全31件 (31件中 1-31件目)
1
![]()
みなさん、こんばんは。 夏の高校野球、今年は4強が全て近畿勢になりましたがこれは初めてだそうです。今日も連城三紀彦さんの小説を紹介します。流れ星と遊んだころ連城三紀彦双葉社 大物俳優・花村陣四郎(花ジン)のマネージャー北上梁一は、人生に飽いて飲んだくれていたバーで、鈴子と知り合う。彼女はナイフの目を持つ男・秋場と組んでいた。三人が出逢った時から、運命の輪が回りだす。 表紙の絵は、後ろから誰かが星つきの乳房を持っている。後ろから男性が持っているのかな、と私は思っていたが、「女性自身が自分で持っている」と答えた人もいた。「いや、実は片方ずつ別々の人の手だったりして」と言い出す人もいて、本当に、絵ひとつ取ってみても、見方はいろいろだ。 書き手が直接語りかけてくる小説というと、石田衣良氏の「池袋ウエストゲートパーク」シリーズが有名だが、あちらが、缶チューハイ片手に、がんがん飲んで語っている若者とすれば、こちらは薄暗いバーで、かなりペースを遅くして飲んでいる中年男が語っているようだ。男の顔は…よく見えない。これは、ミステリーではお馴染みの、文章が決め手の「或るトリック」故だ。たいていのトリックは犯罪を惑わすために使われるが、ここで惑うのは愛のかたち。三人で組んで外界に向かう時は、一枚岩に見えるが、語るたびに、それぞれの新たな思惑が明かされて、まるで恋愛のだまし絵を見ているよう。 そもそも、恋愛自体が主観と主観のぶつかりあいで、客観が存在し得ないので、このトリックとの相性が良かったのだろう。このだまし絵は、白と黒しか使われていないので、虚色に満ちた芸能界では、一瞬人目を惹く。しかし、やがてこの絵が重苦しく退屈に見えてきて、人々は去ってゆき、絵だけが残される。絵の中の三人が、外に出たいと思ったら、もう自力脱出しか残されていなかった。 20代ならまだしも、40代の中年男が、最後の夢に賭ける話は、口に出すと、少し、こっぱずかしい。そんな話を、美しく哀しい男達のドラマにできるのは、世間広しといえども、きっと、流麗な文章を書ける連城さん、ただひとり。【中古】 流れ星と遊んだころ /連城三紀彦(著者) 【中古】afbブックオフオンライン楽天市場店
August 31, 2021
コメント(0)
![]()
みなさん、こんばんは。夏の高校野球智辯和歌山が優勝しましたね。今日から二日間連城三紀彦さんの小説を紹介します。さざなみの家連城三紀彦角川春樹事務所「幸福な家庭はみな一様に似通っているが、不幸な家庭はどれもその不幸な顔は違っている。」と、かのトルストイは述べています。いえいえ、幸福な家庭にも、様々な事件は起こっているのですよ、トルストイ翁。そんな家庭の一つを、見て頂きましょう。「家を棄てる決心はつきましたか。ついたのなら今度の日曜日、朝の十時、東京駅で待っています」ある日、吉川家に届いた一通の手紙。宛て名に書かれているのは名字だけで、差出人の名前もない。いったい家の誰に届いたもの? ジョセフ・L・マンキウィッツの映画「三人の妻への手紙」を思わせるオープニング。ただし映画の文面は、「あなたの夫と駆け落ちします」つまり、映画の場合、手紙の宛先人は駆け落ちの対象から外されています。でも、本作の場合はいずれも容疑者。娘の夏美、息子の勝広、夫の達哉、姑のタエ、他の皆を怪しんでいた滝江自身も、心当たりがあるのですから。みいんな、叩けば埃。おやおや、表向き平和に見えた吉川家に波浪注意報発令か?「もしかしたら、あの言動は?」長年のカンが告げる危険信号が瞬く。聞けなかった事がたまってゆくもやもや。感情のすれ違いが生む、ぎすぎすした雰囲気。不平不満を巻き込んだ低気圧は、次第に成長し、このまま行けば、一家をひっくり返す嵐に?と思いきや、すんでの所で、声が聞こえる。「…弱い低気圧となりました。」ほっとため息。とりあえずの危機は去る。 家族だってもともとは他人同志の寄り集まり。考え方も、または育ち方も全く違う他人が一緒に住むのだから、感情のすれ違い、価値観の違いが生じて当たり前。そうなれば、波風が立つ。このまま行けば傷つく。でも、逆に楽にもなれる。ここで戻れば傷つかずにすむ。でも苦しみを抱え込む。どっちに向いても痛み半分、喜び半分。 そんな岐路は、そこここに現れる。大きな波一つで越えられそうだ。でも、そんな波をさざ波に戻すのは、やはり家族しかいないようだ。男達も、女達も、時には皮肉を言い合い、嫉妬し、嘘をつく。言いたい事とは逆の事を言い、勘違いの溝を埋め、だんまりの技まで駆使する。皆、なかなか役者である。そうまでして、皆で嵐を鎮めようとするのは、やっぱり愛情か?そう聞けば、皆が笑って否定しそうだが。おや、さざ波に、足をぴしゃんと叩かれたような。 本書は、24回の危機にめぐりあった、ありふれた家庭の歴史の一こまを描いた物語。【中古】 さざなみの家 / 連城 三紀彦 / 角川春樹事務所 [文庫]【ネコポス発送】もったいない本舗 お急ぎ便店
August 30, 2021
コメント(0)
![]()
みなさん、こんばんは。今年はかもめーるはやりませんでしたね。今日は英国ドラマを紹介します。ヒンターランドHinterland Season 1過去から逃れるため、英国ウェールズにある海沿いの町アベリストウィスにやってきた警部マサイアス。異動早々凄惨な殺人事件が発生し、捜査に駆り出される。荒々しくも美しいウェールズを舞台に、数々と起こる事件を軸として、この地方の深い闇、登場人物の心の闇をノスタルジックな情緒あふれる映像で描き出したイギリスサスペンス。#1 「悪魔の橋」前編ウェールズのアベリストウィスに異動してきた警部マサイアス。異動早々に凄惨な殺人事件が発生し、捜査に駆り出される。血まみれの現場。だが遺体がなく、住人のヘレン・ジェンキンスの車が消えていた。捜査を進める中、"悪魔の橋"の下の川でヘレンの遺体が見つかる。警察は事件の手がかりを探るべく、彼女がかつて運営していた児童養護院について調べ始める。養護院だった建物は現在ホテルとして使われていた後編マサイアスは、"悪魔の橋ホテル"に隠れていた児童養護院出身のハイウェル・メイブリーを尋問するが、ハイウェルはヘレンの家に行ったことは認めるが殺害は否定。ヘレンを愛していたと訴える。続けて、同じ養護院出身のジェニー・ジェームズを取り調べる。ジェニーは「自分が殺した」とヘレン殺害時の状況を自白するが、嘘をついているとマサイアスたちは確信する。事件を追ううちに、児童養護院で過去に起こった悲しい出来事が明らかになる。悪魔を騙して橋を造らせた逸話(世界各地にある)を持つ橋に老女の死体。教会に足しげく通う敬虔な女性は児童施設で虐待を行っていた。かつての被害者が加害者に転じたのか。抜いた歯を捨てずにわざわざしまっている所が拘っているということか。#3 「失われた過去」前編パルカボダという農場でイドリス・ウィリアムズが殺害される事件が起きる。そこはかつて栄えた農場だったが、いまは閉鎖され寂れた土地となっていた。被害者の自宅から多くの写真が見つかり、マサイアスは交友関係を探るため町の写真店を訪れるが、写真店の女主人ニナは被害者との面識はないと言う。一方で、被害者の土地の所有者が町の商業組合(ギルド)であることが判明し、ギルド長に話を聞いたマサイアスは彼が被害者と何らかの関係があったのではと疑いを持つ。後編イドリスの死を知り、自殺を図ったエニッドをマサイアスは間一髪のところで助ける。捜査を進める中、パルカボダの開発計画申請書が見つかる。60基の風力タービンを造るという計画で、申請者はギルド長のハーバート・リースだった。すぐにハーバートを訪ねるが、マサイアスの目の前で何者かに誘拐されてしまう。誘拐された現場を見て、マサイアスは一連の事件の要因は、イドリスの父カラドッグを始めとした過去に関係していると確信を抱く。ナチスドイツは随分国際協定を破った非道な行いを捕虜に対して行ってきたが今回は戦勝国イギリスによる捕虜への犯罪。奥深く埋めたはずの過去が彼等の精神を苛み人間関係にひびを入れるまでに。ヒンターランド=田舎という名に違わず刑事たちの服装のあかぬけないこと#5 「よそ者」前編閉鎖された採石場の池から、身元不明の遺体が見つかる。その遺体は、タイヤに結ばれ水中に沈められていた。明らかに他殺と思われる事件に、マサイアスたちは捜査を開始。手始めに採石場の持ち主のトミーが住む村を訪ねる。捜査中に森に入り込んだマサイアスは、ウィンという男に出会う。ウィンは村人と距離を置き、独りさびしく森で暮らしていた。やがて遺体の身元が、かつてその村に滞在していたマイケル・レイノルズという旅行者だと判明する。後編タイヤ販売店を経営している村人のグウィリム・モーガンの遺体が彼の店で発見される。現場の状況から当初は拳銃自殺だと思われたが、弾道検査の結果、殺人だと判明する。捜査を進めていくと、パブを経営するディックの妻ローリーとマイケルが不倫関係にあり、2人のあいびきの場所をウィンが提供していたことが判明。事件当日のアリバイがないウィンへの容疑がますます強まる。そんな中、ウィンが突如、村から逃亡を図る。警察は寸前で逃亡を防ぐが、ウィンの車から血の付いたマイケルの服が発見される。死体が発見され疑われるのは何の係累も村に持たないよそ者。しかしよそ者の彼こそが村の歪な人間関係に気づいていた。偏見にとらわれないマサイアスが真実を掴む。#7 「湿原の少女」前編湿原で美しく着飾った女性の遺体が発見される。不自然に座った体勢で見つかったことから、マサイアスは遺体が何者かによって意図的にそこに配置されたと考える。被害者は大学生アリス・トマス。マサイアスはアリスの母親グウェンに話を聞きに行く。グウェンは、アリス本人に養女だという事実を知られてしまったことを深く悔やんでいた。アリスの最後の足取りを追う中で、マサイアスはボースという駅舎にたどり着く。そこにはディヴァンという男が住んでいた。有効な手がかりが得られない中、再度湿原に行ったマサイアスは何者かに襲われる。後編マサイアスはグウェンから娘アリスの遺体が発見された現場を見たいと頼まれる。湿原を訪れたマサイアスとグウェンはなりゆきでキスをしてしまう。事件関係者の身辺を探っていると、ディヴァンが過去にトラブルのあったクランシー家に対し23回の苦情を入れていることが判明。調書には"観察していた"という記録があった。マサイアスはアリスのホームビデオを確認。映像には幼いアリスをじっと見つめる男の姿が映っていた。男がディヴァンだと確信したマサイアスは、ディヴァンの家宅捜索を要求するが、事態は思わぬ展開を見せる。「湿原の少女」湿原の陰惨な事件というとアイルランドミステリの アーナルデュル・インドリダソン を想起。実父がそうとは知らない娘を殺してしまうギリシャ悲劇のような事件。マサイアスの捜査を執拗に退けた署長が意味ありげに容疑者の部屋に入り扉を閉じるラスト。【中古】Hinterland: The Complete Season Two [Region 2]価格:14,727円(税込、送料別) (2025/1/15時点) 楽天で購入 ミニシリーズLittle Birds(リトル・バーズ)を見ました。Little Birds(リトル・バーズ)精神的に不安定なアメリカ人富豪の娘ルーシーは、婚約者ヒューゴの待つタンジールにやって来た。新たな自分に生まれ変われると信じていたルーシーだが、植民地独特の緊張と退廃の中で数々のカルチャーショックを受ける。一方、SM嬢をしている女性シェリファは抑圧的な植民地政権下、自身のおかれた境遇を変えるべく立ち上がる。1950年代、陰謀渦巻く植民地モロッコ。富豪の娘ルーシーとSM嬢シェリファは、極彩色とエロスにまみれたボヘミアンな街で自由を求めて懸命にもがく。アナイス・ニンの官能小説を原案に、2020年に英国で放送されたテレビシリーズ。■キャストジュノー・テンプルユムナ・マルワンヒュー・スキナーラファエル・アクロークロッシ・デ・パルマニーナ・ソサーニャジャン=マルク・バールデヴィッド・コスタビルエイミー・ランデッカー■スタッフ監督:ステイシー・パッソン第1話 飛び立つ小鳥ルーシー・サヴェージは、武器製造会社のオーナーを父に持つ富豪のアメリカ人。精神的に不安定な彼女であるが、結婚を前に新しい自分になれると胸を高鳴らせ、婚約者ヒューゴの待つモロッコのタンジールへと向かう。一方でヒューゴは同性愛者であることをルーシーに隠して結婚することに複雑な思いを抱えていた。タンジールでSM嬢として働くシェリファは一見過激で強い性格だが、恋人のレオと将来の夢を語らう優しい一面も持つ。フランス保護領であった1955年タンジールを舞台に、それぞれの運命が交錯し始める。第2話 美しき人魚リリに誘われ、映画の1シーンに出演することになったルーシー。官能的な舞いに高揚し、すっかりタンジールに魅了されてゆく。伯爵夫人の屋敷で行われるパーティに誘われた彼女であったが、夫のヒューゴは乗り気でなく、シャンパンをご馳走になったお礼にとアダムを誘うことに。