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放課後探偵団 書き下ろし学園ミステリ・アンソロジー (創元推理文庫) [ 相沢沙呼 ]
価格:748円(税込、送料無料)
(2025/3/5時点)
本書は学園ミステリーのアンソロジーである。最初に断っておくが学園ミステリーなので、殺人事件など起こらない。登場人物たちが挑むのは、学園で起こったちょっとした謎。普段はあまりアンソロジーは読まないのだが、相沢沙呼さんの作品が入っているので手を出してみた。私は気に行った作家の作品は一気に読みたい方であるが、他にもお気に入りの作家を見出すチャンスかもということもある。
収録されているのは次の5人の作家による5つの短編。
1.似鳥鶏 お届け先は不思議を添えて
映研所蔵のVHSテープをDVD化すると言うので段ボール3箱分送ったのだが、そのうち一箱分のVHSテープが伸びてぐちゃぐちゃになり再生不能になっていた。なぜ?
2.鵜林伸也 ボールがない
一年野球部員が、ノックに使ったボールをひたすら探すという話。鬼監督が一年生部員にボールを探させるが見つからない。
3.相沢沙呼 恋のおまじないのチンク・ア・チンク
サンドリアンシリーズの短編が収録されている。バレンタインのチョコがなぜか教室の先生の机の上に集められていた。義理チョコも、本命チョコも。
4.市井豊 横槍ワイン
他は高校時代の話だが、これは大学での話。同好会で撮影した映画の鑑賞会の最中、メンバーの女学生がワインをかけられた。犯人は誰?
5.梓崎優 スプリング・ハズ・カム
高校卒業後15年目の同窓会に集まったかっての同級生。実は彼ら彼女らの卒業式の時に、「仰げば尊し」を流すはずが「燃え北」という曲が流れた。しかし放送室はもぬけの空。「燃え北」というのは昨春の学園祭用に放送委員会が作ったロック調の曲なのだが、なぜか受けてその後も流行していたものだ。ところが同窓会でタイムカプセルを開けると「犯人は私だ」と記載されたものが。残念なことに無記名。そこで推理が始まる。最後はちょとオカルッティックな終わり方だった。
残念なことに、続けて読みたいと思った作家はいなかったが、相沢沙呼さん以外は寡聞にして知らない名前ばかり。でもやはりミステリーには大事件が付随して欲しいなあ。
☆☆☆☆
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