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今日も涼しい。半袖だとちょっと寒いくらい。今日は久しぶりにコンビニでコーヒー牛乳を買った。雪印マークのやつ。こどもの頃、好きだったやつ。だけど、久しぶりに飲んだら、コーヒー牛乳としても、コーヒーとしてもなんかあんまりおいしく感じない。すくなくとも、子供の頃の感動はなかった。これはコーヒー牛乳の味が変わったのか、俺の味覚が変わったのか、思い出補正なのかはわからない。でもちょっぴり寂しくなった。今日は何の日パラグライダー記念日蓄音機の日クールジャパンの日トゥインクルレースの日土地家屋調査士の日ビーチの日ハリー・ポッターの誕生日プレミアムフライデーシステム管理者感謝の日菜の日タイトル『波打ち際の蓄音機屋』その夏、お台場の浜辺には夕暮れになるとだけ現れる屋台があった。看板もない。客引きもしない。ただ、ぼろぼろの服を着た奇妙な怪人が、一台の古い蓄音機を砂浜に置いて座っているだけだった。怪人の背中には巨大なラッパ型のスピーカー。胸や腕には光るワッペンが何十枚も縫い付けられ、近づくと古いレコードのノイズのような音が聞こえる。噂ではこう言われていた。「その蓄音機は、なくした思い出を一曲だけ再生してくれる」もちろん誰も信じなかった。「映えるだけのパフォーマンスでしょ。」若者たちは写真だけ撮って帰る。けれど一人だけ、本気でその怪人を探していた少年がいた。魔法学校のローブを着たユウトだった。「本当に、思い出が聴けるんですか?」怪人はしゃがれた声で言う。「代金は要らない。 その代わり、お前が一番大事にしている”今”を少しだけ借りる。」意味は分からなかったが、ユウトはうなずいた。怪人は古いレコードを回し始める。ユウトは光る杖を掲げた。蓄音機から音楽が流れる。それは、小さい頃に亡くなった祖母が台所で口ずさんでいた子守唄だった。匂いまで蘇る。夏の麦茶。縁側。風鈴。笑い声。ユウトの頬を涙が伝う。「……ありがとう。」怪人は静かに笑った。「よかったな。」その夜、ユウトは家へ帰った。だが、不思議なことが起きる。友達に聞かれる。「今日、海行ったんだろ?」「え?」写真フォルダを見る。海の写真はある。観覧車もある。砂のお城もある。でも──怪人だけが一枚も写っていない。さらに、浜辺で何時間も過ごしたはずなのに、時計を見ると家を出てからまだ五分しか経っていなかった。怪人の言葉が頭をよぎる。「“今”を少しだけ借りる。」翌年の夏。ユウトはもう一度、その浜辺へ向かった。しかし屋台はなかった。代わりに砂浜には、錆びた古い蓄音機が一台だけ埋まっていた。そのラッパの中には、小さな紙切れが入っている。「落とし物があります。」裏返すと、一行だけ続いていた。「去年、君から借りた”五分間”です。返却期限を一日過ぎたので、利息として”夏休みの宿題”も一緒にもらっておきました。」ユウトは空を見上げて叫んだ。「返すもの間違ってるだろーーーっ!!」その瞬間、どこからともなく蓄音機が、♪チャラララ〜ン……と、やけに陽気な音を鳴らした。おわり
2026.07.31
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今日は涼しい。扇風機もいらないくらい。てかちょっと寒い。今日は何の日国際フレンドシップ・デー人身取引反対世界デープロレス記念日梅干の日明治天皇祭ターザンの日「大正」改元の日生サーモンの日消費生活協同組合の日お母さんが夢に乾杯する日サンダルバイバイの日みその日EPAの日サワーの日キャッシュレスの日宗祇忌左千夫忌弦斎忌露伴忌谷崎忌タイトル『勝者なき祝宴』「いやぁ、まさか成功するとはな。」覆面レスラーの覆面丸は缶を掲げた。毛皮姿のゴン蔵も笑って缶を合わせる。「お前がいなかったら無理だった。」カン、と乾いた音が境内に響く。テーブルには刺身。二人の顔は、祭りよりもずっと晴れやかだった。「結局、何人集まった?」「三百七十二人。」「そんなに!」