ヒューゴは義父にビジネスを手伝うよう求められ、ヴェイニー長官にアポイントを取ろうと試みるが、なかなか会うことができない。そんな中、例のパーティに長官が来ると知り...。同性愛者であることを隠し武器商人の娘ルーシーと結婚するヒューゴ。怪しい映画撮影や乱交パーティなど本土を離れたところでやりたい放題の西欧人だが足元ではモロッコ独立の気運が高まる。好奇心旺盛であるゆえに危なっかしいルーシーと寄らば切るシェリファ対照的な二人。第3話 渦巻く思惑ランチの約束のためにヴェイニー長官のもとへ赴くルーシー。穏やかに会話を楽しんでいたが、父からプレゼントされた銃を取り出して長官を困惑させる。一方レオは伯爵夫人との情事を恋人のシェリファに目撃され、弁解をしようと彼女に弁解を試みるが。ルーシーとの結婚をきっかけにヒューゴとアダムの関係は一変。互いに葛藤する中で、ヒューゴの気持ちを確かめようとアダムは彼の家へ向かう。第4話 自分探しヒューゴとアダムの関係を知ったルーシーは、伯爵夫人の屋敷に身を寄せる。屋敷で夫人の娘たちから屈辱的な扱いを受けるレオは、政府関係者の殺害というあらぬ疑いをかけられ強制連行されてしまう。ルーシーに謝罪するためにヒューゴは屋敷を訪れるが、既にルーシーは彼を信じられず情緒不安定になっていた。リリが制作した映画の上映パーティが行われ、ルーシーは驚きの行動に出る。 恋人レオの裏切りに怒りSMに力を入れすぎて客を殺してしまったシェリファ。その容疑がレオにかかり結果的に復讐をしたことに。長官に遊ばれているように見せかけて最後の銃で逆転するルーシーだが夫の秘密を両親が知っていたことに傷つき暴走。彼女の銃は回りまわってシェリファに。第5話 ブルーの世界上映会の事件によって伯爵夫人を怒らせ、屋敷を追い出されてしまったルーシー。行き場を失い、エル・シロッコのビルのもとへ。アーティスト志望の彼と話しているうちに、自分の父親に関する事実を知ることになる。一方、無罪ながら強制的に連行されてしまったレオは、ヴェイニー長官によって残酷な拷問を受けていた。シェリファが彼を助けるために訪れると...。第6話 華麗なる取引(最終話)父親をタンジールに呼び寄せたルーシーは、反逆の罪を暴こうと密かに動いていた。ヴェイニー長官にアポを取り、トマホーク社の最新兵器の売買取引を試みる。長官に会いに行くと、そこにはシェリファの姿が。自由の象徴としてルーシーが憧れを抱いていた女性だ。シェリファが長官に囚われていることを悟ったルーシー。シェリファの合図で一発逆転の復讐を果たすことができるのか? もしかしてルーシーは父親から何らかの虐待を受けていた?司令官に監禁され目の前で恋人を殺されたシェリファとルーシーが男たちを銃で撃ち家を兵器で焼き払う結末。国王帰還の知らせと共にフランスに支配されていたこの地にも自由が戻ってくる兆しが。ダークハート 猟奇殺人捜査班Dark Heart 出演トム・ライリー コブナ・ホルドブルック=スミス トム・ブルック アンジー・モハインドラ監督コリン・ティーグウィル・ワグスタッフは、若くして警部補に抜擢されたワーカホリックな刑事。殺人事件の解決にプライベートな時間までも注いでしまう彼には、16歳の時に両親が何者かに殺害されたという壮絶な過去が。そして、その事件が未解決であることも、彼の人生に暗い影を落していた。そんなウィルが率いる捜査チームは、ロンドンで巻き起こる残忍な殺人事件の真相に挑んでいく。 第1話 「序章 見えない犯人 前編」第2話 「序章 見えない犯人 後編」 Suffer The Children: Part 1&2男性が誘拐される。誘拐された男性は虐待され殺害された姿で発見される。主人公の警部補ウィルは、両親を殺された過去を持つ。彼は自分自身の復讐心と向かい合いながら、犯人を追う。次々と誘拐される男性たちの共通項は、かつて子供を性的虐待してた事。警察は被害者の親たちを疑うが、彼らにはアリバイがある。被害者を支援する会で彼らが顔見知りになっていたことを知った警部はその会の事を調べ始める。過去の児童性的虐待容疑者への傷害事件に、元上司が関わっていることを疑い始めたウィル。彼は現役時代、服役中の男の捜査担当だったのだ。そして新たに保釈された児童虐待容疑者に忍び寄る連続殺傷事件の犯人の影。ウィルは警察内部にいる関係者の存在に気付く。事件の根底にあるのは、被害者家族の「痛み」と「怒り」だったのだ。ウィルは自分の中にもあるその痛みと怒りに思いを巡らす。犯罪を犯しながら無罪放免となった男性を処刑する謎の覆面男の事件を私見を交えず捜査しろと部下には命じておきながらくず男とばかり付き合う姉の交際相手を夜道で後ろから襲っちゃう危ない刑事は両親を殺した犯人が見つからないと前に進めない。ウィルが姉の交際相手パウロをわざわざ挑発までして暴力傾向がないか探るのは刑事としての勘かそれとも無意識に姉を守ろうとしてのことか。法で制裁できない容疑者を私的制裁によって裁きたい思いは被害者にあっても強烈な動機を持つ実行者がいなければ行われなかった。第3話 「悪魔の手 前編」第4話 「悪魔の手 後編」 Dead Men Don't Pay Debts: Part 1& 2地下鉄のホームで謎の死を遂げた看護師の自宅から、身元不明の血痕と隠し持っていた大金が見つかる。ウィルが捜査会議をしていると、甥のハリーが連行されてくる。ウィルは姉の婚約者パウロがハリーを苦しませていると知り、パウロにある取り引きを持ちかける。そのころ身元不明の血痕が13年前に失踪宣告された少年のDNAと一致。外科顧問が何かを知っているとにらんだウィルは、話を聞きに行く。誰もいない地下鉄の駅でやおら錯乱し体を痙攣させて倒れる看護師。誰も乗っていない自家用車の中で苦しみ始めて亡くなる医師。毒物注入はどのタイミングでそして誰が何のために。やはり訳ありだった姉の交際相手から逆に脅迫されるウィル。13年前に失踪宣告されたアダム・ミラーをようやく見つけたウィル。だが、アダムは片方の腎臓を取られ瀕死の状態だった。一連の事件に見え隠れするギリシャ人マフィアと臓器ブローカーの影。ウィルは第2の被害者、キリアコウの関係者に捜査の目を向ける。一方、ハリーの変化がパウロのせいだと知ったウィルは、パウロの追い出しを強行し。深くため息をついていた黒人男性と裕福な夫婦を繋いでいたのは違法臓器移植手術で医師と看護師の死もそれに起因していた。違法臓器移植というと日本、韓国でも取り上げられるモチーフ。パオロを追い払ったウィルだが姉の精神状態が不安定に。事情を知り布団をかぶるハリー。第5話 「聖母への祈り 前編」第6話 「聖母への祈り 後編」 教会で女性の遺体が発見される。何者かが遺体をきれいに洗浄し、新品の衣服を着させて教会まで運んだのだ。ウィルは被害者を気遣うような行為に違和感を抱く。被害者の同僚によると、事件当日は危険な仕事をする予定だったという。さらに被害者は数か月前に恋人と別れたばかりだった。一方、ハリーは様子のおかしい母親を心配してウィルに電話をかける。パオロを追い払った事があっさりばれ(手切れ金を値切ったからか)姉になじられるウィル。息子にとってのいい父親より自分にとってのパートナーを選びたい親になりきれていない姉を護ろうとしているのに報われない。場違いな場所での場違いな女性の死から始まる事件。教会で発見された遺体の女性がポルノ界のスターだったことから、容疑者として何人かの仕事関係の男が浮上する。しかし、捜査線上に浮かぶ男たちは犯人ではなかった。決め手がない中、ある少年が撮った盗撮ビデオが事件のカギを握っていた。捜査で多忙を極めるさなか、ウィルの姉ジュリエットが突然姿を消してしまう。事件の捜査と姉の捜索をするウィルは、シルヴィとの関係がギクシャクしはじめ...。 プライベートと捜査でずたずたのウィル。完全に精神崩壊したかと思えるジュリエットが発する不穏な言葉「両親がどんな人だったか知らないでしょ」で終わるS1。恋人との仲も暗雲が立ち込め母と離れた甥など心配事が絶えないウィル。今回の場合犯人は意外と身近に。
August 29, 2021
コメント(0)
![]()
みなさん、こんばんは。第103回全国高校野球選手権神奈川大会に出場していた東海大相模が、部員に新型コロナウイルスの陽性が確認されたとして、出場を辞退したため春夏連覇ができなくなりましたね。今日もシャイア・ラブーフ出演作品を紹介します。マン・ダウン 戦士の約束MAN DOWN出演シャイア・ラブーフ ケイト・マーラ ゲイリー・オールドマン ジェイ・コートニーチャーリー・ショットウェル監督ディート・モンティエル 故郷に妻ナタリーと息子ジョナサンを残し、アフガニスタンへと向かったアメリカ軍海兵隊員ガブリエル・ドラマー。妻子との再会だけを心の支えにして過酷な任務にあたり、ようやく帰還を果たすことに。だが故郷の街は橋が崩壊し、住民たちもどこかへ消えてしまっていた。一緒に帰還したデビンとナタリーたちを捜索するガブリエル。冒頭シーン。ガブリエル「デヴィン 裏口にいる いくぞ…Devin, I'm at the back entrance. I'm going in...」少年の口を覆うガブリエル。「大丈夫。Okay, it's me.」ジョナサン「パパ? Daddy?」ガブリエル「大丈夫、大丈夫だ。ここから外に出る。行こう。You're okay. Yeah, you're okay. Okay, we're gonna get out of this place now. Come on, baby.」少年を抱き上げる。ガブリエル「手を繋いで。そのままで…Hold my hand. Hold my hand...」 最初から既に尋常ではない状況が提示される。戦場ではないのに荒れ果てた町。“アフガン戦争”という史実があるので近未来設定かとも思うが、後にそうではないことがわかる。この風景自体がガブリエルの見ていた幻影だった。彼はPTSDだったのだ。 幻の町を歩く「現在」と軍のカウンセラーにガブリエルが戦場であったことを話す「過去」が交互に登場し、ガブリエルがなぜ冒頭のような幻影を見るに至ったかが明らかになる。国から課された任務として戦場に赴きながら、自分にしか見えず、誰とも共有できない光景をずっと見続けなければならない兵士の苦悩についての告発である。 本作は28日間で撮影された。マン・ダウン 戦士の約束【動画配信】楽天SHOWTIME
August 28, 2021
コメント(0)
![]()
みなさん、こんばんは。ノーベル物理学賞受賞者の益川敏英さんが81歳で亡くなりましたね。今日から2日間シャイア・ラブーフ出演作品を紹介します。ウォール・ストリートWALL STREET: MONEY NEVER SLEEPS監督オリバー・ストーン出演 イーライ・ウォラック マイケル・ダグラス シャイア・ラブーフ キャリー・マリガンスーザン・サランドン フランク・ランジェラ チャーリー・シーン ジョシュ・ブローリン 2001年、8年の服役を終えたゴードン・ゲッコー。カリスマ投資家の面影は消え、すっかり過去の人と成り果てていた。2008年、勤め先が経営破たんに追い込まれた電子取引トレーダー、ジェイコブ・ムーアは恋人ウィニーの父親であるゲッコーに近づき、ある提案を持ちかける。 うーんこれ続編作る必要あったのかな?どこからの企画なんだろう。「若者がカリスマ投資家ゴードン・ゲッコーに魅了されるも、彼の悪どい部分に気づいて離れていく」というパターンをただ繰り返すだけなら、やる意味はなかったわけで。恨みがあったブレトンをとっちめようという共通の目的があったとしても、やはり恋人に黙ってゲッコーとの間を取り持つ策を練るのはフェアじゃない。ウィニーと長年つきあっているなら、彼女が父親にどういう思いを抱いているかよく知っているはずだから、ストレートに向かっていった方が良かった。自分の復讐のためなのか、本当に親子の間を取り持とうとしているのかが曖昧になって、ジェイコブに好印象を持てない。自分だって騙されていたら怒るんだから、全てを知った時の彼女の怒りもわかっていただろうに。 ストーン監督の映画では、女性は活躍しないんだなぁ。あれから20年経てば金融業界で働く女性はアシスタントだけではないはずなのに、行動に出るのはいつも男。スーザン・サランドンが出演するというので、もしやゴードンの元妻か?と期待していたら、シャイア・ラブーフ演じるジェイコブの母親で、いつも金に窮しているという冴えない役どころ。それこそゴードンをとっちめる側に回ったってよいくらい。やはり悪の魅力のあるカリスマは倒されてこそだと思う。彼にも親子の情があったという事でまとめたかったのだろうが、妙に軟化してしまったことで、第一作の彼のぎらぎらした魅力がなくなってしまった。本当にオリヴァー・ストーン監督の作品?ウォール街 特別編、ウォール・ストリート(2枚セット)【全巻 洋画 アカデミー賞 中古 DVD】メール便可 レンタル落ちバンプ
August 27, 2021
コメント(0)
![]()
