2017/12/04
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テーマ: 社交ダンス(9447)
カテゴリ: アートのはなし
NHKドキュメンタリー『幻のコレクション 100年前 夢の美術館』という番組で国立西洋美術館の礎となった造船王・松方幸次郎のコレクションを紹介していました。

日本人にも本当の西洋絵画を見て欲しいと私財を投じて収集した膨大な作品群、その羽振りの良さからパリの画廊からはムッシュ・Mともてはやされ、モネなど世界的な画家とも親交があったそうです。





国立西洋美術館の常設展はこれまでなんども見に行ったことがありますが、そのバラエティといい質の高さといい素晴らしいものです。

金に糸目をつけずに鋳造させた ロダンの地獄の門 や、大好きな クロード・ロランの作品 などを含め、ここを訪れるたびに心に栄養を与えてもらえるのはムッシュ・Mのおかげ。


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ただこれらは松方コレクションのほんの一部で、ほとんどはヨーロッパから出ることはなかったというのです。

関東大震災の影響で関税が100%になって、1億円で買った絵画を日本に持ち込むためには同じ金額の税金を払わなければならなかったなんて知りませんでした。

さらに購入した美術品を預けていたロンドンの倉庫が火災にあって、そのほとんどが焼失してしまったり、世界恐慌やナチスの略奪などで8割は失われてしまって、所有していたというリストだけが残っているんです。


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その中に『ゴッホの寝室』という絵がありました。

アムステルダムのゴッホ美術館 で見たことがあります。

ところが番組の中でこの絵がオルセー美術館所有となっていたんですよ。





『私たちが見たあの絵はなんだったの?』








ゴッホの寝室は3点あるそうです。

最初に描かれたのがゴッホ美術館にある私たちが見たもので、1888年10月作。

この後、ゴーギャンがやってきて隣の部屋に住むことになるんですね。

約1年後にその絵を複製して描かれたものがシカゴ美術館にあり、さらに縮小して複製したものをゴッホが自分の母親のために作成していて、それが松方コレクションになっていたそうです。





絵の管理を任されていた日本人が第2次世界大戦中はフランスの田舎の家で隠し持って無事だったそうなんですが、戦後フランスに没収されて今はオルセー美術館にあるといいます。

時代を超えてきた絵画にはいろんな歴史があるものですね。


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最初に描かれたゴッホ美術館の作品は、2018年1月8日まで上野の東京都美術館で開催されている特別展でご覧になれます。

ご興味ある方はこちらのサイトをご覧ください。

『ゴッホ展 巡りゆく日本の夢』


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Last updated  2017/12/05 12:38:12 PM
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