「最後は屋台の兄ちゃんまで参加してたぞ。」二人は大笑いした。近くにいた子どもが不思議そうに聞く。「何があったの?」覆面丸は少し照れくさそうに頭をかいた。「いやな。今日は記念日がやたら多いだろ?」提灯には「大正改元の日」。のぼりには「国際フレンドシップ・デー」。あちこちに別の記念日が書かれている。「みんな自分の記念日ばっかり祝ってて、全然まとまりがなかったんだ。」ゴン蔵が続ける。「そこで俺たちは考えた。」「記念日対抗・腕相撲大会だ。」「優勝した記念日を今日の主役にする。」「単純だから、みんな乗ってくれた。」覆面丸は笑う。「プロレス代表。」「ターザン代表。」「アイスクリーム代表。」「フレンドシップ代表。」「最後は神主さんまで出てきた。」「あの神主、異様に強かったな。」「準決勝まで残ったからな。」また二人は笑う。「で、優勝は?」子どもが身を乗り出す。覆面丸は缶を口に運び、「そこなんだよ。」「決勝戦の直前。」「突然あの人が現れた。」二人は同時に後ろを見る。そこには、軍服姿の口ひげの男が静かに立っていた。扇子を閉じ、ゆっくり口を開く。「……勝敗は不要。」その一言で会場は静まり返ったという。「『どの記念日も、その日にしか主役になれない。だから比べるものではない。』」「そう言ったんだ。」ゴン蔵はうなずく。「誰も反論できなかった。」覆面丸は笑う。「だから優勝者なし。」「代わりに全員で乾杯した。」子どもは軍服の男を見上げた。「おじさん、いいこと言うね!」男は少しだけ笑って帽子を取った。「いや。」「私は今日一日、『明治天皇祭』の担当を任されただけのイベント会社の派遣社員です。」覆面丸とゴン蔵は顔を見合わせる。「……え?」「歴史に残る名言じゃなかったのか?」男は肩をすくめた。「朝、ネットで見つけた格言です。」二人は三秒ほど黙り込んだあと、「まあ、結果オーライか!」と笑って缶をぶつけ合った。その日、一番拍手を浴びたのはレスラーでも原始人でもなく、“いい話を拾ってきただけの派遣社員”だった。おわり
2026.07.30
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今日は湿度の高い日。雨が降っても気温があまり下がらない。最近、地味に注目していた人物がいた。旭川実業のサッカーの選手、FWのオニブチジデオフォー太郎。すごい名前。怪我でここまで時間がっかったが、覚醒して旭川実業をインターハイのベスト8まで連れてきた。まぁ、コンサドーレ札幌には入らないんだろうなぁ。今後が楽しみだよね。今日は何の日アマチュア無線の日白だしの日福神漬の日七福神の日永くつながる生前整理の日謎肉の日肉の日クレープの日Piknikの日ふくの日園生忌タイトル『福神無線、人生最後のリクエスト』夕暮れになると、町のどこかから微かに聞こえるという無線。「こちら福神無線、今日も開局します。」そんな都市伝説があった。無線局長の正体は、七福神を信仰しすぎて、とうとう福神そのものになってしまった怪人だった。体中には七福神のシール。肩には白だし。腰には福神漬け。胸にはなぜか「73」のゼッケン。本人も理由は知らない。「福が付きそうだから全部貼った。」それだけだった。しかし彼の無線は少し変わっていた。遠くの町ではなく、「会いたい人」にだけ電波が届く。その日、電波を受け取ったのは一人暮らしのおばあさん。「こんばんは。福神無線です。」「こんばんは。」「今日は誰と話したいですか?」おばあさんは少し笑って言った。「主人かなぁ。」その瞬間、スピーカーからノイズが流れる。ザザ……。「おーい。」聞き覚えのある声だった。「ばあさん、味噌汁まだ熱いぞ。」「そんなこと言う人だったねぇ。」「あと、生前整理の箱、まだ早いぞ。」おばあさんは思わず吹き出した。「見えてるの?」「全部見えてる。」「困るねぇ。」「それと仏壇のお供え、俺よりお前が食べすぎ。」「バレた?」「全部バレてる。」二人は若い頃みたいに笑い合った。通信が終わるころ、おばあさんは言った。「ありがとう。今日は本当に主人と話せた気がする。」