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2006.01.11
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カテゴリ: 日本の古典
北越雪譜  この冬は厳しい寒さながら、私の住む茨城県南部には雪は降らなかった。
 そのせいか、寒いのに霜柱ができず、不思議に思っていた。土も乾ききっていたのだろ。
 しかし、昨日の朝、起きたら雪が積もっていた。
 雪にちなんで、『 北越雪譜 』から短いのを一つ。
 題は「沫雪《あわゆき》」。ルビはほとんど省略してある。

(ここから)
 春の雪は消えやすきをもつて抹雪といふ。和漢の春雪消えやすきを詩歌の作意とす、是暖国の事也。寒国の雪は冬を抹雪ともいふべし。いかんとなれば、冬の雪はいかほどつもりても凝《こほ》り凍《かたま》まることなく、脆弱なる事淤泥のごとし。故に冬の雪中は、橇《かんじき》、縋《すがり》を穿きて途を行く。里言には雪を漕ぐといふ。水を渉る状に似たるゆゑにや。又深田を行くすがたあり。初春にいたれば雪悉く凍りて、雪途は石を布きたるごとくなれば往来冬よりは易し(すべらざるために、下駄の歯にくぎをうちて用ふ)#[()の中は割り注]。暖国の抹雪とは気運の前後かくのごとし。
(ここまで)



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Last updated  2006.01.11 09:56:16 コメントを書く


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