教育問題を解決するのに、大きな制度変更は要らないと思います。
制度変更ではなく、意識変更をさせる仕掛けがあればいいと思うのです。
学校や教育の問題は、「つながりの無さ」から生まれています。
制度的なつながりではありません。
意識の上でのつながりです。
先生は、生徒の親を「自分の身内」と見ているでしょうか?
保護者は、先生を「うちの先生」「おらが先生」と意識しているでしょうか?
そして、お互い、相手を笑顔でイメージできてるでしょうか?
ほとんどできていないと思います。
なぜなら、過去に、本心をさらけ出したために、ヒドイ仕打ちをうけた
トラウマをかかえているから。
一体、望ましい教育とは、どんなものを言うのでしょうか。
そのことを色々と考えてゆくと、
日本社会の現状を改革する方法を考えているのではないかと錯覚するほど、
重なり合った問題だということがわかります。
どんなに優れた組織、システム、考え方でも、
それを担う人々が閉鎖的な社会を形成してしまうと、
いつか停滞し、道を間違えて、腐敗を始めるものです。
これは、相手の顔が、笑顔が思い浮かばなくなったとき、
起こってくるものだと思います。
また、思い浮かぶ顔の数が少なくなったとき、危険性が増します。
多くの顔、いろんな顔が思い浮かべば思い浮かぶほど、
そして、それらを抱きしめられるほど、健全度は増します。
多くの集団が、権威主義になり、
初代の指導者を仰いでいる内に段々マンネリ化して停滞し、
時代遅れになり、機能しなくなります。
つまり、優れた教育は、
人々の流動的で開放的な接触の中で生まれてくるものだと思います。
先に書いた立ち直った中学校は、
毎月のように父母が自由に見学できる期間をもうけているそうです。(公立の中学です。)
いろんな改革案が議論されていますが、
特別な変更はする必要がないと思います。
その代わり、
(1)父母や地域の参観を日頃から自由にする。(少なくても、毎月可能な期間を設ける。)
(2)教育方法に関して、先生と父母の懇談会、討論会を設ける。(一方的な説明会に終わらせない)
(3)そこで話された問題や新たに提言したいことなどに関して、MLを作る。
だけで、良いと思います。
過去から蓄積された、相手をコワイと思う、トラウマを消し去るためです。
相手を理解することこそが、トラウマを消す手段だと思います。
「お化けかと思えば、」なのです。
日本の教育に決定的に欠けているのは、
科学的認識論です。
相手の認識フィルターを意識できないので、
議論をするということがほとんどできていません。
例えば、履修不足問題にしても
大学受験のニーズに応えるのか、または、学校の経営を優先させるのか、
子どもの健全育成を優先させるのか、
この土台の話し合いをしないで、
対策ばかり考えているから、おかしなことになるのです。
もしかしたら、進学校と普通の高校?は、別に原理で動いていいのかもしれません。
そこから議論が、始まります。
ここではまず価値観が異なることを、
お互いに認めるべきです。
価値観の異なるときは、そもそも議論にはなりません。
価値観が異なるというときは、じっくりと語り合うのであって、
議論にしてはいけないのです。
よくよく語り合って、お互いの立場を乗り越える道が見つかるものです。
はっきり言えば、学校も保護者も、
真の「大人」になっていないのです。
多様な価値観を懐に収める大人になることが教育の目的に一つとすると
学校や先生自体が、さらに自己育成をしなければなりません。
もちろん、保護者も。当然です。
そのためには、いろんな考え方の違う人の話しを聞くことです。
最初は、イヤでも、聞いて聞いて聞きまくっていると、
だんだん拒絶反応がなくなってきます。
心理的に受け入れられるときが来るものです。
勿論、無理矢理一方の価値観を押しつけて、
一致したつもりになって議論を始めてもダメです。
相手の価値観を聞くときは、対等でなければなりません。
優れた教育で成功している親御さんは、おしなべてお子さんとの接し方は
3歳とか5歳から、対等な話し方をしています。
人の価値観を大切にすることや、
冷静な議論の仕方を実際にやってみせることができれば、
その他のことは子どもが真似て、自分で解決していくものだと思います。
つまるところ、何を言いたかったのか????
何か自分でもわかんなくなってきましたが、
多くの価値観を受け入れる「丸い人格」をつくろうということです。
この人格づくりを、組織も個人も、
学校という場をつかって、励みましょうということでした。
ちょっとおかしいなと思う人も、みんな身内だって思えるように。
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