時空の流離人(さすらいびと) (風と雲の郷本館)

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November 5, 2010
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 藤原祐による 「レジンキャストミルク」




 虚軸(キャスト)と呼ばれる人を超えた力を持ったものたちが、その存在を賭けた戦いを繰り広げるという学園SF小説である。この2巻では、敵である「無限回廊(エターナル・アイドル)」により、柿原里緒(形式名「有識分体(分裂病)」)が襲われる。、無限回廊は、更に、城島晶や硝子たちの友人の心の隙に付け込んだ卑劣な攻撃を仕掛けてくる。

 この巻では1巻で名前だけ登場していた、晶の仲間である2人の虚軸が登場する。言動がハチャメチャで、虚軸の中でも最も厄介な性格破綻者という速見殊子(形式名「目覚まし時計(ハラハラ)」と、超ネガティブ思考で、虚軸の中でも最も陰気な言動破綻者という佐伯ネア(形式名「アンノウン(ゆらゆら)」だ。これは、晶の評価ということなのだが、確かに、とても他では見られないようなユニークなキャラクターだ。

 この作品、本来は非常に重いテーマであり、コアの部分では、登場人物の心理描写をうまく描いて、そういった雰囲気をよく醸し出しているのだが、その反動なのか、普段の会話は非常に軽く、ボケとツッコミの応酬で、これが何とも言えず楽しい。主人公のパートナーである城島硝子にしても、本体は異次元のコンピュータで感情が欠落しているという設定なのだが、無表情で行う絶妙のツッコミと的確なボケ。これを楽しむだけでも読む甲斐があるというものだ。もちろん、本筋の部分もとても面白いのだが。


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(本記事は「本の宇宙」と同時掲載です。)





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Last updated  November 5, 2010 08:42:24 AM コメント(2) | コメントを書く


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