『頭ぐしゃぐしゃ』の彼方に・・・

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chang-wei

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April 20, 2005
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カテゴリ: カテゴリ未分類
母方の祖母が亡くなったあと、ここ数年法事などでたびたび新潟

泊まる宿は、母親の同級生が営んでいる小さな旅館なのだが、
幼馴染の家族が泊まりに来るというので、訪れるだびにいろいろ
と細かい配慮をしてくれる。

金曜日に出かけて土曜日に法事をして帰って来ることが多いのだ
が、私は仕事が外せない場合が多かったので、東京を発つのが
夕方になり、宿にたどり着くのが夜中になってしまう。
田舎の小さな旅館なので、通常その時間には火を落としてしまう

を落とさずに、入れる状態にしておいてくれるのでありがたい。

さらに、土曜の朝食はいつも豪華になる。
普通の宿だと、朝は卵または納豆、味付海苔がついて、あとは漬物
ともう一品、魚か何かがついておしまいになるのだが、この旅館の
朝食は、大きな焼いた鮭がついて、ほかにおかずが3~4品、さらに
茶碗蒸しがつくのである。ご飯はツヤツヤコシヒカリだし。
まるで豪華な晩飯のようだ。オフクロの幼馴染だけに、特別サービス
なのかもしれないが。

この旅館にはじめて泊まった朝、茶碗蒸しを目にした私は、
「おお、茶碗蒸し! 朝から茶碗蒸し!」
と、無邪気にも思った。

茶碗蒸しを手にとって、かきこむように箸で口へと運んだ。

すると次の瞬間、頭の中が、

( ̄□ ̄;)ナ…、 ( ̄□ ̄;;)ナニッ…!? ( ̄□ ̄川)ナニユエ…??

となった。

んー。味覚というのは、はじめて食べるものを除いては、見た目や匂い

らしいね。
ところが、茶碗蒸しの味が、口に入れる寸前までのイメージと全く別の
味だったので、口がびっくりしたのである。

この茶碗蒸しは、甘い味なのである。
甘い茶碗蒸しって、滅多に食べない。というか、初めて食べたからね。
砂糖かみりんがたっぷり入っていないと、こんなに甘い茶碗蒸しには
ならない。
あったかいプリンなのかと思ってよく見たが、しいたけ、エビ、竹の子
なども入っていて、これはちゃんとした豪華な茶碗蒸しなんである。

たぶん、この旅館の人たちにとっては、これが長年馴染んだ茶碗蒸し
の味だったに違いない。これはこれで、そういうものだと思って食べれ
ば、そんなにびっくりすることもなかろうし、まずいわけでは決してない
んだけど。私にとっては、茶碗蒸しは甘くないものだった、というだけの
ことなんだけど。

「画竜点睛を欠く」ばかりか、はじめに食べたのが茶碗蒸しだったせい
もあり、朝の至福の気分が、びっくりしたおかげで、一瞬にして吹っ飛
んだわけでもあった。
まあ、法事の朝だからねえ、ぜいたく云ってる場合ではないし、こんな
に豪華な朝飯が食えるだけでも幸せと思わねばと、すぐに頭を切り替え
て、一気に朝食を食べつくしましたがね。

まあ、「激辛ハバネロ茶碗蒸し」といったものではなかっただけ助かった
のかもしれないし、「愛のエプロン」で杉田かおるが作る茶碗蒸しの100
倍はおいしいに違いないことは違いないんだけど。。。

結構、先入観というのは自分の中にもあるものだ。
先入観を持つこと自体を否定するのはアホらしいことだと思う。
先入観を持つことを認めて、それをいかに活用したり出さないようにでき
るかを考えることが大事なのだ。

「私は先入観なんて持たないし、持とうとは決して思わない」などと力説
する人というのは、言葉の使い方を間違っているわけだね。
先入観というのはある意味、危険から自分の身を守るために、過去の
経験から、本能的なものも含めて人間が得た学習の過程であるからね。

福岡で大きな地震が起きても、被害が神戸ほど甚大にならずに済んだ
のは、決して福岡が田舎だからというわけではない。
あの震災を見て学習した福岡の人たちが、
「日本は火山列島だから自分たちの地域だって同じような被害に遭う
危険性はある」
と先入観をもって生活したり、防災対策を講じていたからだと思うのだ。

先入観が高じて人を傷つけることになってしまったり、先入観が覆された
ときの痛手が形になって現れたりしたときなどの、失敗の経験から、我々
は「先入観=悪」のように考えたりすることが多いけれど、先入観というの
は、人がおのずと抱いてしまうものでもあると思うのだ。
この「先入観=悪」という考えもまた、先入観のような気がする。なんか
禅問答っぽいけど。

勝負事の世界などでは、このショックを相手に与えて勝負を優位に進めよう
とすることがありますね。
たまにそれがはまると勝負そのものに影響しちゃって、面白い結果に終わる
ことも、たまにあるね。「大波乱」という奴。

ただ、あまりそんなのばかりだと、しまらないね。
「秋の天皇賞は、一番人気が10年連続で消えるという、波乱続きのG1
なんですよ。テイエムオッペケペオーはこの不名誉なジンクスを打ち破る
ことができますかねえ」
「いやあ、海王はまたしても横綱になりそこないましたねえ、つまらない取り
こぼしが多すぎますねえこの力士は」
なんて云われちゃうわけで。

横綱とかチャンピオンというのは、あまり先入観にとらわれない人たちが
なるものなのかもね。
この「あまりとらわれない」というところが重要なのかもしれん。全くとらわれ
ない人なんて、世の中にはいないと思うし。

なんで、たかが茶碗蒸しの話から、こんな話にまで飛んでしまったのかは
不明である。





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最終更新日  April 20, 2005 10:19:52 PM


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コメント新着

野鳥大好き @ Re:ちょいと試みに・・・(11/21) あのな…、解ったよん。
chang-wei @ Re[1]:やれやれ・・・(11/20) 野鳥大好きさん >やれやれ…でしたね。あ…
chang-wei @ Re[1]:やれやれ・・・(11/20) setattiさん >私のPCも時々おかしくなる…
野鳥大好き @ Re:やれやれ・・・(11/20) やれやれ…でしたね。あはは、赤ちゃんなん…
setatti @ Re:やれやれ・・・(11/20) 私のPCも時々おかしくなるから困ってるん…

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