みなさん、こんばんは。パラリンピック始まりましたね。今日もコリン・ファレル出演作を紹介します。映画ローマンという名の男 -信念の行方-を見ました。ローマンという名の男 -信念の行方-ROMAN J. ISRAEL, ESQ.出演デンゼル・ワシントン コリン・ファレル監督&脚本ダン・ギルロイ音楽ジェームズ・ニュートン・ハワード 弁護士のローマン・J・イズラエル ESQ.は人権派の弁護士として法の下に弱者を救う信念を持ち、仕事の合間を縫って司法取引改革のための集団訴訟の準備を続けていた。イズラエルは友人であるウィリアムと共に法律事務所を経営していたが、サヴァン症候群であるイズラエルには抜群の記憶力と弁護士として優れた才覚があったものの、真面目で融通が効かない性格のため法廷に立たず、裏方である法律アドバイザーとして働いていた。 そんなある日、ウィリアムが心臓発作で倒れ植物状態となってしまった。イズラエルは一人で事務所を運営する決意をしたが、ウィリアムの姪リンからは、これまで慈善事業のような案件ばかり引き受けてきたため赤字続きであること、残った仕事はウィリアムの元教え子で大手弁護士事務所の代表であるジョージ・ピアス に引き継ぐことを告げられ、事務所は閉鎖することとなる。 ピアスはイズラエルの並外れた記憶力に気が付き自身の事務所で雇用しようとするが、大手弁護士事務所のやり方に良い感情を持たないイズラエルは自ら新しい職場を探し始める。ええと、実は映画を見ている間イズラエルがサヴァン症候群というのは全くわかりませんでした。字幕でも説明がなかったかも。この病気で有名なのは「レインマン」のダスティン・ホフマンの役で、こちらは一目で病気だとわかる演技でしたが、ワシントンはそういうアプローチを嫌ったということですね。 イズラエルの対立軸として登場するのが営利主義のピアス=コリン・ファレルなんですが、ワシントンと並ぶとなんだか可愛く見えてしまう。そのためどうしてもイズラエルに対して威圧的にふるまっているようには見えなかったのです。結局イズラエルはピアスにではなく自分自身の罪に返り討ちにあうのですから、この作品では敵は誰もいなかったということになるのでしょうか。信念を20数年もって仕事をやってきても、一瞬の気の迷いが破滅に導いていく。人はなんと細い道を危なっかしく歩いていることか。ローマンという名の男 -信念の行方ー ブルーレイ&DVDセット【Blu-ray】 [ デンゼル・ワシントン ]楽天ブックス漁師煮詰合せ [真かれい1枚 なめたかれい さば むきかれい 天然ぶり さば味噌煮] 贈答品 ギフト【送料無料】[お中元 ギフト]価格:5980円(税込、送料無料) (2021/6/24時点)楽天で購入
August 26, 2021
コメント(0)
![]()
みなさん、こんばんは。千葉真一さんがコロナで亡くなりましたね。今日もコリン・ファレル出演作を紹介します。リクルートTHE RECRUIT出演アル・パチーノ ブリジット・モイナハン コリン・ファレル監督ロジャー・ドナルドソン マサチューセッツ工科大学の学生ジェイムズ・クレイトン。彼はその優秀な成績から、卒業後の進路もPCメーカーから特別に誘いを受けるなどエリート街道を約束されていた。そんなジェイムズはある日、アルバイト先のバーでウォルター・バークという男に出会う。彼はCIAのベテラン教官でリクルート担当者。バークはジェイムズに関する情報を全て調べ上げたうえ、その能力を見込んで採用するために訪れてきたのだった。ジェイムズは悩んだ挙げ句、就職先をCIAに絞り、採用試験をクリア、晴れて訓練生となるのだが…。 冒頭、彼は展示会場のブースで優れたソフトをプレゼンテーションしている。コンピュータの天才であることが明かされるが、これがクライマックスで利く。 私生活では随分やんちゃが報じられてきたが、本編のコリン・ファレルは目が真ん丸で色白で結構可愛い。バークがメフィストフェレスのように叩き込む言葉と、自分が感じていることとの間で悩むジェームズが右往左往する様が、状況は大変なのだが可愛い。実年齢がいくつだったかは知らないが、とっぽい雰囲気も出ていて、細いのに随分貫禄のある大人アル・パチーノと好対照になっている。 「何事も見た目通りのものなんてないNothing... is... what it seems.」「あるところに司祭がいた 教皇にのぼりつめ、ひざまずいて、泣き始め許しを請う。 “聖なる父、聖なる父、私は何をすべきか?私は何をすべきか?私はもう神を信じない。私は何をすべきか?”教皇はこう言う“欺け“There's this parish priest, goes up to the Pope, drops down on his knees, starts weeping... asking forgiveness. "Holy father, holy father, what am I to do? What am I to do? I do not believe in God anymore. What am i to do?" And you know what the pope said... "Fake it." 」 ストーリーはジェームズに対するバークのマインド・コントロールと裏切りと疑惑の連続。実力は十分なのに、情に弱いため訓練生になれなかった事で、彼の運命が変わっていく。情にほだされて運命を狂わされる男の映画といえば、同じ監督で「追いつめられて」がある。CIAというプロの組織内で行われるため、今起こっていることが訓練なのかリアルなのかが登場人物だけでなく視聴者にもわからない。ジェームズはもともと父のことが知りたくてCIAに入ったが、最後車の中でバークではないCIAから「君のお父さんは立派だった」と聞かされる。ところがこれまで散々フェイクを見てきたがために、嘘のプロCIAが果たして彼に本当のことをいったのか?彼を組織に引き込むための罠では?と最後まで疑いの目で見てしまった。【バーゲンセール】【中古】DVD▼リクルート▽レンタル落ちあんらんど
August 25, 2021
コメント(0)
![]()
みなさん、こんばんは。パラリンピックの子供観戦が問題になっていますね。やめたほうがいいと思うなあ。今日から3日間コリン・ファレル出演映画を紹介します。フライトナイト/恐怖の夜FRIGHT NIGHT出演コリン・ファレル トニ・コレット アントン・イェルチン 高校生のチャーリーは、母親とラスベガス郊外の街で平和に暮らしていた。ところがある日、彼らの家の隣にジェリーが引っ越してきてから、失踪者の数が増え始める。チャーリーの友人エドは、ジェリーがヴァンパイアだと主張し……。 オリジナルでは、主人公のガールフレンドは隣に住む性的経験豊富な吸血鬼に無意識のうちに心惹かれるばかりか関係を持ち、主人公の母親は彼とは別世界に住み、主人公が愛するホラー番組のホストは実は臆病者で、クラスメイトの孤独なオタク少年は切ない決意をする。主人公は最後に、隣家の怪事件よりもガールフレンドとのセックスを優先する大人に成長する。 リメイクでは、ガールフレンドも母も隣人に惹かれることなく、最初から主人公の味方。落ちぶれたホラー番組のホストは、ラスベガスの人気イリュージョニストに現代化され、吸血鬼退治には個人的な動機で参加する。つまり、吸血鬼VS主人公を含む正義の味方対決という、いかにもアメリカらしいわかりやすい構図になっている。 相手に招かれないと家に入れないというのは映画「モールス」でも描かれたヴァンパイアの特徴。何とかしてチャーリーの家に入ろうとするジェリーと、何も知らずに入ってもらおうとする母、正体を知っていて必死で止めようとするチャーリーという場面が登場する。 『フォーン・ブース』のコリン・ファレルがヴァンパイアを演じ、トム・ホランド監督の『フライトナイト』をリメイク。ファレルがキャスティングされたのは男臭い魅力を持っていて女性がほいほいついてきそうだからだろう。本来キャスティングされてたのはヒース・レッジャーでぐっと繊細なイメージが。イギリスのヴァンパイアはもっと紳士っぽいのにこちらはワイルド。クリス・サランドンは三つの「フライト・ナイト」に出演していたが今回はジェリーに轢かれる男としてカメオ出演。ラスベガスの人気イリュージョニスト、ピーター・ヴィントのネーミングはピーター・カッシングとヴィンセント・プライスという往年のヴァンパイア俳優へのオマージュ。フライトナイト/恐怖の夜 [ アントン・イェルチン ]楽天ブックス
August 24, 2021
コメント(0)
![]()
みなさんこんばんは。東急は東京・渋谷にある東急百貨店の本店を2023年の春以降に解体するそうです。さみしいですね。今日は家康の比較的知られていない息子について書かれた小説を紹介します。越前宰相秀康梓澤 要文藝春秋山田風太郎作品『摸牌試合』『羅妖の秀康』には、本篇の主人公・結城秀康が登場する。彼は、信康に次ぐ家康の次男であるにも関わらず、魚のギギに似ているという理由で父から嫌われて、梅毒のために鼻がもげて若死にした。本年の大河ドラマでも、優秀そうな秀忠に比べて容姿も資質も劣っていると家康から見られているシーンが見られた。何とも冴えない人生であるが、同じ人物が、梓澤さんの手を借りると、苦境にめげず、母の愛に包まれて北国を治めた名宰相に生まれ変わる。 彼の実母・お万の方は、築山殿の吝気を恐れて重臣・本多家に預けられる。しかし本作では、築山殿とお万の間柄はそう険悪ではなかった風に描かれている。というより、お万自体が敵をつくるような性格設定になっていない。家康と秀康の対面がなかなか為らず、信康の進言により実現したのは史実の通りであるが、その事からも、信康の実母とも、そう険悪ではなかったのではないか、というのだ。新たな視点から描かれた秀康もまた、恐れを知らぬ武将として描かれる。「醜かったから疎まれた」のではなく、「実力がありすぎたから家康が恐れ、敢えて後継から外した」というのだ。じっさい、秀康の豪放磊落ぶりを示す逸話は存在する。秀康が家康と伏見城で相撲観戦していたとき、観客が熱狂して興奮状態になり騒ぎ始めた。すると秀康は観客席から立ち上がって観客を睨みつけた。その威厳に観客の誰もが驚き、騒ぎは一瞬で静まったと言われている。この秀康の威厳には家康も驚き「今日の見物ある中に、三河守(秀康)が威厳驚きたり」と述べたという。歴史は常に強者の記録のみを重んじるが、排除された逸話の中に、強者が恐れた本当のつわものの姿が隠されているのではないか。父との確執に悩みながらも家族や民を愛した、越前宰相秀康も、そうしたつわものの一人と言えよう。越前宰相秀康【電子書籍】[ 梓澤 要 ]楽天Kobo電子書籍ストア
August 23, 2021
コメント(0)
![]()
みなさん、こんばんは。かつて一人っ子政策を取っていた中国が3人目までの出産を許可しましたね。今日はちょっと不思議な物語を紹介します。ふしぎの国のレイチェルPig Might Flyエミリー・ロッダあすなろ書房Dickory, dickory, dare,The pig flew up in the airThe man in brown soon brought him down,Dickory, dickory, dare.これは、「豚が空に飛んでいったら男があわてて引き戻した」という意味のマザーグースの歌ですが、本当に豚を飛ばしてしまった人がいます。「リンの谷のローワン」シリーズの作者、エミリー・ロッダです。誰でも、退屈だなぁと思う時がありますが、その日は条件が整いすぎていました。1.学校のない土曜日であった事。2.雨が降って遊べなかった事。3.上の二つの条件がなくても、レイチェルが風邪を引いていた事。だから彼女は思ったのです、特に深く考える事もなく。「何か起こるといいのにな。」だって、世界にはレイチェルと違って、面白い事ばかりに遭遇する、看板屋のサンディみたいな人がいるんですもの。これじゃああまりに不公平。そんなサンディの「頭の中で思い描ける事なら、絶対ありえないなんて言えない」という考えに、ふらっと来たせいなのか、レイチェルがある日目覚めた時には、ユニコーンの背中に乗っており、まわりにはなんと飛ぶ豚の集団が!オーストラリアの作家なのに、羊にしなかったのは、毛が飛び散って困るからでしょうか?丸々太った豚が悠々と大空を飛ぶなんて事が現実に起こったら、誰しも表紙のレイチェルのように、口をぽかんと開けて見守るしかないかもしれません。杉田比呂美さんの、とぼけた絵の感じも、物語によくあっています。ブタ嵐の季節に起こる「エブリディ・マジック」の数々は、大人が読んでも面白く、「よくもまあこういう事を、考えつくものだなぁ」と作家の持つ想像力に、ただただ感動するばかり。「Pigs On The Wing」=「豚は空を飛ばない」という英語の諺は、「絶対にそんな事あり得ない」という意味です。でも、この絵本のタイトルは全く逆の事を言っています。「Pig Might Fly」=「豚だって、空を飛ぶかもよ(意訳)」。絶対あり得ないなんて決めつけるのはつまんない。想像する事を、やめないでおこうよ、ね? 作者の、こんなつぶやきが聞こえてくるようです。送料無料【中古】ふしぎの国のレイチェルブックサプライ
