森田理論学習のすすめ

森田理論学習のすすめ

2024.05.23
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斎藤茂太氏のお話です。

ストレス学説を打ち立てたカナダの故ハンス・セリエ自身が 「適度なストレスがないと人類は滅びる」 といっている。
世界の長寿村を調べると共通する要素が見つかる。
長寿の地域の人々はかなり厳しい労働をしていることと、もうひとつは適度のストレスがあるということである。
例えば、暑さ、寒さがはっきりしているところでは長生きする人が多い。
有名な旧ソ連のコーカサスの長寿村も寒暖の差が激しいところで、夏は暑く冬は寒い。気候が温暖なところ、花が咲き乱れるようなところではかえってあまり長生きしていないのである。
緊張を強いる「ストレス」がないと人間は、ちょっとしたことでも壊れやすい存在になる。人生もこれと同じであって、多少の揺れはむしろ必要だといってもいいのである。(逆境がプラスに変わる考え方 斎藤茂太 PHP文庫 20ページ)


ネズミを 2 つのグループに分けて 3 週間実験を行った。
1 つのグループは、毎日餌を好きなだけ食べさせて、温泉に入れた。
もう一つグループは、餌を少ししか与えなかった。さらに毎日水泳をさせた。
その後、両方のグループを寒さにさらした。
風邪をひいたのは、餌を腹いっぱい食べさせて温泉に入れたグループであった。
空腹と水泳をさせたストレスいっぱいのように思えるグループは風邪を引かなかった。しかもキラー細胞 ( ガンを攻撃する細胞 ) という免疫機能の働きを調べると、空腹と水泳をさせたグループのほうか強かった。
この結果から、適度の運動を実行して、適度のストレスを受ける方が免疫力が高まることがわかった。

動物行動学のケーニッヒという人が、青サギを使って次のような実験を行った。
食べ物を十分に与えて飼ってみると、最初はどんどん増えていくそうです。
ところが、あるところまで増えていくと、そのうちだんだんと減ってきて、そして最後には絶滅したという。
卵を産んでも返さないとか、子どもができても餌をやらないなどのことが起きてくる。 環境が整いストレスがなくなると、子育ての意欲が骨抜きにされるということです。 それよりも自分の生活をより豊かにすることに関心が向いてくる。
一般的にストレスや悩みを抱える事はよくないことであると受けとめられている。
しかし、実際にはストレスや悩みがまったくない順風満帆な生活を送っていると、心身の健康を損なうケースが多くなる。
反対に適度なストレスや悩みを抱えながら、日々の生活に立ち向かっているほうが心身ともに健康体となる。

心身の健康を保つためには、仕事や家事に取り組むときに、意識して問題点や課題、改善点や改良点を見つけ出すように心がけることが理にかなっている。
それらはすべて宝の山になる。発見したときは忘れないようにすぐメモしておく。課題や目標に意欲的に取り組むと心身の健康に役立つことを発見した。








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Last updated  2024.05.23 06:36:43
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森田生涯 @ Re[3]:強情と盲従の弊害について(02/27) ststさんへ 今の生活は日中のほとんどが…
stst@ Re[2]:強情と盲従の弊害について(02/27) 森田生涯様、返信アドバイスをしていただ…
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