2024/11/23
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テーマ: 社交ダンス(8729)
カテゴリ: アートのはなし
<ロマネスク様式>

バルセロナのモンジュイックの丘に建つカタルーニャ美術館は、1929年の万博のために建設され1934年に美術館として開館しました。

その後、1995 年にロマネスク美術の新しい部屋が開設され、 2004年に近代芸術を統合して現在に至ります。

2024年11月5日(火) に行きました。





1階はロマネスク様式と、ゴシック、ルネッサンス、バロック様式の2つのセクションに分かれていて、2階は近代芸術のエリアになっています。

一般入場券は12ユーロ。シールをもらって服につけます。





この美術館は巨匠の名画もさることながら、目玉は時代的に一番古いロマネスク様式の展示だそうです。





ロマネスクという名前なのでローマ時代と勘違いしていたんですが、11~12世紀のヨーロッパの建築、美術の様式を言うそうで、日本で言ったら平安時代後期になります。





ローマが東ローマ帝国と西ローマ帝国に分裂した4世紀末ごろ、フン族の侵攻から逃げるようにゲルマン民族の大移動が始まって、現在のスペイン、フランス、イギリス、オーストリア、イタリアあたりにあった西ローマ帝国に押しよせました。












ゲルマン人たちは西ローマの素晴らしい芸術を真似てキリスト教の教会を建て始めますが、なにぶん素人なのでうまくいかないんですね。





ローマ風の円形アーチを木材と煉瓦で作り、天井を支えるために壁を分厚く、窓を小さく、壁には絵を柱には彫刻をほどこしていきました。





そうして作られた教会がピレネー山中に点在していて、1906年に文化財調査が行われたことをきっかけに、朽ち果てたり盗まれたりする前に保存しようと言うことになったようです。





壁のフレスコ画をどうやって剥がして修復していったかと言う動画が流れていました。





こちらはラ・セウ・ドゥルジェイ・サンペドロ教会の壁画。12使徒がお茶目に描かれていて、宗教画によくある悲壮感がありません。





カタルーニャ美術館の最大の見所は、現存するロマネスク美術の中でも最高傑作として世界的に広く知られているらしいサント・クレメント大聖堂の壁画。





ちょっとマンガみたいなキリストと聖人たちが描かれています。





ロマネスク様式は、ちょうど平安から鎌倉に時代が移り変わる頃にゴシック様式へと変わって行きました。

ブダペストでロマネスク様式にふれた時 、こう言った時代背景を全く知らずに、古いお寺に入ったときのような温かみのある雰囲気に包まれましたが、ロマネスクとはローマを真似て独自に発展した『ローマ風の』ゲルマン文化だったんですね。

中世の世界史なんてすっかり忘れてましたけど、ゲルマン民族大移動だけは何故か記憶に残っていたので周辺の歴史や文化が学べて面白かったです。

(つづく)








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Last updated  2024/11/23 01:39:51 PM
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