August 22, 2021
コメント(0)
![]()
みなさん、こんばんは。リチャード・ドナー監督が亡くなりましたね。91歳でした。今日は徳川家から天皇家に嫁ぎ天皇の母となった女性の生涯を描いた小説を紹介します。華の譜: 東福門院徳川和子梓沢要新潮社 天皇家に嫁いだ家康の孫娘で秀忠とお江与の五女として生まれた和子の生涯というと、先に出た宮尾登美子の『東福門院和子の涙』が有名である。その時は和子の侍女視点でとことん虐められた主人をいたわしく思う様子が描かれた。『東福門院和子の涙』が書かれたのは1990年、平成の世である。 さて、令和に書かれた彼女はもう少し前向きなキャラクターになっていた。二度の落城を経験した母親、大阪夏の陣で母親のような目にあった姉千姫、偶に悲劇の主人公扱いされる忠長や三代将軍になる家光も、あまり悲観的ではない。その代わり表向きは天皇家とも円満を装いながら、貴種の血に固執するあまり、徳川腹ではない子供を殺そうとしたり側室を遠ざけようとしたり、二代目として影の薄かった秀忠が、たいそうなラスボスになっている。 幕末の和宮とは逆に、将軍家から天皇家に嫁いだ和子の相手は、大河ドラマ『麒麟がくる』で坂東玉三郎丈が演じていた正親町天皇のひ孫にあたる後水尾天皇だ。典雅な外見とは裏腹に大名や将軍を操った曾祖父に比べて、最も強かな家康と渡り合わなければならなかった父・後陽成天皇との仲が最悪だった天皇は、家庭環境に恵まれておらず、将軍家から押し付けられた縁談に端から興味はなかった。しかし和子の天真爛漫さに惹かれて次第に軟化していく。将軍家の無理難題に怒りを覚えながら、一方で和子自身に悪気はない。将軍が治める治世で帝位とは何かを悩みながら生きる夫を、妻が支えていき時には幕府側にちくりと一刺しもする夫婦の愛を描いた作品であった。華の譜 東福門院徳川和子 [ 梓澤 要 ]楽天ブックス
August 21, 2021
コメント(0)
![]()
みなさん、こんばんは。しかし政府が国民に「自分の身は自分で守れ」って言うなんて異常事態ですね。今日はシャーリィ・ジャクソンの小説を紹介します。ずっとお城で暮らしてるWe Have Always Lived In The Castleシャーリィ・ジャクソン創元推理文庫 タイトルだけ聞けば、深窓のお嬢様が主人公の、優雅なロマンスものとも思える。だがその想像は、冒頭そうそうに打ち砕かれる。なぜならば、主人公のメアリ・キャサリン(愛称メリキャット)・ブラックウッドが好きなのは、所謂お嬢様が好きそうなドレスや男の子達ではなく、「妻を毒殺した噂のあるリチャード・プランタジネット」「毒キノコ」そして「一家を毒殺したとされる姉コンスタンス」なのだから。皆が恐れる「毒」を怖がらないメリキャットが恐れるのは、村の子供達や、子供達の後ろにいる大人達の、笑顔の下の悪意だ。目に見えない悪意に対抗するメリキャットの武器は想像力だ。 さて、ここで問題がある。語り手がメリキャットである以上、読者は彼女の言葉を全面的に信用して読み進めるのが決まりだが、想像力豊かな彼女が見ているものは、「現実」なのか、或いは「こうあって欲しい仮想現実」なのか、段々判然としなくなってゆく。コンスタンスは寡黙で、ぎょっとするような発言をするジュリアン叔父は、訪ねてきた甥を別の名で呼ぶような、現実と虚構を行き来する危なげな部分がある。平明な言葉につい誘われて、奇妙な世界に引きずり込まれた読者は、案内人を失った迷い人のように、廃墟とも楽園ともつかぬ場所で、ただ、ぐらぐらと揺れるしかないのだ。ずっとお城で暮らしてる (創元推理文庫) [ シャーリー・ジャクソン ]楽天ブックス
August 20, 2021
コメント(0)
![]()
みなさん、こんばんは。アフガニスタン反政府武装勢力タリバンがあっという間に勝利宣言を出し、大統領は出国してしまいましたね。これまでのアフガン支援が水泡に帰すのでしょうか。今日はイタリアの小説を紹介します。ミシンの見る夢Il sogno della macchina da cucireビアンカ・ピッツォルノ河出書房新社表紙はミシンを使う女性の絵だ。十九世紀末、イタリアで流行病により両親を失った主人公は、ミシンを使い洋裁を仕事にする祖母に育てられる。作者は敢えて主人公に名前を与えない。彼女のような女性は、当時のイタリアにいくらでもおり、境遇に自分を重ね合わせれば、名前などなくとも共感を呼べたからだ。 彼女の右手はミシンのハンドルを握っている。物語の中でもミシンの変遷が描かれる。最初は表紙のような手回しミシン。最後には電動ミシンも登場するが、主人公の好みではないようだ。本作は主人公の周囲の人物とミシンに纏わるエピソードを横糸に、彼女の人生を縦糸に構成されている。 パリから最新流行の服を取り寄せているという噂の弁護士一家、シングルで逞しく異国で生きるアメリカの女性ジャーナリスト、主人公と強い絆で結ばれる富裕な家の令嬢からやがて実業家になってゆくエステル、等々。エピソードは、いずれも一つの短編として書けるくらいの濃い内容だ。工夫を重ねてお洒落をする女性達が描かれる一方で、男性陣はやや情けないキャラクターが多い。主人公ととりわけ深い絆を結ぶのは、身分を気にせず手を差し伸べてくれるエステルと、仕事仲間の娘でやがて主人公が引き取ることになる少女だ。身分違いの相手と恋に落ちて相手の一族から嫌がらせを受けた時も、エステルが常に主人公を支え続ける。お互いに辛い時を支え合い、無条件に信じあえる間柄は素晴らしい。 そういえば日本にミシンがやってきたのは江戸時代。持ち込んだのはジョン・万次郎らしい(びっくり)。物語の中には、彼女たちの話の中で「イサドラ・ダンカンにダンスを習う」などという言葉が登場する。イサドラ・ダンカンはミシンの老舗シンガー・ミシン創業者の二代目パリス・シンガーと一緒に暮らし、娘を儲けている。そのシンガー社すらも1901年―二十世紀初頭に会社を興している。それから百年経ち、最近は電動ミシンが一般的だ。子供の頃はまだ手回しミシンが一般的で、途中から電動ミシンになった頃は、足の加減がわからず戸惑ったものだ。模様までもガイドしてくれるコンピュータミシンは、手作り感には程遠い。次の世紀には、おそらくミシンに纏わるこのような作品は生まれないだろう。ミシンの見る夢 [ ビアンカ・ピッツォルノ ]楽天ブックス
August 19, 2021
コメント(0)
![]()
みなさん、こんばんは。まるで日本の梅雨のような天気で各地で土砂災害が多発していますね。今日はヒッチコック監督が映画化した作品の原作を紹介します。原野の館Jamaica Innダフネ・デュ・モーリア創元推理文庫 母が亡くなり、叔母の住むジャマイカ館に身を寄せることになったメアリー・イエラン。だが荒野のただ中に建つ館で見たのは、昔の面影もなく窶れ怯えた様子の叔母と、その夫だという荒くれ者の大男ジョシュアだった。寂れ果てた館の様子、夜に集まる不審な男たち、不気味な物音。ジャマイカ館で何が起きているのか? 本編はアルフレッド・ヒッチコック監督により映画化されている。タイトルは『巌窟の野獣』でモンスターでも飼ってるのか?といらぬ想像をしそうだ。荒くれ者は登場するが、野獣というほどワイルドには感じない。また、過去翻訳された際のタイトルは『埋もれた青春』で、これもどうも内容と合わない。 映画と異なり原作には、ジョシュアの弟で馬泥棒のジェムと地域で尊敬される牧師フランシスが登場。ワルだがワイルドな魅力のジェムと、正統派ヒーローのフランシスの双方から好意を寄せられ、メアリーを巡った三角関係になる。更に伯母の結婚相手のジョシュアすら、「もっと若けりゃ、俺はお前を口説いてたろうな、メアリー。ああ、そうとも。きっとおまえをものにして、一緒に逃げて幸せになっていたろうさ」などと彼女に語りかける場面がある。メアリーは最初から彼に反発する異分子で、秘密を知る邪魔者だからさっさと放り出せばいいのに、荒くれ者から庇う素振りを何度も見せる。こんな時なのにモテキ到来のヒロインである。 とはいえハーレクイン小説のゴールである結婚は、どうやらメアリーの望みではなさそうだ。ヒッチコック映画のイメージが強いのでホラーと記憶していたが、本作はどちらかというと冒険活劇にあたる。彼女の叔母はペイシェンス(Patience=忍耐という意味)という名前からして古い時代の女性の典型で、夫を恐れつつも逃げる勇気が持てない。しかしメアリーは「いつか伯母を連れて逃げる」という願いを抱きつつ、危機に陥れば自ら身を護る(ちなみにグーパンチだ)。強い母親に育てられたからなのか、自立心と冒険心が旺盛で「男性に守られていたい」というタイプではない。それでいて、ワルの魅力に惹かれる自分も自覚している。さあ、そんな彼女の最後の選択は?原野の館 (創元推理文庫) [ ダフネ・デュ・モーリア ]楽天ブックス
August 18, 2021
コメント(0)
![]()
みなさん、こんばんは。今月6日東京 世田谷区を走行中の小田急線車内で乗客が切りつけられ、20歳の女子大学生など10人が重軽傷を負った事件がありました。こわいですね。映画トランスポーター イグニションを見ました。トランスポーター イグニションTHE TRANSPORTER REFUELED監督カミーユ・ドゥラマーレ製作&脚本リュック・ベッソン出演エド・スクレイン 美女アンナからの依頼を受けたフランクが約束の時間に現れると、彼の愛車に3人の女性が乗り込んでくる。銃口を向けられた彼は、拉致された上に猛毒による影響で余命12時間と宣告された父親の姿を見せられる。プロの運び屋としてのルールから外れた仕事を強いられたフランクは逆上するが、タイムリミットは刻一刻と迫っていた。 『トランスポーター』シリーズの主役を務めてきたジェイソン・ステイサムだが、もうトランスポーターシリーズに出演しないと言ったため、新星エド・スクレインが主演に。出演しない理由はステイサムが要求したギャラをEurocorpが蹴ったため。やりたくない仕事だったからわざとふっかけたという噂もある。エド・スクレインは本作出演のために彼はゲーム・オブ・スローンシリーズを抜けた。ジェイソン・ステイサムのお色気シーンは肉弾戦っぽかったがこちらは線が細い分見ていられる。ただベッソン自体そんなにお色気シーンに関心がなさそうだ。さて、ステイサムほどの存在感のない主役を支えるべく登場したのがフランクの父親だ。何をやってるのか不明だが、誘拐されても肝が据わっているし美女ともすぐねんごろになるしとまるで往年のスパイみたい、と思っていたらそうだった。美女と別れても父親が捕まって結局悪者と対峙しなければならなくなるなど、ストーリーの分岐点に必ず登場していた。ただこうなるとトランスポーターシリーズではなく007もどきになってしまった。輸送するブツの奇想天外さとそれをどうクリアしていくかという知略とスピード、そしてクールさのなかに垣間見せる優しさなどを見せるのがシリーズの醍醐味だったのに。もう続編は作らなくていい、というか見ないと思う。トランスポーター イグニション【洋画 中古 DVD】メール便可 ケース無:: レンタル落ちバンプ
August 17, 2021
コメント(0)
![]()
みなさん、こんばんは。西日本豪雨より大変な大雨が日本を襲ってます。今日はスタインベック原作で映画化された作品を紹介します。真珠LA PERLA/THE PEARL監督エミリオ・フェルナンデス出演ペドロ・アルメンダリス マリア・エレナ・マルケス フェルナンド・ワーグナーチャールズ・ルーナー アルフォンゾ・ベドーヤ ファン・ガルシア 貧しい漁夫のキノは愛妻フアノと1人の息子と共に真珠採りで生計を立てている。ある時シケ続きでその日暮らしのキノ一家が食べる物もなくなった時、間が悪いもので愛児がサソリに刺された。村の医者にかけつけたが、貧乏なキノ夫婦を医者は相手にもしない。シケがまだ納まらない翌日、危険をおかしてキノは船を出し必死になって真珠を探った。すると見たこともない大粒の真珠がとれた。キノは妻と共にこれを売って金持ちになれると夢想。腹に一物ある真珠買いの商人も何のかのと安値をつけるし、お世辞を並べて酒に誘い、真珠を巻き上げようとする隣人もある。妻フアノは真珠の呪いを本能的に恐れ、夫が眠っている間に海に捨てようとしたが、かけつけたキノに撲り倒される。 貧者がたった一つ得た真珠によってシアワセになれるどころか返って不幸になっていくやるせない物語。特に最後に失うものの大きさは計り知れない。まるで幽鬼のようにもといた村に戻って来る夫妻。教訓は分相応に暮らすのがいいということなのか。真珠を手に入れてまだ金に替えてもいないのに、近所の皆を集めて飲めや歌えやの宴を開いてしまう所がいかにもラテンだ。日本人なら別の発想になっただろう。 映画化で1947年に出版されベスト・セラーとなったジョン・スタインベックの小説を作者本人が「ベニーの勲章」のジャック・ワグナー及び監督のエミリオ・フェルナンデスと協力して脚色。主演はメキシコ映画スターのペドロ・アルメンダリスとマリア・エレナ・マルケス。アルメンダリスは「逃亡者(1947)」「フォート・アパッチ」「三人の名付け親」で大役を演じている。メキシコ語版と英語版が製作され、セットはメキシコ市のチュルブスコ撮影所で撮影。ジュネス企画 真珠【DVD】楽天ビック(ビックカメラ×楽天)