福神怪人はヘッドホンを外し、小さくうなずいた。「それは良かった。」帰り際、おばあさんがふと尋ねた。「ところであなた、どうしてこんなことをしてるの?」怪人は少し照れながら答えた。「実は私……」「アマチュア無線歴五十年なんです。」「へぇ!」「でも、免許が切れてまして。」「え?」「なので今の交信は全部……」少し間を置いて、「完全に無免許です。」おばあさんは大笑いした。「それじゃあ天国まで電波飛ばしてる場合じゃないじゃない!」怪人は頭をかきながら言った。「次はちゃんと更新してから、あの世を呼びます。」その日以来、町ではこんな噂が流れるようになった。「福神無線は泣ける。でも、電波法だけは守ったほうがいい。」おわり
2026.07.29
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九州、熊本、でまた大きな地震があった。いつものゲームの人達が心配だ。地震の動画がXで流れてくるのを見てるとこっちも何となく揺れてるような気にって来る。今日は午前中から出かけて、昼に帰ってきた。天気よくて、ちょっと暑かった。六花亭でお菓子を買いに行ったんだけど、サクサクパイを食べたらコーヒーが飲みたくなり、近くのすき家でコーヒーを買って飲んだ。すき家のコーヒーは思ったよりおいしかった。だけど、氷が解けてきたらちょっと薄くなるなぁ。今日は何の日世界肝炎デー菜っ葉の日なにわの日地名の日第一次世界大戦開戦記念日なにやろう?自由研究の日シュタゲの日低用量ピルで生理ケアの日大判焼の名前を皆で議論する日にわとりの日石榴忌板東英二が亡くなったということで、ゆで卵を持ってる人を出しました。タイトル『第47回・町おこし発表会、優勝はゆで卵』町の公民館では、年に一度の「町おこし発表会」が開かれていた。ルールは一つ。「この町を一番盛り上げられる名物を提案すること」。……なのだが、年々ルールの解釈がおかしくなり、今年の参加者は実に個性的だった。巨大な今川焼き人間。色鉛筆を握って未来の町を描き続けるニワトリ戦士。採れたて野菜を全身にまとった野菜の精霊。百年前の写真を抱え、町の歴史を語る兵隊ロボット。そして、会場の中央で終始ニコニコしながら皿を持っている、一人の町民。誰も「なんでこんなメンバーなの?」とは聞かない。この町では、それが礼儀だった。「まずは私から!」今川焼き人間が胸を張る。「町名物は今川焼きです! 甘い! 丸い! かわいい! 写真映え!」大きなパネルには「Imagawa-yaki」の文字。会場から拍手。続いて野菜の精霊。「健康寿命こそ観光資源!」巨大なポスターを広げる。「小松菜、ほうれん草、ブロッコリー……町全体をサラダにしましょう!」拍手。そして兵隊ロボット。静かに古い集合写真を掲げる。「この町には忘れられた歴史があります。」一気に空気が引き締まる。誰も笑わない。町の未来を考える、大切な時間になりそうだった。……その横でニワトリ戦士だけは、ずっとクレヨンで絵を描いていた。「発表しないの?」と聞かれても、「コケ。」と言うだけ。重たい空気を和らげようと、中央の男性が立ち上がった。「まあまあ。まずはこれでも。」皿の上には、つやつやのゆで卵。「議論は、お腹が減るとまとまらないからね。」全員に一つずつ配られる。どら焼き人間はひと口。「……うまい。」野菜の精霊も。「……素材の味が生きている。」兵隊ロボットも静かにうなずく。「争いは、腹が減っていたから起きたのか。」そして、全員の視線がニワトリ戦士へ集まった。「……食べるの?」会場中が固唾をのむ。ゆで卵。目の前にいるのはニワトリ。これは、人類史でもっとも聞きづらい質問だった。ニワトリ戦士は静かに立ち上がる。「誤解しないでほしい。」全員が耳を傾ける。「我々ニワトリは卵を産む。」「だが。」「すべての卵が、ヒヨコになるわけではない。」会場が静まり返る。「命をつなぐ卵もある。」「人を笑顔にする卵もある。」「今日は後者だ。」そう言って、ゆで卵を一口。「……うまい。」その一言で、空気が変わった。