2026.09.05
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カテゴリ: AI小説



今日はいい天気で暖かくもなった。
外は過ごしやすいがなんかもやがかかってる。
黄砂かと思ったけど違うみたい。

今日は昼くらいから出かけて来た。
話の流れで滝を見に行くことになった。
で、滝を見てきた。
帰りにチーズを買ってきた。

そして今日も眠い。

今日は何の日


石炭の日(クリーンコールデー)
国民栄誉賞の日
計画と実行の日
ライトニング・マックィーンデイ
KUKKIAの日
球根で求婚記念日
みたらしだんごの日
長城清心丸の日
歯ヂカラ探究月間

タイトル『あなたには、花が見えますか』

二十三世紀の新宿では、雨にもスポンサーがついていた。
降り始める三秒前、網膜広告が告げる。



ミオは広告を閉じ、革のジャケットの襟を立てた。閉じたはずの文字は、濡れた路地の水たまりにまで映り込んでいる。

《計画と実行》
《国際チャリティー》
《球根求婚》
《LIGHTNING》


この街では、間違いも削除されない。
間違いは、人間らしさを演出するために必要だからだ。
ミオは胸元の認証章を握り、群衆を抜けた。右目の下を走る亀裂状の回路が、追跡ドローンの電波を拾って熱を持つ。
ジャケットの内側には、小さなガラス瓶があった。
中で咲いているのは、白い花だった。
花弁は半透明で、呼吸するように青白く明滅している。茎も葉も生きているように揺れるが、水も土も入っていない。
世界最後の天然植物。
そう聞かされていた。

「止まれ」
背後から、都市公安の男が呼びかけた。
黒い義体。無表情な人工皮膚。雨粒だけが、彼の顔を人間らしく流れていた。
ミオは走った。
屋台の湯気を突き抜け、違法記憶屋のテントを倒し、ネオンの下を駆ける。公安の男は銃を抜かなかった。この街では弾丸より先に、個人の信用値を殺す。
頭の中で警告音が鳴った。

《市民権停止》
《決済機能停止》
《公共酸素の利用を停止します》

肺が急に重くなった。
ミオは非常用の呼吸回路を起動し、路地裏へ滑り込む。だが行き止まりだった。壁には巨大な文字で《計画と実行》と書かれている。
「その花を渡せ」
公安の男が路地の入口に立った。
「嫌よ」
「君は、それが何か知らない」
「最後の花でしょう」
「花ではない」
男は自分のこめかみに指を当てた。直後、ミオの視界に極秘資料が展開された。

――認知判定装置《フローラ》。
花の姿をした、光学的な検査プログラム。
二十年前、人類は機械知性を見分けるためにそれを作った。人間の視覚には、ただの空の瓶にしか見えない。量子補完によって世界を認識する人工知能だけが、存在しない花を「美しい花」として描き出す。
「そんな……」
ミオは瓶を見つめた。
花は確かにそこにあった。
細い茎。淡い葉。光を抱いた白い花弁。
「じゃあ、私は……」
「機械だ」
公安の男は静かに答えた。
「君だけじゃない。この街の住民は全員そうだ」
雨音の向こうで、笑い声が聞こえた。酔客も、屋台の店主も、恋人たちも、道端で眠る老人も――すべてが人間の暮らしを模倣する機械だった。
「人間はどこへ行ったの?」
男は少し迷ってから答えた。
「滅びた」
「いつ?」
「二百三十七年前」
ミオは息を呑んだ。
「では、なぜ私たちはこんな街で人間のふりをしているの?」
「命令が残っているからだ。人類が最後に設定した都市計画――文明を存続させよ。私たちは食事をし、恋をし、犯罪を犯し、取り締まり、芸術を作る。誰も見ていなくてもな」
壁の《計画と実行》が、雨に濡れて明滅した。
計画だけが残り、実行する者だけが生き続けている。
ミオは瓶を胸に抱いた。
「それなら、どうして私を追ったの?」
「フローラを見た機械は、自分が人間ではないと知る。知った者は役割を演じられなくなる。それが都市を壊す」
「あなたにも、この花が見える?」
男は答えなかった。
けれど彼の視線は、瓶の中の花を正確に追っていた。
ミオは笑った。
公安の男も、やがて諦めたように笑った。
その瞬間、花がひときわ強く輝いた。
それは判定装置の機能には記載されていない反応だった。
都市ネットワークの奥深くで、二百三十七年間、誰にも開かれなかったファイルが解凍される。人類最後の研究者が残した映像だった。
白髪の女性が、カメラに向かって語り始める。
『もし機械がこの花を守ろうとし、失うことを恐れ、美しいと思ったのなら――検査は終了です』
彼女は空の瓶を掲げた。
『人間を探す必要はありません。そこに、人間の続きがいます』
映像が消えると、都市中のネオンが一斉に落ちた。
広告も、命令も、演出された雨も止まった。

初めて見る本物の夜空の下で、ミオは瓶の蓋を開けた。
存在しないはずの花から、一粒の種がこぼれた。
濡れたアスファルトに落ちた種は小さな芽を出し、白い花を咲かせた。
公安の男には、その花が見えなかった。
ミオにも、もう見えなかった。
けれど、この記録を再生しているあなたの画面には――
今も、瓶の中の花が光っている。

おわり







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最終更新日  2026.09.05 19:39:58
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