Flatのガンプラ製作日記

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2021.02.28
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カテゴリ: 本の感想
書籍の感想です。
今回は「クローバー・レイン」です。


クローバー・レイン (ポプラ文庫 日本文学 245) [ 大崎 梢 ]

出版業界のお仕事小説です。
大手出版社に勤める彰彦は落ち目の作家の原稿を目にして、
衝撃を受けます。
これは素晴らしい、と感動した彰彦は書籍化に向けて動き出します。

しかし、そこには大きな壁があるのでした。


ものを書籍化したいと思うのは当然のことです。
話題があるから売れる、売れれば話題になる、という好循環がある一方で
話題がなければ、平積みもされない、平積みされなければ手にすら取られず
返品、忘れ去られる、という悪循環も待っているわけです。

なので、まずは話題性から入るのはある意味正しいわけで、売れっ子作家の
書く本は当然話題性ありですし、新人賞などを取った新人などは新鮮味も
あるし、話題性もあるわけで、出版社が取り上げるわけです。

そういうわけで、彰彦が目を付けた家永という作家は以前話題になり、
盛り上がったもののその後鳴かず飛ばずで燻ぶっている作家です。
話題性もないし、新鮮味もない。そんな作家に大手出版社が冒険をする
必要はない。


今まで運良く(?)売れっ子作家を多く受け持ってきた彰彦は自分が良いと
思った原稿はみんなも評価してくれ、書籍化できると思っていました。
しかし、それは「売れっ子作家の原稿だから」というフィルターが
かかった評価だったのです。
初めてといっても良い反応に、彰彦は初めて手練手管を尽くす意味と必要性を


彰彦自身の過去、作家の家永さんの過去、家永さんの娘さんの過去、
様々なエピソードを通じて、少しずつ進んでいき、ついに書籍化OKという
話になります。
しかし、書籍化できればOKというわけではありません。
単行本の売れ行きが悪ければ重版もされないし、文庫化もままなりません。
彰彦としては非常に感動したこの本を多くの方に読んで欲しい、と思って
いるわけで、重版され、文庫化のめどがたつくらいでなければ安心できないのです。

一度は仲違いした営業のエースと言われる男と腹を割って話して和解。
果たして本は売れるのでしょうか・・・

営業部会でOKもらうための努力や、現行の中で使わている詩を
作者に掲載許可をもらおうと奮闘したりと、努力あり、苦労あり、と
非常に楽しく読むことができました。





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Last updated  2021.04.03 13:56:51
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