Flatのガンプラ製作日記

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2021.07.09
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カテゴリ: 本の感想
書籍の感想です。
今回は「おちこぼれ退魔師の処方箋~常夜と現世の架け橋~」です。


おちこぼれ退魔師の処方箋 ~常夜と現世の架橋~ [ 田井ノエル ]

退魔師という家系は常夜から来る魔者(まもの)を退治する
ことを使命にしています。
そんな家に生まれた咲楽ですが、退魔の才能が全くありません。
それだけでも家族からの風当たりがきついのに、咲楽には特別な
能力があることが分かりました。



本来倒すべき存在である魔者を触ることで癒やすことができる咲楽は
「存在していない」かのような扱いを受けます。
食事などは提供されるものの誰からも話しかけられず、
気にも留められず・・・

そんな彼女はある日、瀕死の提灯の魔者を助けます。
しかし、魔者を助けるとは魔者の穢れを吸い込むということで
咲楽自身が死に近づきつつありました。
提灯の魔者は自分を助けてくれたお礼に咲楽を常夜に案内し、
穢れを取り除く方法を教えてくれるのでした。

魔者の世界である常夜はいろんな意味が人間の常識が通じない
ところではありましたが、咲楽はそこで初めて「必要とされる」


魔者は倒すべき存在、咲楽は家でそう教わってきました。
しかし、魔者の中にも、提灯のように御礼をしてくれる者、
彼女の服を仕立ててくれた猪頭、そして、咲楽に住む場所を
提供してくれ、必要に応じて穢れを取り除いてくれる鴉、と
「魔者は悪」という一言では言い表せないという思いを


そしてある日彼女は双子の姉、神楽に出会うのでした。
神楽、退魔師の後継者。退魔の才能を持ち、咲楽とは違う
存在。皆から声をかけてもらえる存在。
咲楽は自分を「可哀想な子」と決めて、誰からも相手に
されていないと思っていました。
しかし、退魔の家という狭い世界ではそうであっても、
実際には学校のクラスメートとかはそうでなかったの
かもしれない。そして、心配して常夜まで来てくれた神楽も
本当は自分のことを心配してくれていたのかもしれない。

そう思ったとき、咲楽の気持ちは前を向き始め、咲楽は
ある決断をするのでした。

なかなか面白かったです。
優秀な人が近くにいてその人だけちやほやされると
「自分はダメな人間なんだ」と思ってしまうことは
ありますよね。
咲楽の場合は「存在していない人間」という極端な
扱いだったので、その思いは顕著でした。
しかし、周囲の人から「必要とされる存在」になるためには
自らも周囲に目を向ける必要があるということを咲楽は
常夜で、そう、今まで退治するしかないと思っていた場所で
知ることになるのです。

落ちこぼれだと思っていた人の再生の物語です。





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Last updated  2021.07.09 09:05:33
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