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2009.08.19
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カテゴリ: その他の映画

 硫黄島の指揮官は、アメリカにとっては手強い敵だったということで、かえって評価されているらしい。
 しかし、アメリカからの視点ではなく、あくまでも日本からの視点で描いていて、あまり違和感がないことに驚かされる。
 たとえば、投稿した日本兵を見張りのアメリカ兵が……というところなど。
 主演は栗林忠道中将を演じた渡辺謙ということになっているようだが、テレビで放送されたのを見た限りでは、架空の兵卒を演じた二宮和也が主役だ。
 栗林中将は、戦後ずいぶんたってから名将として知られるようになった人物で、ドキュメンタリーで見た記憶がある。
 無駄な消耗戦を避け、一日でも長く敵の進行を食い止めることに主眼を置いた戦い方は、精神論を振りかざし、玉砕したがる(させたがる)軍人とは一線を画している。
 ベトコンはその戦法を学んだのではないかという気がする。(と思って調べたらWikiediaに同じようなことが書いてあった)
 一方で、中村獅童演じる、いかにも日本軍人らしい人物も登場する。死を恐れない男が結局どうなったか、というのも、皮肉を込めて描いているのではなく、「戦争というのはこういうものだ」という視点で描いている。

戦場にかける橋 」よりも違和感がない。
 「戦場にかける橋」で、アレック・ギネスに主導権を握られた早川雪洲が、ベッドで身もだえして泣くのを見て、「日本軍人はそんな泣き方はしないよ」と思ったものだ。
 もちろん、変なところはある。
 上官が兵卒を鞭で殴ることはないだろう。げんこつか竹刀か木刀で殴るだろう。
 鞭を使うのは欧米の発想だ。
 酒を酌み交わす場面で、日本酒を「チュルチュル」と音を立ててすすっていたが、あんな飲み方をするはずがない。おそらく茶道で、音を立ててすするとというのに引きずられたのだろう。それなのに、アカデミー音響編集賞を受賞したというのは皮肉だ。
 自決の場面でも、手榴弾をたたいたらすぐに爆発していたが、あれでは敵に投げる暇がない。
 憲兵時代の回想の時に、夜、女の子が外出するような着物を着ていたが、あの時間なら寝巻きに着替えているだろう。
 女性がみんな和服というのも帰って不自然で、ブラウスにもんぺという服装が多かったのではないか。
 二宮の奥さんが裕木奈江というのはかなり姉さん女房だなと思ったが、アメリカ人の目には、裕木奈江は少女ぐらいにしか見えないのかもしれない。
 と、まあ、変なところはあるのだが、これぐらいの間違いは、へたをすると日本の映画会社が作っても見過ごしてしまいかねない些末なことだ。


 役者はほとんどオーディションで選ばれたそうだが、二宮が選ばれた理由は、本人の努力や才能が最も多きかったのだろうが、ほかの要素としては、おそらく、丸刈りが似合うということと、独特の声をしている、ということがあったのではないか。
 たしか、テレビドラマの「天城越え」でも丸刈りになっていたはずだ。
 また、どちらかというと甲高い声をしている。
 日本人は甲高い声だと思われているらしい。
 1930年代から40年代の映画をまとめて見た時に、戦後作られた映画に日本兵が登場すると、妙に甲高い声で話すことになっていたのを思い出した。

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Last updated  2009.08.19 23:48:45コメント(0) | コメントを書く


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