August 16, 2021
コメント(0)
![]()
みなさん、こんばんは。終戦記念日ですね。今日もスタインベックの小説を紹介します。赤い小馬The Red Ponyジョン・スタインベック新潮文庫 ある年齢になると、関節の節々が痛くなる。成長するために必要な痛みと言われている。そして痛みは、単に肉体的なものに留まらない。 山奥で両親と雇い人のサリーナスの谷で暮らす少年ジョーディが感じる“こころ”の痛みが、四篇で綴られる。 『贈り物』 ある日父親が買ってきた赤い仔馬を、大喜びでジョーディは世話をする。しかし雨に濡れたことが原因で、あっけなく亡くなってしまう。彼が感じるのは、可愛がっていた馬を失う痛み―どんなに愛したものもいつかはいなくなることを知る痛み―である。ジョーディは代償行為として馬の目を喰らっていた禿鷹を散々に痛めつけるが、それでも気が収まらない。わが子の今まで見たことのない姿に父親が驚いて声をかけると、雇い人ビリー・バックが止める。彼はもう一人の父的存在でもある。『大連峰』 かつてここらにあった牧場で働いていたと称するヒターノ(ジプシー)の老人がやってきて、「ここは俺の土地だ、俺はここで厄介になる」と言って居座る。父親はこのまま居座られては困ると言うが、ジョーディは誰も何があるか教えてくれない山奥を知っているらしい彼に惹かれる。翌日彼は父親が最初に買った馬を引いて去っていく。今回ジョーディが痛みや喪失感を抱えるのではなく、喪失感を抱く人達をそうとは知らず見送る立場にある。馬は誰からも当てにされておらず、いわば“生きながら死んでいる”状態にあり、故郷ともいうべき牧場をなくしたヒターノも同様だ。彼等の行方ははっきりと描かれないが、同類を見出した一人と一頭が最後の死に場所を得たというのが妥当な見方である。『約束』 父親が新しく生まれた仔馬をジョーディにくれると約束。子供に種付けから見せるというのはいかにもアメリカらしいが、出産は母馬の死と引き換えに仔馬が生まれるという衝撃の結果になる。“何かを得るためには何かを犠牲にすることもありうる”という人生の痛みを、ジョーディは言葉でなく目の前の出来事で知る。『開拓者』 母親の父―ジョーディにとっての祖父がやってくる。父はいつも祖父がインディアンと大陸横断の話ばかりするのが嫌でたまらないとこぼす。ある時父の愚痴を祖父が聞いていた事がばれるが、その時ジョーディの取った行動は。本編において本作は幕となるが『贈り物』では気遣われる立場だったジョーディが、他人を気遣うことができるようになった点で成長を見せる。いつ、どのような時に、どのような言葉をかければいいか、具体的に教えてもらうわけではない。それでも人間は教科書以外の機会から多くの事を学んでゆくことができる。 あまり短編を書かないスタインベックが故郷サリーナスを舞台に少年時代を投影して書いた作品。赤い小馬【電子書籍】[ ジョン・スタインベック ]楽天Kobo電子書籍ストア
August 15, 2021
コメント(0)
![]()
みなさん、こんばんは。コロナ感染者がついに一日二万人を越えました。今日から二日間スタインベックの小説を紹介します。ハツカネズミと人間Of Mice and Menジョン・スタインベック新潮文庫ジョージは言う。「When I think of the swell time I could have without you. I go nuts. I never get no peace.おれ一人だったら、ほんとに気楽に生きてゆけるんだぞ。仕事をめっけて働いてさ、なんのめんどうもねえ。心配なく働いて、月ずえになりゃ五十ドルもらってだよ、町へ出ちゃなんでも好きなことがやれる。」 にも拘わらず彼は親戚でも兄弟でもないレニーと旅をする。「仕事が長続きしねえし、おれのつかんだ仕事までみんなぶっこわしちまう。おめえのために、いつもそこらじゅうを渡り歩かされてるんだ。いや、まだもっとひでえことがある。おめえは困ったことをやるんだ。悪いことをしでかして、おれが助け出してやらなきゃなんねえ」厄介者と。 それはひとえに“単なる流れ者”ではいたくないからだ。“単なる流れ者”とは「この世の中でいちばんさびしい男たちさ。家族もねえ、住む土地もねえ。農場へ来て働いちゃ、小金をかせいで町へ行き、きれいさっぱり使ってしまう。それが終わると、また別の農場へ行って、汗を流しながら働く渡り者だ。先にはなんの望みもねえ」 しかし、誰かがいれば何もかも違ってくる。「But not us!だけど、おらたちゃそんなじじゃねえ!そのわけは?だって…だって、おらにはおめえがついてるし、おめえにはおらがついていて、たがいに世話をしあうから。そういうわけさ」 頭も心も弱いレニーが何かと虐められがちで、唯一身を護る術が腕力だった。しかし力の制御ができないために今度は自分が脅威になってしまう皮肉。 今までと違う夢を見て、自分とは違う仲間を得て、幸せになれるはずだった二人が、違っているが故に別れなければならなかったことが切ない。2009年に英国ガーディアン紙が発表した、「英ガーディアン紙が選ぶ必読小説1000冊」選出。ハツカネズミと人間 (新潮文庫 スー4-8 新潮文庫) [ スタインベック ]楽天ブックス
August 14, 2021
コメント(0)
![]()
みなさん、こんばんは。2年ぶりに甲子園で高校野球が始まっていますね。今は日韓関係ぱっとしませんが、昔は日韓共同でドラマを作るくらい蜜月だったんです。その頃このドラマが日本で放送されて、朝日新聞にもレビューが掲載されました。入隊直前の作品だったため、本来20話予定だったものが17話に短縮されました。 財閥へシングループの息子ホン・テソンとして一度は引き取られたにも関わらず、間違いだったとして、雨の中に放り出されてしまったチェ・テソン。養父母も事故で失い、家族も人生も何もかもへシングループに壊されたテソンは、アクションスクールのスタントマンシム・ゴヌクとして、へシングループの長女ホン・テラ、次女ホン・モネの前に現れる。会長の妻であるシン夫人から信頼され、夫人主催の美術展示会の準備に没頭するジェイン。彼女は会ったことがないグループの二男、テソンに狙いを定めていた。目的は、憧れのセレブ生活を手に入れること!ある日、ゴヌクと一緒にいる姿をジェインに見られてしまったモネは、とっさに兄のテソンだと嘘をついてしまう。ゴヌクは自分をテソンだと思い込んでいるジェインに対し、あえてテソンの振りをし続ける。こうして、二人の運命的な出会いが始まった。【キャスト】キム・ナムギル(シム・ゴヌク役)キム・ジェウク(ホン・テソン役)ハン・ガイン(ムン・ジェイン役)オ・ヨンス(ホン・テラ役)チョン・ソミン(ホン・モネ役)豊原功補(龍先生役)【スタッフ】監督:イ・ヒョンミン「天国への郵便配達人」「サンドゥ、学校へ行こう」「雪の女王」「ごめん、愛してる」脚本:イ・ドヨン、キム・ジェウン、キム・ソンヒメインはシム・ゴヌクの金と女性両面から仕掛ける復讐なのですが、そもそもこの話は、シン夫人の“自分の血を引いた者にしかヘシングループを継がせない”という宗教ともいうべき強い意思に基づいている。彼女がテソンの出生をごまかしたりしなければ、彼の復讐は始まることはなかった。殺しあり、書類偽造ありと何でもやったにもかかわらずあっさり車椅子で娑婆に出てきてるのも怖い。ラスト、殺人教唆であるにも関わらずあっさり出てこられるところも含めて。後半夢に出てくるゴヌクの子供時代の回想シーンではおぼろげに首をしめようとするところも出てくるので、もしかするとゴヌク、彼女に殺されてたかもしれませんよ。そして密かに葬られてたかも。当の彼女の息子は会社の金を使い込んでいたりと決して優秀ではないんですよね。怖いなぁ財閥。この頃は日本と蜜月だったので下呂温泉へのロケもあったんですよ。登場人物シム・ゴヌク/ホン・テソン/チェ・テソン野武士のようなポニーテール、肩のちょっと上までの長さ、そして襟足と、スタントマンからヘシングループに就職して社員になるにつれて作中で3回ヘアスタイルが変わる。そしてどれも似合ってしまうのが何とも。まあポニーテールはスタントマンやる上で髪が自由になった方がいいからだろう。幼い頃に耳が聞こえない父と美しい母と、愛犬トルドルと密陽でそれなりに暮らしていたのに、突然ヘシングループの会長の落としだねということがわかって連れ去られ、ホン・テソンになる。今から思えば母親の結婚相手に耳の聞こえない男をあてがったのもヘシングループの作戦だったのだろう。秘密が漏れないように。お坊ちゃま呼ばわりされてそれなりに順応していたのに、1年後DNA鑑定で偽者と判定され、おあつらえ向きの雨の中、ガラスの衣装戸棚と犬と荷物と共に放り出される。いや何で戸棚?新しく買えばいいじゃんそんなのと思うが、この後背中からこのガラスに突っ込んで傷を負うためのアイテム。やはり息子のうちでは彼が一番優秀。養子縁組して米国に行ってMBA獲得して、ほぼ独力で頑張ってこられたし、裏で人脈を使って復讐を成し遂げてしまうのだから。そして大人になって生まれ持った色気が全開。黙って見つめていられるだけでも女性陣はどきどき。人妻テラと純情お嬢様モネとでは、ちゃんとアプローチも変えている。視聴者の中ではテラとのロマンスシーンが一番評判良かったとか。ただ自分と同じように上昇志向のムン・ジェインだけは、最初に彼女の本音を知っているので気安く付き合える。一方で自分と同一視もするため彼女が傷ついていると放っておけない。愛だろ、愛!20話続いていたら彼女と逃避行の線もあったらしい。ホン・テソン17話通してみたら彼が一番可哀想だった。最初の恋人ソニョンには自殺され、次の恋人ジェインには散々アプローチしたのに振られてしまう。そもそものテソン家入りが、本物のテソンを追い出すためだったため、彼もまた本当の家族からずっと引き離されて育ったことになる。なぜか日本で饂飩屋さんをしているお母さん、ホン家に引き取らせたのは身に覚えがあったから?違うとはっきり主張していれば、彼が義母にあれだけ虐められる日々を送ることもなかったのに。 いやシン夫人のいじめが酷い。もう出会う度に、いや、離れて電話しても何一つ温かい言葉をかけない。ぐさぐさナイフで心臓突きさされてる感じ。あれでよく、精神崩壊しなかったもんだ。大学中退で世界を放浪している放蕩者やってるのは、彼女から離れていたいからでしょう。それでも心配はしてほしい。イ・ヒョンミン監督の『ごめん、愛してる』もそうだったが、息子は愛されたいのに母親の愛情は別にある。その捻じれがドラマの中でずっと続いてる。それでいて目の前でジェインがテソンを引っぱたくと、すかさず彼女にシン夫人がビンタするので「俺の事を少しは思ってくれてるのか?」と勘違いする。しかし、彼女にとって何よりも大事なのは祖父が創業したヘシングループと彼女自身の子供達で、それ以外とははっきり線を引いている。いや罪作りな義母。そのせいで、世界中どこに放蕩しても使えるホテルやヨットまである物質的な豊かさは持っているが、心はずっと空っぽ。あんなジェットコースターみたいな人生を歩んでいれば、恋人に母親的役割を求めるのも無理はない。少なくともソニョンはそういうタイプだった。ただ彼はシン夫人の影響で本当の優しさを信じられず、つい彼女にも辛く当たってしまう。死んで泣くくらいなら生きているうちにねぇ…。ムン・ジェイン通常のヒロインと違って、はっきり“財閥の息子を落とす”という目的のもと恋のアプローチをすかけていくのであまり評判はよくなかったらしい。打算的なヒロインは嫌ってこと?初回、済州島で映画撮影中のゴヌクと出会っているが、背中越しでちゃんと顔を見なかったので、次に会った時彼をテソンだと勘違いする。後のち考えれば“財閥の息子を落とす”のには成功してるわけだ。妹と二人暮らし。今から思えば就職難だったのか、モネのグランドツアーに同行した縁でシン夫人のギャラリーで働いている。大事な買い物を任されて日本に行ったりしてるけど正社員にはなれていない。第三者の評価は美人。次第にゴヌクの事は気になってきているのに、常に「モネとはどうなの?」と聞くと「テソンとはどうなんだ」と聞かれて会話が続かない。「財閥の息子を落とそうなんて馬鹿なことをした」と本音をぶつけられるのはゴヌクなのに。というか、その後のキスシーンで普通なら二人の恋が始まってるはず。なのにお互いゲームを続けるから他のドラマとは違う。ホン・テソンから熱烈アプローチを受けるが、彼女の母性は最後に本物のテソン―ゴヌクに向かう。