寅さんは、いろんな学校・学級を回っています。
それぞれ、風土というか、空気が違います。
実験授業をする前に、「今度はどんな学級だろう、」
って、予想を立てます。
学校の風土のリトマス試験紙は、寅さんはこう見ています。
別の時間に、授業参観させてもらいます。で、授業を見ます。
子どもたちが、自発的に、ドンドン意見を言えているかどうか、です。
質問をしているかどうかです。
子どもたちは、最初から、学習に消極的だったなんてことはありません。
本来の子どもは、とっても、活発に質問をします。
よく言われますが、日本の教育は、欧米の教育から見ると、
とても奇妙であることが多いようです。
日本には、口に出して言ってはいけない「お約束」があって、
先生も生徒も、暗黙の内にそれを守っていると言うのです。
例えば、授業時間には質問をしてはいけないとか、
友達にも本心を言ってはいけないとかです。
教育とは生徒に質問をさせて、考えさせることだとも言えます。
自分で考えるように育てないと、社会に出てから
自分で自分の人生を構築できなくなる可能性があるからです。
しかし、日本では、質問をさせると授業が遅れるとか、
上手に答えられないと先生が恥をかくとか、
そんな理由から敬遠されることもあるようです。
このような教育をしていたら、
将来日本を背負わなければならない子ども達を、
健全に育てることはできません。
子どもは 自分が、一生懸命に考えて、どう考えても正しいと思うことが、
認められなかったとき、
そう言う話をしてはいけないのだと、自分を抑えることを学びます。
日本人が、論理的にものを考えることが苦手だと言われます。
しかしそれは、先天的な性質などではなくて、
学校教育が、そうさせているのかもしれません。
最近文部科学省からの発表で、
学校の問題児は、家庭に原因がある場合が多いと言っていました。
それはそうかもしれません。
しかし、家庭に原因があって生まれた問題児でも、
学校の先生がしっかりしていれば立派に教育できることも事実なのです。
最近、学校の先生を非難するマスコミが多いので、
先生を大事にすべきだ、と主張しましたが、
その反面、確かに、先生次第で、学校は変わるのです。
ある中学は、3年前には窓ガラスがなかったと言います。
それが、今、日本にこんなに素晴らしい教育の場があるのかというほど、
生き生きとした学校になっています。
生徒がはつらつとしていて、先生に盛んに質問をして、自主的に
考えて、活動しています。
実は、3年前から教師を殆ど入れ替えたそうです。
教師は、特に小学校や中学校では、
本当に子どもの人生に決定的な影響を与える存在です。
本当に適性のある人だけになってほしいものです。
しかし、本来、適性をもった人が、病んでしまうのが
今の学校かもしれません。
もともと、先生は、精神的に悩みやすい職業です。
先生のための心理カウンセラーを置くべきです。
先生をもっともっと大事にすべきです。
地域の愛情で丸ごと包み込んでしまいましょう。
物心ともに、サポートしましょう。
「投資効果」は、必ずあります。
そんなことをじっくりと考え、子ども達に質の高い教育を受けさせるためには、
地域の父兄が、もっと教育に関心を持って
団結する必要があります。
PTA活動が、日本は活発だと言えるのでしょうか?
閉鎖社会に力を貸しているだけだとしたら、
本末転倒の努力です。
私は、オープンシステムこそが、
組織も個人も健康を守る、キーポイントだと思います。
つながり、形の上でのつながりではなく、
意識の中でのつながりを網の目のように張ること。
これこそ、先生の意識を健全にする防御ネットだと思います。
これについては、次のページで。
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