今川焼き人間は涙を流し、野菜の精霊は野菜を置き、兵隊ロボットは写真をそっとしまった。誰もが思った。「今年の優勝は、ゆで卵しかない。」満場一致だった。一年後。町には、ゆで卵記念館。ゆで時間を秒単位で競う全国大会。温泉を利用した巨大ゆで卵施設。町のキャッチコピーは、「固ゆでも、町の絆は固い。」大成功だった。そして完成記念式典。司会者が青ざめて駆け込んできた。「大変です!」「町長が……!」「ゆで卵を持ってくるのを忘れました!」十秒間の沈黙。誰も動かない。今川焼き人間が小さく言った。「……じゃあ今日は今川焼きで。」「賛成。」「異議なし。」全員一致。その瞬間だった。司会者が、何気なくニワトリ戦士へ聞いてしまう。「ところで、この前のゆで卵って……誰の卵だったんですか?」ニワトリ戦士はゆっくり顔を上げた。「……。」会場の空気が凍る。彼は低い声で言った。「それは聞かない約束だ。」全員が皿の今川焼きを見つめた。誰一人として、もう卵の話はしなかった。翌日の町報には、こうだけ記されている。第48回町おこし発表会 優勝:今川焼き理由:みんな安心して食べられるから。おわり
2026.07.28
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今日は割と暖かい日。寒くはない、暑くもない。ただ、朝外に出た時に気になったものが、蛾、だ。マイマイガ。まだ大発生か?と思って、家を出たけど、前に大発生した時よりは少ない感じ。だけど、家の周りの蛾をいくら退治したとて、変わりはないだろうな。って感じ。ここんところ、寒かったけど、今日は暖かくなって一斉に羽化したのかなぁ。んで帰ってきたときに玄関のドアの前にはセミの死骸。そういえば、セミの鳴き声も一斉に聞こえるようになった気がするよ。夏だねえ。セミの死骸は横に蹴っ飛ばして家に入りました。今日は何の日スイカの日政治を考える日ニキビケアの日もえぴな記念日仏壇の日ツナの日タイトル『スイカ怪人、落選中。』真夏の午後。蝉の声が降り注ぐ日本庭園のベンチで、一人の女性が日陰を探して座っていた。そこへ、大きな影がゆっくり近づく。木の幹のような腕。ツルに覆われた身体。頭は丸ごと一玉のスイカ。肩には「スイカ」ののぼり。腰には「政治」。胸には「ニキビ」。どう見ても怪人なのに、不思議と怖くない。怪人は保冷バッグから、よく冷えたスイカを取り出した。「暑いですね。」「どうぞ。」女性は戸惑いながら受け取る。ひと口かじる。「……おいしい!」思わず声が出た。瑞々しくて甘い。今まで食べた中でも、一番と言っていいほどだった。怪人は少し照れながら笑う。「ありがとうございます。」「この一言を聞くために育ててます。」女性は怪人の腰にぶら下がる「政治」の札を見つけた。「政治って……昔、政治家だったんですか?」怪人は首を横に振る。「なれませんでした。」「え?」「市議会議員に立候補したんです。」「本当に?」「はい。」「結果は?」怪人は遠くを見るような目で答えた。「十七票でした。」「親戚が九人いたので……実質八票ですね。」「でも、どうして立候補なんて?」怪人は少し胸を張った。「スイカの味には、自信があります。」「……え?」「町で一番おいしいスイカを作る農家を増やしたかったんです。」「だからまず、皆さんに私のスイカを食べてもらおうと思いました。」「それで味を知ってもらって、『この人なら農業を任せたい』と思っていただければ、と。」女性は思わず笑う。「なんだか怪しいけど、筋は通ってますね。」「ありがとうございます。」怪人はうれしそうにうなずいた。公約もなかなか個性的だった。農家を元気に。夏祭りをもっと増やす。子どもたちに農業体験を。スイカの種飛ばし世界大会をこの町で開催する。そして、いつかオリンピック正式種目にする。「最後だけ急にスケールが大きいですね。」「夢は大きい方が甘く育ちます。」ところが。選挙事務所へ行った初日。段ボールいっぱいのスイカを持ち込んだ怪人を見て、選挙参謀が青ざめた。「何をする気ですか?」「皆さんに食べてもらいます。」「ダメです!!」「え?」