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2005年04月16日
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今年が桓武天皇の没後1200年にあたるということで、平安神宮で開かれている一連のイベントのひとつです。(ちなみに平安神宮は出来てから110年しか(!)たっていません)桓武天皇は平安京の遷都を決断した、京都の歴史上、最も重要な人物。その没後「1200年」というからには(100年単位というタームは、アメリカ人にはわかるめえ)、さぞかし力が入っているに違いない、と期待も高まります。雲一つない好天、満開の枝垂れ桜も(文字通り)華を添えて、気持ちの良い一日でした。

午前10時からの献茶式に間に合うように行きたいと思っていたのですが、寝坊したのと、羽織・袴の着付けに手間取って、結局平安神宮に着いたのは11時50分。せっかくのイベントなのに...自分で情けなくなりました。トホホ。

鮮やかな朱色の鳥居と伽藍がひときわ映える神社に着くと、入口に大きな「紅枝垂れ桜」の看板を発見。ここは枝垂れ桜の名所ということで、観光客と花見の客がドッと押し寄せていました。さて、そんな中、受付を済ませて(ちなみにお茶会のチケット代は12000円。2ヶ月前に茶道の師匠から購入しました)、人の流れに逆らうように庭園の出口付近にあるお茶会会場に向かいました。そしたら、おそらく台湾か香港から来たと思われる観光客にいきなり「写真を一緒に撮って下さい」と英語でリクエストされました。これぞ和服のコスプレ効果。バッキンガム宮殿の衛兵になったような感じでしたが、そんなに悪いもんじゃなかったです。

お茶会は、速見流・織部流扶桑派・江戸千家の3つの流派が3カ所を受け持つようになっていました。お茶の三大流派というと、表千家・裏千家・武者小路千家なんですが、そのいずれもが席を持っていないのはどういう事情なんだろう? ひょっとしたら、平安神宮の歴史や、語られることのないしがらみがあるのかもしれませんね。

1)織部流扶桑派
茶席は11時開始だったので、出遅れたという反省&あせりと一カ所でも多く回りたいという気持ちから、とりあえず入口に一番近い織部流の会席に飛び込みました。都合の良いことに空きがあって(こういうところも単独行動のメリットです)、待ち時間ゼロで茶席に入りました。

織部流はやきものの織部焼から来ているわけではなくて、千利休の弟子、古田織部によって始められた会派です。テイストは武家風。お茶やお菓子を盛ってくる人、点てる人、道具の説明などの進行役、すべて男性でした。一回の茶席で40人以上が入るという大きな席でしたが、お客さんは茶道の稽古をしていそうな、ちょっぴり上品なおばちゃんが9割以上で、男性は2人くらい。開始直前に僕が飛び込んだことで、おばちゃんたちに珍しいものを見るような目つきで見られました。

作法をつぶさに見ていたわけではありませんが、普段僕が習っている作法との違いはいくつか目につきました。例えば、挨拶の時の手のつきかたが、両手をそろえるのではなく、両膝の斜め前に置くような感じ。お茶碗とお菓子を配る係が同一人物ということなど。神社での点前ということもあって、点て方も特殊。お茶点て担当の係が客の前に立ったところで、客は抹茶の入ったお茶碗を両手で拝むように捧げ持ります。お茶点て担当は、そこにお湯をそそぎ、不安定な茶碗に茶筅を入れてふります。当然、泡立ちも少なく、しぶ~いお茶でした。ちなみに、お菓子はわらび餅でした。

この席が終わった後に、速見流の席の午後二時からのチケットを確保して、残る江戸千家の列に並びました。このへんはなんか万博みたいな行動様式でした。



表千家の流れを汲み、江戸時代の町人文化のもとで発達した流派。動作に無理がなく、ステータスに厳格ではないと聞いて僕も門戸を叩きましたが、師匠に恵まれて、3年以上稽古が続けられてます。ただ、この日は段取りが今ひとつで、会場の建物の外で1度、建物に入れたと思いきや、会席場所の手前でも待ちました。待ち時間1時間以上。晴れててよかった。