ホン・テラ検事の夫とは明らかに政略結婚で初恋相手ではない(とゴヌクにも見抜かれる)。一人娘ソダムがいながらスタイルが良い。ゴヌクの登場と前後してヘシングループで働き始める。妹の周りをうろちょろするゴヌクの事が気になっていたが、魅力的な若者から指キスなど官能的なアプローチを受け、真摯な言葉をぶつけられて遂に恋に落ちていく。独身時代ろくな恋愛を経験していなかった彼女の遅れてきた恋愛だったということだ。だから一旦ゴヌクに向いたら一途で、策を弄せず離婚に一直線。迷わない所が怖いな。義理とはいえゴヌクとはきょうだいなのでキス以上の描写はなし。ホン・モネ彼女も可哀想。ゴヌクには“ロープ”と携帯に登録されているように、いいように利用される。人妻のテラにあからさまに近づくわけにいかないので、ヘシングループへの足掛かりとして、まだ何も知らない彼女が選ばれた。見るからにおっさんのオム常務との婚約が決まっていたが、女優との愛人関係が発覚してあえなく破談。ここからヘシングループの災難が始まる。自分の事を好きだと思っていたゴヌクとは次第に連絡が取れなくなり、あろうことか姉とキスしている場面を見てしまう。留学から戻ったその日にゴヌクの家に行き、そこでジェインとのキスシーンを見てしまったことが引き金になって彼を撃つ。彼が異母兄であることを知らない彼女からすれば、次々と女をたぶらかしている悪い男(ナップンナムジャ)でしかないのだ。家族はゴヌクが戻ってきたらモネにも話そうと思っているだろうから、一生彼女が知ることはない。手痛い失恋を経た彼女はすんなり政略結婚も受けそうだ。シン夫人(シン・ミョンウォン)ギャラリーを経営している。ヘシングループ会長夫人で創業者の孫。全ての災難の元凶であり、ヘシングループを守るためなら手段は択ばない。ただ一人目のテソンを養父母に返せばいいだけなのに、その養父母すら事故で葬ってしまう。いや彼等はしゃべらないよ。密陽で静かに暮らしているよきっと。とことん相手を信じない彼女は徹底して一人目のテソンの痕跡を消したかったようだ。養子にもらった二番目のテソンへの風当たりが強く児童虐待が大人になっても続いている。そんな事より自分の息子をちゃんと教育しとけよと言いたい。ホン・テギュンシン夫人が可愛がっている長男。昔はテソンとサッカーをやったこともあり、笑って写真に写っているが、彼が自分を陥れたのではないかと疑ったりするなど、やはりシン夫人の影響を受けている。アメリカ支社の資金を流用して株価不正操作を行っているのがばれて海外に飛ぶが、事故死。ホン・ジョンスヘシングループ会長。優秀な経営者で、放蕩息子のテソンの事もそれなりに可愛がっている。しかしシン夫人には種馬くらいしか思われていない節もある。倒れて心配するので愛情もちょっとはあるだろうが。最後には心臓麻痺を起こして実質的権限を奪われてしまう彼も可哀想な一人。ただ彼が手あたり次第に女性に手を出していたから二人のテソンが不幸になるのであって、いやDNA鑑定をうのみにしないで経営者なら二重三重に調べればよかったのに。チェ・ソニョン彼女の自殺から物語が始まりクァク班長とゴヌクを最終的に結びつけることになる。一人目のテソンとは同じ孤児院で育ち姉として接している。二人目のテソンとは日本に旅行中の時に出会う。テソンの家族に食事会で開催されるが次第に気まずい雰囲気に。口が悪くてもテソンの事を理解していて支えようとするが…なんで自殺したんだ?結局は弟分が彼氏の実家を攻撃しているから?テソンの浮気現場を直前に見たからって絶望するほどでもないだろうと思うが。ムン・ウォニョン今を時めくシム・ウンギョンちゃんが演じていた。この頃はちゃん付けだが日本のドラマや映画に出演している現在はもうできないな。ジェインの妹で同居している高校生。金持ちを落とそうとする姉に批判的で、偶然出会ったゴヌクこそ相手に相応しいと直感。「彼もお姉ちゃんも嘘をついてる」と怪しげなウソ発見器ソフトで二人の背中を押す。クァク班長ソニョンの落下事故から二人のテソンに関わってゆくことに。たたき上げの刑事でシン夫人を「シンさん」と呼んで一気に好感度を下げる。ゴヌクの復讐心にもソニョンとゴヌクの関係にも気づくが、テソンに渡すソニョンの遺書からはゴヌクの名前をあえて外すなど気配りを見せる。【中古】【輸入品日本向け】赤と黒 ブルーレイ−BOX1 <ノーカット完全版> [Blu-ray]AJIMURA-SHOP【27%OFF】[Blu-ray] 赤と黒 ブルーレイBOX2 <ノーカット完全版>ぐるぐる王国 オレンジ DS
August 13, 2021
コメント(0)
![]()
みなさん、こんばんは。長崎の式典ではまたもや菅首相が遅刻したそうですね。やる気がないんですね。今日もホラー映画の特集です。映画ライト/オフを見ました。ライト/オフLIGHTS OUT出演マリア・ベロ ガブリエル・ベイトマン テリーサ・パーマー監督デヴィッド・F・サンドバーグ脚本エリック・ハイセラー ひとり暮らしのレベッカは、幼い弟から、「電気を消すと、何かが来る」と打ち明けられる。実はレベッカが数年前に家を出たのも、"それ"が原因のひとつだった。電気を消して暗闇になると現れるという不気味な何かに恐怖を抱く弟マーティンを守るため、レベッカは久々に実家に帰ってくる。二人はたくさんのライトを用意して夜を迎えるが、次々に明かりが消え暗闇からえたいの知れない何かが迫ってくる。狙われる理由もわからぬまま不安な時を過ごす中、レベッカの一家に隠された秘密が明らかになり……。続編上映中の「クワイエット・プレイス」は音に反応するのに、こちらは暗闇に反応。割と悪者を倒しそうなマリア・ベロがなんであんなによわよわな母親なの?と思ったらダイアナの正体に仕掛けが。体がなくても人に取りついて本体を乗っ取っていくなんて怖い。ラストが後を引く。いやダイアナ滅んでいないよね?というか実態がないから滅んだことを誰も確かめられないのでは?最初レベッカの彼氏が入れ墨してるわちゃらい感じだわで「これは殺され要員じゃないのか?」と思ったら誰も信じてくれない亡霊に怯えるレベッカを最後まで支えていてどんどん頼れる奴になっていった。すまん。 動画サイトに公開されるやいなや、「怖すぎる」「眠れない」など切迫したコメントの数々がSNSを中心に爆発的な勢いで拡散され、大騒動を巻き起こした実在の恐怖映像。なんと1億5000万回再生というクレイジーな数字が残され、現在も記録を更新し続けている。『ソウ』『死霊館』シリーズなどのジェームズ・ワンが製作を務め映画化。ダイアナは当初もっと悪魔的なイメージだったがワンが「彼女がああなる背景を書いた方がいい」とアドバイスして現在のような形に。ライト/オフ【Blu-ray】 [ テリーサ・パーマー ]楽天ブックス
August 12, 2021
コメント(0)
![]()
みなさん、こんばんは。ラムダ株が入ってきたにも関わらずオリンピック開催中だったため厚生省が隠蔽したようですね。今日もホラー映画特集です。サイコハウスWHILE THE CHILDREN SLEEP/THE SITTER監督ラッセル・マルケイ 裕福なカリフォルニアのカーターとメーガン夫婦は、カーターが事務所を独立したためメーガンが再就職することに。採用したアビーは、美人で優しい理想的なベビーシッター。しかし、彼女が現れてから一家の生活は黒い影に覆われてゆく。相次ぐ隣人や友人の不審な事故死。疑惑を抱いたメーガンの同僚ショーナはアビーの過去を調べ、恐るべき事実を突き止める。 実はこの前に一幕ある。ゴミ邸に人々が踏み込むと、錯乱したような女性が一人いた。もちろんこの事件と一家は関係があるはずなのだが、そう簡単に関連を明かしてくれず、ラストでアビー自ら告白する。邦題はサイコハウスとまるで家に何かが憑いているようだが、怖い本体は家ではない。 アビーの目的は当初から明らかで、夫婦の間に楔を打って自分がカーターの妻の座に収まることだ。メーガンのいない所でのカーターへのアプローチはかなりあからさまだが、カーターは若い彼女によろめかない。一方メーガンは子供があまりにアビーになつくので自分の居場所を取られたようで寂しくても、その感情をアビーにぶつけたりはせず仕事ができる彼女を信頼しきっている。まあ、いい奥さんといい旦那さんなのでアビーが入っていく余地はないということだ。アビーもまた思ってもいない相手に言い寄られても利用するような強かさはなく、目的のために一直線で、幼い頃の想いを一途に抱き続け、誰とも共有しない(できない)がために、先鋭的な方向に向かってしまった哀れな女性とも言える。 それにしてもこの映画のラストはフツーの奥様メーガンの決め台詞で「これで彼女は首ね」であるが、この台詞の前にメーガンが為したことを見ると「えっ言うことはそれなんですか?」とちょっと怖くなる。最後の奥様が一番怖い?サイコハウス 血を誘う家 [ ダン・スティーヴンス ]サイコハウス /ウィリアム・R・モーゼス【吹替え・字幕】【中古】【洋画】中古DVDテックシアター
August 11, 2021
コメント(0)
![]()
みなさん、こんばんは。オリンピックがやっと終わりましたね。終わってみれば野球もソフトボールも金メダルでしたね。今日もホラー映画を紹介します。ゲット・アウトGET OUT出演キャサリン・キーナーアカデミー脚本賞 インテリ写真家の黒人青年クリスは、ルックスも気立ても抜群の白人女性ローズと交際中。週末に白人女性ローズの実家に招かれる。歓待を受けるが、黒人の使用人がいることに違和感を覚え、さらに庭を走り去る管理人や窓に映った自分を凝視する家政婦に驚かされる。翌日、パーティーに出席した彼は白人ばかりの中で一人の黒人を見つける。古風な格好をした彼を撮影すると、相手は鼻血を出しながら、すさまじい勢いでクリスに詰め寄り……。 原題はある黒人が黒人に向って放つ言葉である。さて、“どこ”から出ていけと言っているのか。 映画を見ていて思い出されるのは、本編中にも引用される『招かれざる客』だ。製作されたのは1967年で、ポワチエが演じたのはエリートの職業として認知される医師。それでも日頃リベラルを標榜している恋人の父親には“葛藤”が生まれる。なのにあれから半世紀経った後でも黒人の青年は白人の恋人にこう聞かなければならない。クリス・ワシントン「君の両親は恋人が黒人だって知ってる?Do they know I'm - Do they know I'm black? 」ローズ・アーミテイジ「いいえ。言っておくべき?No. Should they?」「その方がいいのでは? It seems like something you might want to, you know, mention. 」「パパ、ママ、週末に黒人の恋人が家に来るの。ショックを受けないでね。Mom and Dad, my black boyfriend will be coming up this weekend and I just don't want you to be shocked that he's a black man - a black.」「So, I was the first black guy you ever dated. 初めてデートした黒人ってこと?」「ええ、それが何か?Yeah, so what? 」「彼等にとって未知の事だからさ。芝生から銃で追い出されたくないなYeah, so this is uncharted territory for them. You know, I don't want to get chased off the lawn with a shotgun. 」「 行かなくてもいいのよ。もし可能ならパパはオバマに3度投票したわ。愛は真実なのよYou're not going to. First of all, my Dad would have voted for Obama a third time if he could've. Like, the love is so real. 」 事さらに“オバマ支持”を強調する父親、「差別はしない」と言うわりには使用人が黒人ばかりで、本質がないような(魂が抜けたみたいな)穏やかな笑顔を浮かべているばかりという違和感が、やがてクライマックスの真相に繋がる。銃を持って白人が黒人を追う構図はKKKのようであり、パーティにやってきたクリスの体を嘗め回すように見る白人達は、肉体的に優れた黒人の奴隷を見極めようとしていた前時代の彼等を彷彿とさせ、かなり描写としてはきわどい。表面上は穏やかだが実は思惑を隠している白人達と必死で抵抗する黒人の構図は、黒人差別は長い年月をかけて解消されたとはいうものの、今も黒人差別による事件とそれに対する抗議行動が後を絶たないアメリカを象徴しているかのようだ。ゲット・アウト【Blu-ray】 [ ダニエル・カルーヤ ]楽天ブックス
August 10, 2021
コメント(0)
![]()