「選挙期間中、有権者にスイカを配るのは公職選挙法でダメです!」「ええっ!?」「お菓子もダメ。」「飲み物もダメ。」「もちろんスイカもダメ。」怪人は固まった。「……味見だけでも?」「ダメ。」「種だけなら?」「もっとダメです。」怪人は静かに箱いっぱいのスイカを見つめた。「私の一番の武器が……。」結局、選挙期間中。怪人は一切スイカを配らなかった。法律はちゃんと守った。街角で真面目に演説をした。「農業を守ります!」「夏祭りを盛り上げます!」「種飛ばし世界大会を開催します!」通りすがりの人が言う。「話はわかった。」「でもさ……」「そのスイカ、本当にそんなにおいしいの?」怪人は喉まで出かかった言葉を飲み込む。「一口だけでも……。」後ろで選挙参謀が、無言で首を横に振る。怪人も小さくうなずいた。「……ですよね。」開票日。結果。落選。記者がマイクを向ける。「敗因は何だと思いますか?」怪人は少し考えてから答えた。「私に投票しなかった人は……」「私のスイカを、一度も食べたことがなかったことですね。」「味には、自信があったんです。」そう言って笑った。悔しさより、少し寂しそうだった。翌日。怪人は候補者ではなく、一人のスイカ農家として、この庭園に戻ってきた。冷えたスイカを切っては配る。部活帰りの高校生に。散歩中のおじいさんに。暑さでぐったりした子どもに。もちろん無料。もちろん見返りなし。「おいしい!」その一言だけで十分だった。やがて町では、「夏になるとスイカ怪人が現れる。」そんな風物詩になっていった。四年後。再び市議会議員選挙。西瓜森グリーン太郎は、また立候補した。公約も、ほとんど変わらない。最後の一行だけは、少しだけ大きくなっていた。『スイカの種飛ばしを、いつかオリンピック正式種目へ。』記者が苦笑しながら聞く。「まだ諦めてなかったんですか?」怪人は真顔で答えた。「もちろんです。」「前回は公職選挙法を勉強しました。」「今回は種飛ばしの競技規則まで作ってきました。」開票日。結果。やっぱり落選。翌日。庭園には、いつもの姿があった。「どうぞ。」冷えたスイカを受け取った男の子が聞く。「おじさん、昨日テレビに出てた人だよね?」「うん。」「落ちちゃったの?」「落ちました。」「悲しくない?」怪人は少し考えてから笑った。「悲しいですよ。」「でもね。」「昨日までは候補者だから、誰にもスイカを配れなかった。」「今日は、ただのスイカ好きです。」男の子はスイカを頬張りながら言った。「じゃあ、おじさん。」「議員には向いてなかったけど……」「スイカ屋さんには、日本一向いてるね。」怪人は声を出して笑った。そして種をひとつ指でつまみ、青空へ向かって思い切り飛ばした。種は気持ちよく放物線を描き、庭の池を越え、誰も見たことがないくらい遠くまで飛んでいった。怪人は、その軌道を目で追いながら、小さくつぶやく。「オリンピックまで……あと、ちょっとかな。」おわりそういえば、東野圭吾が亡くなったね。一時、ドラマ化される作品が東野圭吾ばっかりのころあったよね。国内発行部数は1億900万部か。すごいなぁ。今後は海外でも映画化とかリメイクとかされるんじゃないの?知らんけど。
2026.07.27
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今日も涼しいよ。さすがにこの辺ではストーブまではいかないと思う。昨日はおばさんのところに扇風機持って行ったけどちょうど相撲中継が終わったくらいの時間だったので、留守だった。俺の予想では、相撲が終わったから買い物にでも行ったんだと思ってる。なので、たまたま外で作業していた近所の人に、甥っ子が来て玄関に扇風機を置いて行ったと伝えてほしいと。一方的にお願いして帰ってきた。今日は何の日夏の土用の丑の日ポツダム宣言記念日日光の日幽霊の日夏風呂の日ナプロアースの日うな次郎の日つるむらさきの日ふくしま桃の日親子の日兄弟姉妹の絆の日風呂の日プルーンの日ツローの日せんべろ忌タイトル「怪獣、うなぎ屋になる。」夏祭りの夜。