2005/08/08
テーマ： 社交ダンス(8436)
カテゴリ： アートのはなし
先週の金曜日、アンドレとカタリーナのレッスンを終えたあと、上野の西洋美術館に出かけました。
この展覧会は、ドイツ、ドレスデンに居城を定めたザクセン選帝侯のコレクションを展示したものです。チケットにある、フェルメールの「手紙を読む女」を駅のポスターで見かけてから、ずっと、行く機会を捜していて、やっと実現しました。
7つのセクションに分かれていて、地球儀や天球儀と言った、１６世紀の科学計測機器に始まり、オスマン・トルコ、イタリア、フランス、中国・日本、オランダ、そして、ドイツそれぞれの美術収集品が展示されていて、フェルメールの絵は、オランダセクションにありました。
この絵は、初め、レンブラントの作品だと思われていたそうです。フェルメールの特徴的な、左から差し込む光で手紙を読む女性の顔が、ガラスに写っています。手前の赤い布織物の贅沢な質感、壁やカーテンに流れる光、何という美しい調和でしょう。私は、行きつ戻りつして、何度もこの絵の前に立ちました。
次にご紹介したいのは、レンブラントの「ガニュメデスの誘拐」です。類い稀なる美少年、ガニュメデスに惚れ込んだゼウスが、鷲の姿を借りて、少年を誘拐するというギリシャ神話を題材に描かれたものです。この鷲は、夏の夜空のアルタイル（日本では七夕の彦星）を擁するわし座になり、少年は、水瓶座になります。
どう見ても、美少年というより、まだ赤ん坊で、鷲に捕まった恐怖のあまり、おしっこをもらしています。この絵画は、洗浄中に左下に泣き叫ぶ母親が描かれていたことが分かったというエピソードが紹介されていました。確かによく見ると、両手を上げて天を仰ぐ母親の姿がぼんやり浮かんできます。
イタリアセクションで目を引いたのは、ベロットの風景画です。おおきなカンバスに描かれた風景画は、当時のドレスデンの様子を、そのまま映し出しています。ベロットは当時人気のあった画家、カナレットの甥としても知られています。
最後のドイツ・ロマン主義のセクションでは、誰もがこの作品に目を奪われます。
満月のドレスデンです。あまりの美しさに言葉もありません。みんな吸い寄せられるようにこの絵の前で立ち止っていました。
彼は、帰りの電車の中でこう私に言いました。いつも、美術館巡りにつきあわせて悪いみたいですが、今日は、マイセン磁器には興味を持ったらしく、私が絵画の間を行ったり来たりしている間、彼はそのセクションに張り付いていたようです。
この他にも、貴重なコインや、ダイヤモンド工芸品（ここが一番混んでました）、馬具、宝剣なんかも飾ってあって、たっぷり２時間は楽しめます。ご興味のある方は、是非お出かけください。
＜マイセン＞
この展覧会は、ドイツ、ドレスデンに居城を定めたザクセン選帝侯のコレクションを展示したものです。チケットにある、フェルメールの「手紙を読む女」を駅のポスターで見かけてから、ずっと、行く機会を捜していて、やっと実現しました。
7つのセクションに分かれていて、地球儀や天球儀と言った、１６世紀の科学計測機器に始まり、オスマン・トルコ、イタリア、フランス、中国・日本、オランダ、そして、ドイツそれぞれの美術収集品が展示されていて、フェルメールの絵は、オランダセクションにありました。
この絵は、初め、レンブラントの作品だと思われていたそうです。フェルメールの特徴的な、左から差し込む光で手紙を読む女性の顔が、ガラスに写っています。手前の赤い布織物の贅沢な質感、壁やカーテンに流れる光、何という美しい調和でしょう。私は、行きつ戻りつして、何度もこの絵の前に立ちました。
次にご紹介したいのは、レンブラントの「ガニュメデスの誘拐」です。類い稀なる美少年、ガニュメデスに惚れ込んだゼウスが、鷲の姿を借りて、少年を誘拐するというギリシャ神話を題材に描かれたものです。この鷲は、夏の夜空のアルタイル（日本では七夕の彦星）を擁するわし座になり、少年は、水瓶座になります。
どう見ても、美少年というより、まだ赤ん坊で、鷲に捕まった恐怖のあまり、おしっこをもらしています。この絵画は、洗浄中に左下に泣き叫ぶ母親が描かれていたことが分かったというエピソードが紹介されていました。確かによく見ると、両手を上げて天を仰ぐ母親の姿がぼんやり浮かんできます。
イタリアセクションで目を引いたのは、ベロットの風景画です。おおきなカンバスに描かれた風景画は、当時のドレスデンの様子を、そのまま映し出しています。ベロットは当時人気のあった画家、カナレットの甥としても知られています。
最後のドイツ・ロマン主義のセクションでは、誰もがこの作品に目を奪われます。
満月のドレスデンです。あまりの美しさに言葉もありません。みんな吸い寄せられるようにこの絵の前で立ち止っていました。
彼は、帰りの電車の中でこう私に言いました。いつも、美術館巡りにつきあわせて悪いみたいですが、今日は、マイセン磁器には興味を持ったらしく、私が絵画の間を行ったり来たりしている間、彼はそのセクションに張り付いていたようです。
この他にも、貴重なコインや、ダイヤモンド工芸品（ここが一番混んでました）、馬具、宝剣なんかも飾ってあって、たっぷり２時間は楽しめます。ご興味のある方は、是非お出かけください。
＜マイセン＞
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