時空の流離人(さすらいびと) (風と雲の郷本館)

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October 30, 2010
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 QEDシリーズなどで知られる高田崇史の 「麿の酩酊事件簿」 シリーズの第1弾、 「花に舞」 (講談社)。




 舞台は古都鎌倉。主人公の勧修寺文麿は、旧家のお坊ちゃまである。何しろ、家に執事がおり、実際に「お坊ちゃま」と呼ばれているのだから掛け値なしのお坊ちゃまだ。もっとも、お坊ちゃまといっても三十歳を超えているのだが。文麿は、ベンチャー企業のオーナーで旧家のボンボンなのに、いまだ嫁の来てがない。ただ一人の肉親である祖母から、早く嫁をもらうようにせっつかれているのだが、嫁の来てが無いのは、必ずしも彼のせいであると言う訳でもないようだ。

 なにしろ、勧修寺家には、婚姻家訓というとんでもない家訓があるのだ。

 1.見合厳禁
 2.手助け無用
 3.独力発掘
   ・


と、この調子で、前文7条と本文86カ条もあるのである。こんな嫁取りに関して悲惨な状況にある文麿だが、女性との出会いはもちろんある。ところが、どういう訳か、出会う女性は皆、何か心にわだかまりのようなものを抱えているのだ。彼女たちのわだかまりを文麿が解決するのはよいのだが、結局はふられてしまうというのが、この作品の基本的なストーリーである。

 収められているのは4つのエピソード。

○ショパンの調べに
 美人ピアニストの人生を変えた事件

○待宵草は揺れて
 茶会で起きた毒殺事件

○夜明けのブルー・マンデーを
 女性バーテンダーのわだかまり

○プール・バーで貴女と
 女性ハスラーの悩み

 ところで、文麿には、変な性質がある。酒に弱いのだが、究極まで酔っ払ってしまうと、キザ男君に変身してしまう。しかし、このキザ男君、やたらに頭が冴えている。素面の時より、頭の働きが格段にあがり、名探偵になってしまうのだ。




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Last updated  October 30, 2010 09:03:06 AMコメント(0) | コメントを書く
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