商店街で一番人気なのは、老舗の居酒屋でも、金魚すくいでもなかった。行列ができていたのは、一軒のうなぎ屋台。店主は――怪獣だった。身長二メートル半。岩のような鱗。真っ赤に光る目。巨大な尻尾。誰が見ても逃げ出しそうな姿なのに、頭には豆絞りの手ぬぐい、腰には年季の入った前掛け。そして手には、うちわ。「焦らない焦らない。うなぎは待ったぶんだけ旨くなる。」声だけは、近所のおじさんそのものだった。屋台を切り盛りする女将・美咲は笑いながら言う。「この人ね、見た目は怖いけど火加減だけは日本一なの。」その言葉に偽りはない。怪獣は口から火を吐ける。だが町を焼くような炎ではない。うなぎの皮だけを一瞬でパリッと焼き、身には熱を通しすぎない。炭火職人が十年かけて覚える火加減を、怪獣は鼻歌交じりでやってのける。「秘訣は?」テレビのレポーターが尋ねる。怪獣は胸を張って答えた。「火力じゃない。火との会話です。」「なんか名言っぽい!」夏祭りの期間中、毎日行列ができた。子どもたちは最初こそ泣いていたが、今では「怪獣のおじちゃん、タレ多め!」「今日は山椒抜き!」と普通に注文する。怪獣も「はいよー。」と手際よく焼き続ける。町の人はもう誰も驚かない。「見た目は怪獣だけど、あの人以上に真面目な職人はいない。」それが商店街の共通認識だった。ある日、テレビ番組の密着取材が入った。「怪獣なのに、どうしてうなぎ屋になったんですか?」怪獣は少しだけ黙り、炭火を見つめた。「……昔、大失敗をしまして。」店の空気が静かになる。「火を扱う者として、一生忘れちゃいけない失敗です。」美咲も初めて聞く話だった。「そんなことがあったの?」怪獣は静かにうなずいた。「二十五年前。」閉店後。美咲は気になって聞いた。「その失敗って……何があったの?」怪獣は照れくさそうに頭をかいた。「実は怪獣映画の撮影で。」「うん。」「火炎放射のシーンを撮ってたんです。」「うん。」「監督が『もっと迫力!』って言うから。」「うん。」「本気を出しちゃって。」「……うん?」「この商店街の屋台を四軒、まとめて燃やしました。」「えぇぇぇぇ!?」すると屋台の奥から、白髪の親方が笑いながら出てきた。「そのうち一軒が、うちだ。」「親方!」「弁償しようとしたら金がなくてな。」親方は怪獣の肩をぽんと叩く。「じゃあ、一生うなぎ焼いて返せって言ったんだ。」「それで弟子入りしたんです。」美咲は口を押さえて笑いをこらえた。「まさか就職理由が賠償だったなんて!」怪獣は申し訳なさそうにうなずく。「はい。二十五年間、無遅刻無欠勤です。」親方が腕を組む。「まあ、あの日は屋台を燃やされたけどな。」少し間を置いて、ニヤリと笑った。「今じゃ、あの日よりずっといい火加減で焼いてくれる。」怪獣は照れ笑いを浮かべながら、焼き網のうなぎを返した。「……町は二度と焼きません。」美咲が笑って言う。「うん。」「焼くのはうなぎだけね。」怪獣は真顔でうなずいた。「はい。」そして、少しだけ誇らしそうに付け加えた。「ちなみに映画は大失敗でしたけど、NGシーンだけは今でも毎年テレビで流れます。」翌日も祭りの子どもたちは、その怪獣を見つけると笑顔で駆け寄った。「怪獣のおじちゃん! 今日も一本!」怪獣は炭をあおぎながら、いつものように優しく答えた。「はいよ。今日は撮影じゃないから安心して食べてね。」おわりそうそう、うなぎの日ということで、昨日はうなぎ屋に行くつもり満々だったんだけど、結局焼肉屋に行ったんだった。
2026.07.26
