんを説得するのは並大抵のことではない。
 その後二人して医学的、科学的な根拠を提示しながら説明した。わかったそぶりを見せてはいたが、果たしてどうだか?

 それにしてもカミさん、持論に反論、盾ばかりつく私や末娘のことを、
「ひょっとするとバルカン星人ではないか?」
 とマジに疑ってそうな気もする今日この頃である。





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最終更新日  2004年10月12日 00時51分27秒
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