2016/03/19
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テーマ: 社交ダンス(8731)
カテゴリ: アートのはなし
金曜日は美術館が夜8時まで開いています。

西洋美術館を出て次に向かったのが東京都美術館。

こちらではボッティチェリ展をやっていました。

『聖母子<書物の聖母>』ボッティチェリ(1482-83年)
チケット1.jpg


チケットになっているこの絵、聖母の衣は高価なラピスラズリの青、美しく繊細な光輪の金、実に綺麗な作品でした。

ボッティチェリの絵画に登場する女性も男性もきれいですね。

彼の作品で一番有名なのは多分 ウフィツィ美術館 にある 『ビーナスの誕生』 と『プリマベーラ』だと思いますが、誰かモデルがいたんでしょうか。

どうやらフィレンツェにいたらしいんです。


『美しきシモネッタの肖像』ボッティチェリ(1480-85年)
シモーネ.jpg




貝殻から生まれてきたビーナスのモデルは彼女なんじゃないかと言われています。

彼女の美しさにインスピレーションを得たのはボッティチェリだけではなく、絵も詩も多数作られたようですよ。

『美しきシモネッタの肖像』は丸紅株式会社蔵で日本にあるんです。普段滅多にお目にかかれないお宝ですね。





いつも思うんですが、隣接する国立西洋美術館と東京都美術館て良きライバル関係というか、『そっちがそう出るならこっちはこう!』みたいな企画が多いんです。

今回も西洋美術館と同じ『日伊国交樹立150年記念』に引っ掛けて、ルネッサンスを代表する画家ボッティチェリの作品を一挙20点も集め、大回顧展を開催。

対する西洋美術館は、昨日ご紹介した通り『ルネッサンスを超えた男』カラヴァッジョをぶつけて来ました。





サンドロ・ボッティチェリは1444年もしくは45年にフィレンツェに生まれ、生涯のほとんどをそこで過ごしました。

カラヴァッジョのようなワルではなく、フィリッポ・リッピの工房で修業を積み、25歳で自分の工房を構えてメディチ家の画家として名を馳せます。

逆に師匠のフィリッポ・リッピの方が修道士だったのに女好きで、いろんな女性に手を出した上、挙げ句の果てに美しい修道女と駆け落ち。

後に二人の子供フィリッピーノ・リッピが画家を志望してフィレンツェのボッティチェリ工房のドアを叩くことになりました。

人生いろいろですね。







本名はアレッサンドロ・ディ・マリアーノ・フィリペーピだそうです。

4人兄弟の末っ子で、大食いだったお兄さんが『小さな樽(ボッティチェロ)』と呼ばれていて、それにちなんで弟は『ボッティチェリ』とよばれるようになったとのこと。

小樽さん、なんて日本にもいそうな苗字ですね。


『ラーマ家の東方三博士の礼拝』ボッティチェリ(1475-76年)
東方三博士.jpg


この絵の一番右にいてこっち向いているのがボッティチェリ。

少し中側で自分を指差してる青い服の男がこの絵を注文したラーマさん、他にメディチ家の人々も描かれていてこの当時フィレンツェで王様状態だったメディチ家と知り合いだということは相当なステータスだったということが伺えます。



強いて言うならこちら。


『書斎の聖アウグスティヌス』ボッティチェリ(1480年)
アウグスティヌス.jpg


彼の後頭部に書かれている文字、なんか変なこと書いてあるらしいんです。

ボッティチェリはお茶目な性格だったのかもしれません。

壁画なんで持ち帰っても玄関から入らないかな。

ボッティチェリ展は上野の東京都美術館で2016年4月3日まで開催されています。

ご興味ある方、公式サイトは こちら です。







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Last updated  2016/03/21 11:06:54 AM
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