さて、会場は普通の会議室か宴会場を変更したもの。お茶を点てる場所は、簡易セットのように高さ50センチくらいの台をこしらえて、そこに4畳の畳を置いています。客は椅子に座って、お菓子を食べ、お抹茶をいただきました。足がしびれる人間にはうれしいセットです。お茶を点てる人は男性(家元)ですが、お菓子やお茶を出すのは女性でした。こういう方がすべて男性というよりリベラルでいい感じ。点前を見ていると、普段僕が稽古している延長線上にあることはわかりますが、とにかく動きがよどみなかったのが印象に残りました。お菓子はこしあんで桜にちなんだ色と形をしていました。

終わったのが午後1時50分。余韻を楽しむ間もなく、速見流の会場へ急ぎました。

3)速見流
裏千家の流れを汲む流派ということですが、くわしいことは不勉強なものでわかりません。平安神宮の東の庭園や池を一望できるなど、会場となった貴賓館のロケーションや眺めの良さが印象に残りました。それに、床の間の壁一面に金箔が貼ってあったのがきらびやかでした。昔の人はこういう場所で、日中にお茶会を開いていたんだろうなあ、と想像できる場所です。

ここも織部流と同じく、お菓子を出す人、抹茶を出す人、お茶を点てる人、進行役の人、すべて男性でした。今の時代、男性オンリーでお弟子さんを集めるのはきびしいはずですが、中年以降の男性が次々と登場しました。歩き方がだらしなかったですが。ここは、道具にオリジナル感が強くて、例えば茶釜が富士山の形をしていたり、備前焼の素朴なお茶入れに、異様に細いお茶杓...etc。あと、正客(メインゲスト)から順に上座の3人は濃茶を飲み、あとの下座は薄茶という仕切りもユニークでした。お菓子は京都の和菓子の老舗、道喜の「花八重角文」。ようかんのような味わいでした。

4)そのほか
お茶会のチケットには、「点心席」という項目があります。これは中華の点心料理が食べられるわけではなくて、高級和食店のつきだしが数多くなったものだと考えていいと思います。量的にはほんのちょっとで、レイアウトは上品という、かなり京都的な食べ物。午後3時近くで行ったので、ガラガラでした。

今回のお茶会は記念品が良いらしい、という事前の噂を聞いていましたが、実際には、事前の噂に違わぬ素敵なデザインのお茶碗が出てきました。風水の4神(青龍・白虎・朱雀・玄武)が、茶碗の四つの側面に鮮やかに描かれています。その華やかさに、地元のご婦人は「平安神宮らしいお土産だねえ」と言っていました。


京都でお茶会に行くのは初めてでしたが、茶室に歴史を感じることのできる、興味深い会でした。お茶会はおばちゃんの園で、確かに茶道の師匠や門下生にそういう人が多いから仕方がないんだけど、文化を語り継ぐには、このへんの層ばかりが来るのもどうなんだろう?と思いました。「麻雀・ゴルフ・酒」という文化からかけ離れたオヤジどもに来られても困るでしょうけど、お茶会のチケット流通は、もっと改善してほしいものです。僕は行ってみて面白いと思いましたが、なかなか手に入るものではなかったので。

平安神宮1200年祭は、お茶会以外にも、華道各流派の展示があったり、簡易ステージで古典舞踊が披露されたり、枝垂れ桜が見頃を迎えた庭園をのんびりと眺められたり、などと盛りだくさんです。次回は「1250年祭」になってしまうのでしょうか? ありがたみということでは理解できますが、折角あれだけ美しい枝垂れ桜があるんなら、満開の頃に毎年開くのもいいのではないかと思いました。





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最終更新日  2005年04月19日 01時22分46秒
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