みなさん、こんばんは。名古屋市の河村市長が東京オリンピックで活躍したソフトボールの後藤希友投手から金メダル獲得の報告を受けた際、披露されたメダルを突然、口に入れてかみ、市役所に批判の電話やメールなどが相次いでいます。きたならしいですよね。夏といえばホラーです。今日からホラー映画を特集します。最新作クワイエット・プレイス 破られた沈黙が公開中の第一作クワイエット・プレイスを紹介します。クワイエット・プレイスA QUIET PLACE監督&出演ジョン・クラシンスキー出演エミリー・ブラント 全米映画俳優組合賞助演女優賞ミリセント・シモンズ ノア・ジュープ すでに人類の大半が死滅した2020年。人里離れた農場の一軒家に暮らすアボット家の親子4人は、盲目で音にだけ反応する“何か”の襲撃を逃れてきたサバイバーだ。幸運に恵まれただけではない。彼らは日常の動線に砂をまいて裸足で歩くなど、あらゆる消音対策を凝らしてきた。コミュニケーションの手段は手話。それでも生活音が未曽有の恐怖を生み出し、一家に次々と危機が訪れる。リーとエヴリンの夫婦は、聴覚障害の娘ら3人の子供と決して音を立てないというルールを固く守ることで生き延びていた。手話を用い、裸足で歩くなどして、静寂を保ちながら暮らしていたが、エヴリンの胎内には新しい命が宿っていた。 モンスターは最初からいる設定で、いつ地球にやってきたとか、その他の人類がどうなっているのかという状況説明は一切ない。もしかしたら地球上でこの家族だけが生き残ったのか?とすら思える。冒頭のショッピングセンターで人の影は全くないからだ。 それにしても人間生きているのだから何かしらの音が出る。ましてやエヴリンは臨月で、一切うなり声を上げずに子供を産み落とす母親なんて聞いたこともない。音を聞き取る距離のリミットはないので、モンスターは特殊な耳をもっているのだろう。さあこの最大の危機をどう乗り切るのか?大切な家族を一人失くしているため長女と父親にはわだかまりがあるが、それは解けるのか?アボット家はモンスターを倒すことが目的ではなく、気づかれないように生きることを選んでいる。おそらくモンスターの数の方が多いので、倒すとしたらきりがないのだろう。そのためモンスターを倒すカタルシスはない。むしろどうやってモンスターから逃げるかを描く逃走劇、脱出劇の態である。 ちなみに映画の間中子供たちは一切声を出してはならない設定なので聴覚障害という事は全くわからなかった。よって映画の台詞数は非常に少ない。 出産シーンをも撮影したのは夫君で映画でも夫を演じているジョン・クラシンスキー。第二作ではなぜこの事態が始まったのかが描かれる。クワイエット・プレイス【Blu-ray】 [ エミリー・ブラント ]楽天ブックス
August 9, 2021
コメント(0)
![]()
みなさん、こんばんは。広島の原爆式典で菅首相が原稿を読み飛ばししたそうですよ。いいかげんですね。今日もトーマス・マンの作品を紹介します。ブッデンブローク家の人びと 下Buddenbrooksトーマス・マン岩波文庫上巻でトーニを養育していたイーダはトーマスの息子ハンノの養育を担当。「イーダはハンノを目のなかへ入れても痛くないほどに愛し、下へもおかないように大事にし、偶像のように賛美し、ハンノがだれよりも優秀で、地上でだれからも一目おかれる人間だと思い込んでいて、この単純な、頑迷な信仰が、たびたび常軌を逸するほどであった。」 本編は最終巻として“変わるもの”“変わらぬもの”“変われぬもの”が交錯する。さしずめイーダのブッデンブローク家への愛情は“変わらぬもの”、ブッデンブローク家全体は“変わるもの”であるが、“変われぬもの”が足を引っ張る。その筆頭がトーニとクリスチアンという当主の弟妹だ。 二度の結婚に破れたトーニが最後に望みを賭けた娘エーリカの結婚だったが、夫ワインシェンクは罪に問われる。当主トーマスが家を売るという決断をし、家の買い手は何と宿命のライバルハーゲンシュトレム家だったことでトーニは激しく反対する。「兄さんには、わかってもらえそうもないわ。今のわたしの気持。兄さんにはわかってもらえないわ。兄さんの妹は、人生で幸福ではなかったの。ずいぶんつらい目に会ってきたわ。考えられそうな不幸は、どれも経験してきたの。わたしのどこが悪くて、不幸な目ばかり見たのか、自分でもわからないんだけれども。私、いつも負けずに切り抜けてきたわ。トム、グリューンリッヒのことも、ペルマネーダーのことも、ワインシェンクのことも。わたしの生活が、神のお考えで、粉々にこわれてしまっても、わたしそのたびにまた浮かび上がれたの。わたしは、一つの場所が、いわば安全な港が、自分のお家といえる所が、かくまってもらえる場所が待っていてくれることを知っていたの。」 しかし、夢を見て霞を食べ、感傷に耽っていればいい家族と違って、当主は彼等を生かさなければならない。「トーニ!あの男は、君を憎んだりはしていないよ、なぜ君を憎まなくてはならないのだろう?あの男は、だれも憎んでもいないよ。あの男は、成功と幸福に微笑されつづけて、毎日がたのしくて、だれにも好意を感じているよ、これはほんとうだよ。」 家を潰すような性格を何一つ持っていなかったにもかかわらず、時代に呼応できる能力が欠けていたがために幕を引くことになるトーマス。彼が全編を通じての主役と言えるのではないか。 2009年に英国ガーディアン紙が発表した、「英ガーディアン紙が選ぶ必読小説1000冊」選出。ブッデンブローク家の人びと(下) (岩波文庫) [ トーマス・マン ]楽天ブックス
August 8, 2021
コメント(0)
![]()
みなさん、こんばんは。東京オリンピックでは5日、卓球女子団体の決勝で日本は中国と対戦し、0-3で敗れて銀メダルを獲得しました。今日もトーマス・マンの作品を紹介します。ブッデンブローク家の人びと(中)Buddenbrooksトーマス・マン岩波文庫トーマス・マンは26歳の時に本書を発表した。若い割には年配者の迷いや悲しみなどが描けていると思ったら、実家がブッデンブローク家のモデルらしい。祖父ヨハン・ジークムント・マンはオランダ名誉領事(本書で言うところのコンスル)およびリューベック市民代表、父トーマス・ヨハン・ハインリヒ・マンは市参事会議員として市長に次ぐ地位にある要人。マンが16歳のとき父ヨハンが死去し、前年に設立100年を迎えていたヨハン・ジーグムント・マン商会が解体する。つまり作家マンは三代目トーマスに当たる。但し小説イコール事実ではない。作家トーマスは弟で、兄ハインリヒはクリスチアンのように何をやってもうまくいかない高等遊民どころか、作家かつ評論家として活躍した。また、トーマスの姉妹二人は自殺している。自殺=自罰型とは決めつけられないが「わたしとわたしたち一家の名前に負っている義務を、きれいさっぱり忘れてしまったのよ。初めから義理など感じていなかったのよ!妻の持参金を受取ると、仕事からあっさり退いてしまうような男!野心も努力も目標もない男!血管のなかに血ではなく、麦芽とホップのどろどろしたお粥が流れているような男。その通りなんだから。しかもバベットとのようなあさましいことのできる男、あさましいのを取っちめられると、ああいう言葉を口にするような男。」悪い事が起っても常に相手のせいばかりにするアントーニエとは違う。ならばこのどうしようもない弟妹のモデルは創作か? さて、ここからは小説の話。 父の死後、トーマスは新社主として商会を引き継いだ。「売り家と唐様で書く三代目」のような、工夫もしないでただ滅びるのを漫然と待っていた三代目ではなく「人間の行動のすべては象徴の意味を持つにすぎないという金言を、座右の銘にするだけの知性を具えていて、意思、能力、情熱、行動力のすべてを、この小さな自治団体、自分の名前が一人者の一人に数えられている世界のために、ささげようとする知力を具えていた。同時にまた、受け継いだ家名と商会の暖簾のために能力を役立てようとする知力も」「コンズル・ブッデンブローク個人に向けられている信望だけではなかった。父親の、祖父の、曽祖父の人柄が、生きつづけていた。それも、コンスルのなかで尊敬されているのであった。コンスル個人の商売と市政の上の成功を除いても、百年にわたる市民からの信望が、コンスルに向けられていた。長い年月の信望を背負い、それを利用している軽快な、洗練された愛想のよさ、人のこころをそらさない如才なさ、これがなによりも重要なものであったろう。そして、コンスルを際立たせていたものは、非実用的な教養の深さであって、これはこの街の学識のある市民のなかでも、桁はずれに深いものであって、その教養が表面に表れるごとに、市民に奇異な感じを与えるとともに、尊敬を感じさせもした」など、描かれるのはむしろ絵に描いたような優等生ぶりだ。ブッデンブローク家の宿命のライバルとして描かれるハーゲンシュトレム家の当主「ヘルマン・ハーゲンシュトレームは確かに注目と尊敬に値する人物であった。こういう男の新奇で、そのために魅力を感じさせるところ、他の候補者から男を際立たせ、多くの市民の目に指導者めいた立場に映じた点は、この男の人柄の基調である自由主義的な、寛大な考え方であった。この男が金を儲けて、金を散じている気軽さ、大まかさは、同じ商人仲間のこつこつとした、辛抱づよい仕事ぶり、きびしく伝えられてきた家憲にしばられている仕事ぶりとは、大ちがいであった。伝統と敬虔な気持の窮屈な束縛にしばられずに、自分の足だけの上に立ち、古い暖簾などには無関係であった」に比べて、決して引けは取らない。にもかかわらず「コンズル・ハーゲンシュトレームにこてんこてんにやっつけられ、とっちめられ、みんなの笑いものになるところだったよ。まえには、こんなことは起こりそうもなかったような気持がするんだよ。足の下からなにか抜き取られて、このはっきりしないものを、以前のようにこの手に握りしめていないような気持がしてね」と事ある毎に敗北感を味わわされる。ちっとも商売に身を入れない弟クリスチアン、貴族的であることに拘り二度目の結婚にも失敗する妹アントーニエ、当主に黙って病弱なクララに持参金を贈ってしまう母、頼みの後継者ハンノは自分よりむしろ妻ゲルダに似て芸術家気質。必死に立とうとしているトーマスの足を、家族全員が引っ張っている印象で、いやこりゃあ疲弊していくだろうな、と納得させられる。 さあ、いよいよ最終巻。父と息子の確執、ブッデンブローク家の行く末は?2009年に英国ガーディアン紙が発表した、「英ガーディアン紙が選ぶ必読小説1000冊」選出。ブッデンブローク家の人びと(中) (岩波文庫) [ トーマス・マン ]楽天ブックス
August 7, 2021
コメント(0)
![]()
みなさん、こんばんは。東京オリンピックのスケートボード女子パークで、四十住さくら選手が金メダル、開心那選手が銀メダルを獲得しましたね。今日から3日間トーマス・マンの作品を紹介します。ブッデンブローク家の人びと 上Buddenbrooksトーマス・マン岩波文庫 物語はブッデンブローク家の愛娘アントーニエ(愛称トーニ)が、家族の前で教理問答を暗唱する場面で始まる。ヨハン・ブッデンブローク商会を開いた当主ヨハン・ブッデンブロークと妻アントアネットが一代目、その息子ジャン(当主は代々ヨハンを襲名)と妻エリーザベトが二代目、アントーニエはヨハンの長女にあたり、他にトーマスとクリスチアンという兄、こののちのことだがクララという妹も生まれる。家には詩人とかかりつけの医師もやってきて、夕食を共にする。実はこれが一家の最も幸せな時代であり、今後彼等は副題「ある家族の没落」が示した通りの道を歩む。 長女トーニの恋愛と結婚が本編のメイン・イベントだ。金色の髭を生やしたグルーンリッヒという男性が彼女に一目ぼれしてプロポーズ。ちょうど家運が傾き始めていた両親は娘のためを思ってこの結婚を後押しするが、トーニは逃げて行った先で出会った医師志望の若者モルテンに恋をする。若者の情熱が両親の心を動かすなどという事はなく、あっという間に恋とも言えない出会いは摘み取られる。例え駄目になるにしてもコメディ要素が全くないのはジェイン・オースティン作品と好対照。 従来の二代目は、一代目が起こした事業を守ろうとする。つまり、守りの姿勢に入る。ブッデンブローク家も例外ではない。「私が慎重第一にしているのでね。あまり前進していないんだよ。お父さんが、神のそばへ去ってから、これといって前進してないんだよ。」 一方で彼等の隣家で事ある毎に「あの成り上がり一家」呼ばわりされるハーゲンシュトレーム家は、“攻め”に出る。有力な一家との結びつきを強め、強引な手法で富を得る。「世間がよく知っていてよ。肱を突っ張って邪魔ばかりして、見栄も外聞もなく、お祖父さんが、ハインリッヒ・ハーゲンシュトレームのことを、いつもおっしゃっていたわ、『あの男の家では、雄牛にまで小牛を生ませるらしいね』って。」なまじ引き継ぐ過去がないだけに、形振り構わぬやり方の方が、激動の時代には合っていた。そう、頃は激動の時代。ジャンが思わぬ発言に怒って料理人をクビにするエピソードが出てくるが、ここでわざと庶民の言葉としてひらがな書きで出て来る“かくめい”とは1848年から1849年にかけて起こった革命を総称して「諸国民の春」(仏: Printemps des peuples, 独: Völkerfrühling, 伊: Primavera dei popoli)である。 本巻はブッデンブローク家二代目の死で幕を閉じ、次巻からいよいよ三代目の時代。彼は家を盛り立てる事ができるのか?2009年に英国ガーディアン紙が発表した、「英ガーディアン紙が選ぶ必読小説1000冊」選出。【中古】 ブッデンブローク家の人びと 上 / トーマス マン, 望月 市恵 / 岩波書店 [文庫]【宅配便出荷】もったいない本舗 おまとめ店