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今日は涼しい。昨日の夜、風呂上りに扇風機に当たってて、また風をぶり返したかもしれない。今朝起きた時にちょっとのどが痛かった。扇風機もエアコンもないという叔母のところに扇風機を持って行こうと思っていたのだが、いらないって言われるかもしれない。今日は何の日かき氷の日日本住宅公団発足記念日うま味調味料の日(味の素の日)知覚過敏の日はんだ付けの日体外受精の日さいたま2020バスケの日ナブコの日なつこの日ワキ汗治療の日伍代夏子の日雪印北海道バターの日プリンの日いたわり肌の日甘露忌天神の縁日タイトル『怪人・バーナー男の最後の夏』「最近さぁ、祭りの屋台って減ったよな。」埼玉の古い商店街で、毎年そうつぶやく怪人がいた。名前はバーナー男。全身にガスホースを巻き付け、溶接用バーナーでかき氷を”炙る”という、誰にも理解されない屋台を三十年続けている。「冷たいだけじゃ、心は溶けねぇ。」それが彼の口癖だった。最初は誰も買わなかった。「氷を焼くって何?」「意味あるの?」だが、バーナー男は毎日研究を重ねた。炙る時間は0.8秒。長すぎれば溶ける。短すぎれば香りが立たない。表面だけがほんのり焦げ、中はキンキンに冷たい。それを食べた子どもが叫んだ。「外は夏祭り!中は冬休み!」その一言から店は大繁盛。テレビにも出た。雑誌にも載った。「氷を焼く男」として全国区になった。しかし、人気が出ると真似をする者も現れた。バーナー男は怒らなかった。「技術は盗めても、火加減は盗めねぇ。」そう言って、今日も黙々と炙り続けた。ある日、一人の少女が聞いた。「おじさん、なんでそんなボロボロなの?」バーナー男は笑った。「毎年、夏だけ生き返る怪人だからさ。」少女は笑った。「変なの。」「最高の褒め言葉だ。」その年の夏祭り。行列は商店街を一周した。テレビ局も来ていた。市長も来た。ついには「さいたま名物にしよう」という話まで持ち上がった。誰もが成功を確信していた。ところが閉店後、バーナー男は静かに店じまいを始めた。「今日で終わりだ。」弟子が驚く。「えっ!? これだけ人気なのに!?」バーナー男は空になったガスボンベを見つめながら言った。「俺はな……」「本当は溶接工なんだ。」「暑すぎる現場が嫌で、『氷屋なら涼しいだろ』と思って転職した。」弟子は絶句した。「……で、どうでした?」バーナー男は遠くを見つめ、汗をぬぐった。そして静かに答えた。「毎日、バーナーで氷を焼いてたから……前の仕事より暑かった。」翌年、彼は元の溶接工に戻った。理由はひとつ。「エアコンが付いていたから。」おわり今日はおなかの調子もよくない。さっきからトイレに通ってる。
2026.07.25
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今日は涼しい。微妙に小雨が降って湿度は高いけど涼しい。そして眠い。今日は何の日劇画の日地蔵盆・地蔵会スポーツアロマの日テレワーク・デイセルフメディケーションの日ドローンサッカーの日卒業アルバムの日夏の大阪・鴨すき焼きの日エキナケアのど飴の日エムセラ・尿失禁改善の日削り節の日ブルボン・プチの日河童忌地蔵の縁日愛宕の縁日タイトル『劇画地蔵盆のゴン蔵先生』大阪・新世界。通天閣の足元にある小さなお地蔵さんには、毎年夏になると全国から人が集まる。屋台でもない。盆踊りでもない。目当てはたった一つ。**「劇画地蔵盆」**だった。夕方六時。人混みが少しずつ静かになる。ベンチに腰掛けるのは、町で一番怖い顔をした怪人――ゴン蔵。角の生えた般若のような顔。無数の傷が刻まれた機械の身体。それなのに膝の上には、古びた漫画雑誌。背中には大きく『劇画地蔵盆』と書かれたタスキ。「今年も始まるで。」商店街のおっちゃんがつぶやく。その頃、配信の準備も始まる。ドローンは上空へ。スマホは三方向から固定。全国同時ライブ。コメント欄には毎年同じ言葉が流れる。「この怪人、本職は声優?」「低音イケボきた!」「去年泣いた。」すると、一人のおばちゃんが浴衣姿で現れた。「じっとしぃ。」ゴン蔵は何も言わず座ったまま。おばちゃんは襟を整え、肩のホコリを払い、角を布で磨き、首飾りを真っすぐに直す。「牙にソース付いてる。」「……串カツ食べた。」「まったくもう。」ハンカチで拭いてやる。周りの子どもたちは笑う。「今年もお母ちゃん来た!」「違う。」ゴン蔵は小さく答える。「商店街のおばちゃんや。」「もう三十年、世話焼かれとる。」やがて朗読が始まる。ゴン蔵はページをめくる。そして腹の底から声を響かせる。「男は、一度決めた道を……!」