梅林庵

Sunday, July 14, 2024

　午前4時起床。曇時々雨。

　本を読んでいて午前6時過ぎ、父からTELあり。ちょっと来て欲しい旨でした。父の家はスープの冷めない距離にあります。朝ご飯を済ませ、訪ねました。長年懇意にしていたKさんが亡くなった、代わりに葬儀へ行って欲しいとのことでした。父は95歳。耳はほとんど聞こえません。補聴器を使わないので、杣夫は筆談ボード。ソファーに並んで腰掛け、やりとりしました。以下はKさんのことを問わず語りの内容です。

　米作と僅かの山林では生活が儘ならなかった。昭和30年台は多くの農家が豚を飼っていたことに注目。養豚の繁殖だ。人工授精の資格を取り、農協から借金をしてランドレースという種豚を購入。精子を採取、オートバイに跨がり、市内と南海部の町や村へ種付けに廻った。精子の活性を見るための顕微鏡はまだ屋根裏に有るはずだ。当時の養豚は、専業というのではなく、農林業の傍ら、家の敷地内に規模の小さく片手間、細々としたところばかりだった。幸い、人工授精の仕事は口コミで広がり、注文のあった一軒が山奥・U町のKさんだった。種付けは首尾よく運び、多くの子豚が生まれた。以来懇意、長い付き合いとなった。ということでK家とは50年来だ。交誼の始めは先代と。彼は笹川良一にそっくりの偉丈夫だった。数年後、息子に嫁を探して欲しいと言われた。うちの親戚に妙齢の才媛がいて紹介した。気に入られ，こちらの方もまんざらではなく、即祝言となった。俺が仲人をした。月日は過客、子どもたちが生まれ、先代が亡くなった。それでも盆正月、若夫婦は子を連れ，欠かさずやって来た。夫は猟もし、猪や鹿の肉を毎回貰った。嗚呼，懐かしい。そして昨晩、成人した子どもたちから電話があった。ああ無情だ。耳の聞こえず，歩くのも儘ならぬ。代わりに会葬してきてくれ。

　ということで明日は豊後大野市の斎場へ向かいます。

　長話になりました。父の家から戻りました。写真は朝食のデザートです。ヨーグルトにブルーベリー。後者は近所、妻の友人NのCさんが庭に作る一品です。旦那のTやんに焼酎をあげたら，これが返ってきました。

　午前、なお降り続き、バッハも飽きました。そうだ、包丁を研ぐか。杣夫は1～2週間おき、拙宅の数本，刃を直します。今回は、妻が実家から持ち帰った包丁もあります。使った後、水切りをしないままなのでこの態。

　チャチャッ。いい感じになりました。刃を見せただけでスパッ、玉葱を刻んで涙が出ません。いえ、これは本当の話です。

　あっという間、昼になりました。妻不在。彼女、昨日に続いて二日連続、カルミナ・ブラーナの練習で大分向け。朝のうちに出かけていきました。午前・午後、昼を挟んでとのこと。ということでUFO焼きそば。アイラモルトをハイボールにして流しました。エヘヘ、昼酒です。

　午後5時を過ぎて、妻が戻りました。さてと、夜のお勤めをするか。これを開栓。

　当ては昨晩の残り。鯵の刺身を漬けにしたものです。手早くの彼女が大葉を刻んでくれました。

　次いでこれを拵えてくれました。毎度の自慢です，菜園のオクラ。

　やっ、ピザだ。これ、生地は冷凍ですが，上物は手製。バジルは彼女が鉢に栽培です。

　ならばワインだな。既に栓の開いた冷蔵庫のそれをグラスに。テーブルワインにも2種類合って、この手はワンコインワインの一つ上手です。

　寝る前、ちょっと調べ物のあって，天文手帳を開きました。毎年購入ではありません。5年以上前のものです。

　事足りましたが、捲っていて「曇った夜のために」というページがありました。そうか、この手帳を使う人たちは、夜、雲ったら台無しの世界です。いい表現の見出しでした。書籍の紹介です。「誰でも探せる星座」「誰でも見つかる南十字星」「誰でも楽しめる星の歳時記」。いい感じです。