August 6, 2021
コメント(0)
![]()
みなさん、こんばんは。松坂投手は昨年、古巣の西武に14年ぶりに復帰しましたが1軍登板はなく、同7月に手術を受けました。その後、復活を目指していましたが、今季もここまで実戦登板がありませんでした。今季限りで平成の怪物引退だそうです。今日はフランスのミステリを紹介します。魔女の組曲 上下N’eteins Pasla Lumiereベルナール・ミニエハーパーBOOKS不穏な場面から始まる。雪の中で狼たちに追いかけられるセルヴァズ警部は、愛する女性マリアンヌと共に逃げるため、愛犬レックスを犠牲にする。それでも追って来る狼を振り切るために、セルヴァズは何と彼女の心臓を懐に入れて逃亡。そこで目が覚める。 マリアンヌとは前作『死者の雨』に登場し、悪名高きサディストの殺人鬼ハルトマンに殺された(とされる)セルヴァズの元カノだ。(とされる)と書いたのは、ハルトマンがセルヴァズに彼女の心臓を送りつけてきたからだ。それ故の冒頭の夢になる。こんな体験をして、セルヴァズがまともな精神状態であるはずがない。療養休職中の彼の元に送られてきたのは高級ホテルのカードキー。その客室は、何と一年前に女性写真家が凄惨な自殺を遂げた現場であり、彼の名前で予約がしてあった。セルヴァズ警部は事件の謎の深みに魅せられたかのように身を乗り出す。 一方ラジオパーソナリティのクリスティーヌにも自殺予告の手紙が届く。ちょうど婚約者の両親の家を訪ねるところだった彼女は、気になりつつもプライベートを優先。しかしその後から、謎の電話がかかってきたり、婚約者の不貞を匂わせるような写真が届くなど顔の見えない相手からの嫌がらせが相次ぐ。次第に追い詰められてゆく彼女だったが…。 セルヴァズとクリスティーヌ、二つの話が並行して進み、予想通りこの二つの流れは出会う。彼女の虐められっぷりが半端ない。確かにクリスティーヌは、思い込みが激しくヒステリー気味でイライラするヒロインではある。しかし、だからといってこんなに恨まれるほどの事をやっただろうか?と読んでいて気の毒になる。最近のフレンチミステリは、かなり残虐描写に踏み込みつつある。 第一作からとんでもないサイコパス犯人に見込まれてしまった捜査官が、心と体を痛めつけながら全身全霊で犯人に向かってゆくシリーズは、最近読んだJ・D・バーカーの猿シリーズと共通だが、但し連続してハルトマンは出てこない。本編はいわばセルヴァズのリハビリ回にあたる。とはいえ、事件の匂いを嗅ぎつけると、序盤の弱々しさが嘘のようにアクティヴモードに。周囲が「休職中なんだから」と諫めてものめりこんでいくセルヴァズの何よりのリハビリは、結局は捜査なのだ。魔女の組曲 上 (ハーパーBOOKS 129) [ ベルナール・ミニエ ]魔女の組曲 下 (ハーパーBOOKS 130) [ ベルナール・ミニエ ]楽天ブックス
August 5, 2021
コメント(0)
![]()
みなさん、こんばんは。ボクシング女子フェザー級入江聖奈選手が金メダルを獲得したそうです。金メダルは日本女子で初めてのことです。今日はドイツミステリを紹介します。咆哮Der Prinzessin Nenmorderアンドレアス・フェーア小学館文庫 咆哮とは穏やかではない。いや、彼女は叫ぶことすらできない。何せ氷の下に閉じ込められているのだから。だから咆哮するのは彼女ではない。ならば誰だろう? さて、そこに行く前に叫べない彼女に注目して見よう。単なる殺しならばスルーされる。ところが金襴緞子のドレスを着て口の中には数字のバッジがある。金襴緞子ですよ金襴緞子。日本ならば嫁に行く花嫁御寮が着るやつ。外国だからさしずめプリンセス。おや、こうなると見立て殺人か。何かを伝えたいというなら、殺人はこれ一つではおさまるまい。 発見者はその時偶々酔っ払っていたクロイトナー上級巡査。「ヴァルナー&クロイトナー」シリーズ第1作というからには彼は主人公の一人だ。ヴァルナ―首席警部が捜査の指揮を執ることになるが、彼等は本当にバディなのか?メインで頑張って正統派の捜査をしているのはヴェルナーだけで、クロイトナーは「いやぁ実は俺が第一発見者でよ、でへへ」と酒場で重要情報を暴露しまくり。それでいていい所で場外ホームランをかっとばす。赤川次郎さんの大貫警部みたいなキャラクターで通すのか? 脇役で強烈なのはヴァルナ―と同居している祖父アルフレート。なぜ両親がいないかというと、まあ、いろいろあるのだよ。それはおいおいね(なのかな?)。ネットで怪しい商品を購入しているのが被害者の第一発見者としてアルフレートを調べていたヴァルナ―の部下にばれてしまう。うわ、ヴァルナ―のバツ悪~。まあ、アルフレートの「俺は女性にもてる」というのが全くの空想&妄想ではなく、そこそこもてるらしい。世の中には枯れ専がいるから、例えドイツでも。 一点普通のミステリではない構成が入っているが、これがシリーズの通常パターンになるかは続けてみないとわからない。 「弁護士アイゼンベルク」の作者のデビュー作。咆哮 [ アンドレアス・フェーア ]楽天ブックス
August 4, 2021
コメント(0)
![]()
みなさん、こんばんは。日本はフェンシングでも団体で金メダルを取りましたね。今日はオリンピックがらみの映画を紹介します。世界にひとつの金メダルJAPPELOUP監督クリスチャン・デュゲイ脚本&出演ギョーム・カネ 出演ドナルド・サザーランド ダニエル・オートウィユ チェッキー・カリョ 幼いころから父の指導を受けながら、馬術の障害飛越競技に熱中してきたピエール・デュランは、父の期待をよそに弁護士になる。しかし、馬術への情熱を捨てることができず弁護士を辞め、再び選手としてオリンピックを目指すことに。パートナーには小柄で荒々しいが、秘めた才能を持つ若馬ジャップルーを選び、夢に向かって練習を開始する。 映画を見ていてアメリカの実話「シービスケット」を思い出した。サラブレッドの子であるにもかかわらず不遇をかこっていた競馬馬が、ぱっとしなかった調教師も騎手も救ってしまうアメリカンドリームのような実話で、アメリカで映画化。本編も、優れた跳躍力を持ちながら、万民に認められていたわけではなかった癖のある馬ジャップルーと、弁護士をやめたとはいえ、騎手としての天賦の才を持っていたわけではなかったオーナーのピエールという二つのダメ要素が組んだことで、相乗効果が生まれて優れた結果を残す。ジャップルーの場合は障害飛越競技なので、スピードもさりながら障害物を落とさないことが求められる。1984年のロスオリンピックでは、騎手を振り落として帰ってしまい世界で嘲笑された。しかしソウルオリンピックでは見事に雪辱を果たす。馬がどう思っていたかは推し量れないが、ピエールの臥薪嘗胆の想いはそりゃあ強かっただろう。4年に一度の舞台でしかないオリンピックならなおさらだ。彼を支える父、妻、ジャップルーを世話する女性調教師ら周囲の人達も皆善人で、ジャップルーを買いに来るアメリカ人すらなぜか一人と一頭を引き裂くまいとする。なんでみんなこんなにいい人ばかりなんだ。 フランスの著名な馬術選手ピエール・デュランの実話を映画化。弁護士としてのキャリアを捨て障害飛越競技の選手となった彼が、暴れ馬のジャップルーと共にオリンピック出場を目指して奮闘する。馬術経験のあるギョーム・カネが乗馬シーンに挑み、脚本も兼任。世界にひとつの金メダル [ ダニエル・オートゥイユ ]楽天ブックス
August 3, 2021
コメント(0)
![]()
みなさん、こんばんは。とうとう一日の感染者が10000人を越えましたね。今日はSEX AND THE CITY 2010年版を目指したらしい映画を紹介します。ワタシが私を見つけるまでHow to be single 地方の大学で出会った恋人ジョシュと同棲を続けたアリスは自分探しをしようとNYの法律事務所に就職するが、職場の先輩ロビンに大都会流のラブ&セックス生活を指南されてつい浮気を。だが直後に再会したジョシュに新たな恋人ができたことを知ってショックを受ける。一方、結婚をしたくないアリスの姉メグが子どもを持とうと望んだり、ロビンが通うバーの常連ルーシーがデート相手を紹介するネットのサイトにはまる。アリスは地元のバーで働くトムとも親しくなった。彼は独身生活を満喫しており、1度に複数の女性と関係を持っていた。ある日、トムはルーシーという名前の女性に会った。ルーシーは様々な出会い系サイトを駆使して、運命の男性を探し求めているのだという。彼女の考えをばかにしつつもトムは彼女に惹かれていき…。 映画は原作小説リズ・タシーロが2008年に発表した小説『ひとりな理由はきかないで』を原作にしているが、内容は小説とは異なる。原作は世界中を旅行する38歳の本の広報担当者であるジュリー・ジェンソンを中心にしている。原題が映画のテーマで“シングルをどう生きるか”。「これからは自立した女を目指す!」と宣言するものの男性にふらふらっとしてしまうアリス。男性をとっかえひっかえしてシングルを楽しむロビン。経済的には自立しているが孤独を抱えるアリスの姉メグ。出会い系をあさってはシングルを脱しようとしているルーシー。タイプの異なる女性の恋愛を通じて、米国一の巨大都市ニューヨークで暮らす大人の独身女性4人が織り成すセクシーな日常を描く。ある登場人物はTVドラマ「SEX AND THE CITY」を嫌うが、大人の女性の本音やエロティックな場面を満載しているので皮肉なことにその2010年代版になっている。製作陣はフェミニスト系ロマコメを目指したらしいが連続ドラマでもいい内容かも。割合彼女たちの行く先は予測できる予定調和的。 リリー・コリンズが最初アリスにキャスティングされたが査収的に「フィフティ・シェイズ」シリーズのダコタ・ジョンソンがアリスに決まった。最初ドリュー・バリモアが監督に名乗りを上げていた。ワタシが私を見つけるまで【Blu-ray】 [ ダコタ・ジョンソン ]楽天ブックス
August 2, 2021
コメント(0)
![]()
みなさん、こんばんは。大相撲の貴源治が大麻使用を認めましたね。白鵬といいちょっと大相撲乱れてますね。今日もマレーネ・ディートリッヒ作品を紹介します。狂恋MARTIN ROUMAGNAC/THE ROOM UPSTAIRS出演マレーネ・ディートリッヒ ジャン・ギャバン監督ジョルジュ・ラコンブ フランスの地方都市、クレールヴァル、第二次大戦前。この町で小鳥屋の店を開いているバツいちのブランシュ・フェランは、ある晩レスリングを見物に行ってマルタン・ルウマニャックと知り合う。マルタンは石工からたたきあげた建築請負師で、姉のジャンヌと二人暮しの独身男。ブランシュはマルタンに好意を抱くが、ブランシュ頼みの伯父は、彼女と領事の結婚を目論んでいた。やがて領事の妻が亡くなり誰もがブランシュはパリに行くと思い込むが…。 原題はジャン・ギャバン演じる男の役名。小鳥を売る冴えない店にいても美しさを隠せない未亡人と、粗野で一本気の建築業者。まさに美女と野獣カップル。お互いに自分にないものを求めたが、現実的に考えればやはり釣り合わないのでは?と誰もが思う取り合わせの二人がリアルに恋人同士だった。熱愛中のカップルにつかみ合いの喧嘩をやらせるとは人が悪い。超大物同士、唯一の顔合わせが実現。そしてこれがディートリッヒ唯一のフランス映画。フランスでは大ヒット作に。そりゃあ誰でも見たいだろう、二人とも世界的に有名なんだから。 ジャン・ギャバンからマレーネに送った手紙の中では彼女は“エンジェル”呼びになっていてまさに熱々。戦争中兵士となってマレーネの元を離れたギャバン、慰問でリリー・マルレーンを謳い続けたマレーネ。第二次大戦をまたいで続いた仲なのになぜか破局。 監督が彼女に求めたイメージは外見はつんとすまして冷たく見えていても、中には燃えるような情熱を秘めている、どんな男も虜にできる美貌を持ちながらも、一人の男に献身的な愛を捧げる、といったようなギャップを持っている女性である。そして本作でも彼女の外見と中身のギャップは重要な要素である。【中古】 狂恋 /ジョルジュ・ラコンブ(監督),マレーネ・ディートリッヒ,ジャン・ギャバン,ピエール=ルネ・ボルフ(原作) 【中古】afbブックオフオンライン楽天市場店
August 1, 2021
コメント(0)
全31件 (31件中 1-31件目)
1


