ミュンヘンのパッチワークファミリー

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2009.02.12
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うちの17歳のおねえちゃん、現在ミュンヘン市内のギムナジウムの11年生です。

11年生? それ、何? なんて、思われるでしょうが、ドイツでは、小学校1年生から通算で学年を数えていきまして、小学校が4年間で終わったあと、そのあとに進学するのが、ギムナジウム、レアルシューレ、ハウプトシューレなどといろいろあっても、それぞれ通しで5年生、6年生・・・と数えてまいります。

で、通常、レアルシューレは10年生まで、ハウプトシューレは9年生または10年生まで。
どちらも、10年生卒業の時点で(落第などしていなければ)15~16歳ですから、日本ではほぼ、中学卒業にあたりますね。

ギムナジウムは、2004年からの入学年度は12年生まで、それ以前の入学年度は13年生まであります。
この2004年からの短縮されたギムナジウムの呼称が、「G8 ゲー・アハト」と申しまして、GはギムナジウムのG、8は、5年生から12年生まで、合計8年間の就学期間だという意味です。

それで、現在の11年生はあと2年間学校に通った後、13年生が終わる段階で大学入学資格試験、いわゆるアビトゥーアを受けますが、実は1年後に入学してきた生徒たちはG8組で、それ以前のG9(という呼び方はないのですが、便宜上そう呼ばせていただきます)の学年と同じ年にこのアビトゥーアを受けるわけですから、いま教育の現場はかなり混乱しているようです。

さらに、学ぶ内容は同じなのに、それを1年短縮して身に着けなければいけないわけですから、G9とG8では、学習内容にもいろいろちがうこともたくさんあるようです。

そのうちのひとつが、ライストゥングスクルス(Leistungskurs)、能力別コースでして、これはG9時代にはあるのですが、G8からはありません。


おねえちゃんがいま在籍している11年生のクラスは、実はこのG9の最後の学年。
だから、彼女が今後2年間納めなければならないライストゥングスクルスも、これが最後だというわけです。

その、来年度からの「歴史に残る、最後のライストゥングスクルス!!」の親子説明会が、昨晩ありました。

雪のしんしんと降るさむーいミュンヘン、さらに家では6歳と2歳の下の二人がノロだかにやられて、ノックアウトで、わたしもこどもの看病やら、ふらふらしている子を二人お医者さままでつれて行ったり、吐き戻しのあとの始末で洗濯機を3回まわしたりと、自分も熱っぽくなるほどてんやわんやだったのですが、おねえちゃんの大事もはずせません。
ダーリンに頼んで、仕事から早く帰ってきてもらい、夜7時半からの説明会におねえちゃんといっしょに出かけました。

なんでわざわざ、親を呼びつけて説明会をするかというと、ドイツの教育制度も、教育相大臣を呼びつけていい加減にしろよと怒鳴りつけたくなるほど複雑ですが、このライストゥングスクルス、そしてそれと同時にとらなければならないグルンドクルス(基礎コース)のシステムも、すっごい複雑なのです。



各学校によってもいろいろ違いはあるようですが、基本的には、ドイツ語、英語、フランス語、ラテン語などの言語系プラス音楽・美術などの芸術系の科目をまずひとくくりにし、歴史、地理、政治経済・法律などの社会科の科目をまたひとくくり、さらに物理、化学、生物などの自然科学系をひとくくり、これに体育加えて、4つの柱の中から、まんべんなくライストゥングスクルスとグルンドクルスを選び、ここからアビトゥーアを受けて、そのアビトゥーアでの得点配分がこれこれ、さらに大学進学の際には、アビトゥーアでの得点がこの配分で重視され、別の試験内容がこの配分で・・・

と、延々1時間半にわたって説明されましたが、まったく経験のないわたしには、よくわかりませんでした。

おねえちゃんの小1からの親友のシャーロッテちゃん親子もいっしょに並んで説明会に出席しましたが、シャーロッテ・ママはデンマーク出身。だから、彼女もドイツのこの複雑なシステムを体験していません。

「わたしは(シャーロッテの姉のときと)2回この説明を聞いているけど、それでもまだよくわからないわ」
と、帰り道で言ってましたから、極東の小国からやってきたわたしが1回聞いたぐらいでわからなくても、全然オッケー。



そのおねえちゃん、美術が得意なので、ライストゥングスクルスも美術をとる予定なのですが、美術の先生にすすめられて、もしかすると、美術専門学校の入試も受けるかも知れません。
その専門学校、名前がよくて、ライナー・ヴェルナー・ファスビンダー学校というのです。

「マリア・ブラウンの結婚」や、「ヴェロニカ・フォスのあこがれ」を撮ったニュー・ジャーマン・シネマを代表する監督さんの名前の学校に行けるなんて、もと映画好きのミーハーなわたしとしては感激! となりますが、おねえちゃんにはあまり関係ないみたいです。

親がどうこう言っても、結局は彼女の人生なので、立派に主役をはって生きてもらうしかないですね。

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最終更新日  2009.02.13 00:57:03
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