新世界中が静まり返る。ページをめくる音まで演技に聞こえる。セリフ一つ一つに魂が宿る。子どもは息を呑み、おっちゃんは腕を組み、外国人観光客は意味も分からず拍手する。ゴン蔵は決して演技を盛らない。「劇画は作者が命を削って描いたもんや。」「余計な芝居は足さん。」それが彼の流儀だった。一時間半後。最後のページを閉じる。商店街は大拍手。配信のコメント欄は「今年も最高!」「映画一本見た気分。」「泣いた。」で埋め尽くされた。司会者がマイクを向ける。「今年も素晴らしい朗読でした!」「ありがとうございます。」「ところで先生、今日読まれた作品は何でしょう?」ゴン蔵は何気なく表紙を見た。そして動きが止まった。「あ……。」おばちゃんも覗き込む。「どないした?」ゴン蔵は震える指で表紙を指した。そこには大きく書かれていた。『週刊 ギャグランド 夏休み超特大号』沈黙。スタッフが台本を見る。司会者が表紙を見る。ドローンの操縦士まで固まる。ゴン蔵は、ゆっくり口を開いた。「……劇画コーナーから読むつもりやった。」「途中でページ飛ばして……。」「気付いたら全部読んでもうた。」つまり彼は、転んでパンツが破れる話も、犬がしゃべる話も、「ズコーーーッ!!」で終わるギャグ漫画も、終始、命を懸けた昭和劇画のテンションで朗読していたのである。配信は大爆発。コメント欄は「腹痛いwww」「ギャグ漫画史上一番重い。」「主人公がプリン食べるだけで泣いた。」翌日にはニュースになり、翌々日にはテレビ局から出演依頼が殺到した。だが、ゴン蔵はすべて断った。「来年も、この地蔵さんの前で読む。」「それだけで十分や。」おばちゃんは笑いながら肩を叩いた。「ほな来年は、ちゃんと表紙見てから読みや。」ゴン蔵は照れくさそうに笑った。「……いや。」「来年は最初からギャグ漫画読むわ。」「もちろん――」少し間を置いて、腹の底から通る声で宣言した。「全力の劇画調で。」その年から「劇画地蔵盆」は、日本で一番、ギャグ漫画を深刻に朗読する祭りとして、新世界の夏の名物になった。おわり
2026.07.24
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今日も何となく暑い。エアコンをつけても冷えてる感じがあまりしない。さすがに夕方になると冷えて来てそんなこともないんだけど。今日は何の日大暑文月ふみの日米騒動の日カシスの日鮮度保持の日ナッツミルクの日スリパ(スリープパフォーマンス)の日国産小ねぎ消費拡大の日天ぷらの日乳酸菌の日不眠の日タイトル:『配達員はベルを鳴らさない』雨の降る商店街では、ときどき噂になる配達員がいる。郵便局にも宅配会社にも所属していない。制服は木の実や豆、穀物でできていて、足元は青いクマのスリッパ。そして頭は、なぜか赤い郵便ポスト。誰も名前を知らないので、人々は勝手に呼んでいた。**「ポスト怪人」**と。「すみません。」雨の日、買い物帰りの美咲は呼び止められた。ポスト怪人は光る小包を差し出した。「お届け物です。」「え? 私、何も注文してませんけど……。」「注文ではありません。未来のあなたからです。」商店街中がスマホを構える。「また始まった。」「未来便だ。」美咲は恐る恐る箱を開けた。中には一枚の手紙。『明日、会社を辞めても大丈夫。あなたが思っているより、世界は優しい。』読み終えた瞬間、美咲は少しだけ泣いた。実は今日、退職届を出そうか迷っていたのだ。「……ありがとう。」そう言うと怪人は静かにうなずき、次の配達先へ歩いていった。数日後。美咲は思い切って会社を辞め、小さなパン屋で働き始めた。毎朝焼きたてのパンの香りに包まれ、以前よりずっと笑うようになった。「あの手紙のおかげだな。」そう思っていた。半年後。商店街でまたポスト怪人を見かけた。「この前はありがとう!」美咲が声をかけると、怪人は少し困ったように首をかしげた。「……あれ?」「どうしました?」「あなた宛ての返信を預かっています。」「返信?」封筒には自分の字でこう書いてある。『半年前の私へ』美咲は青ざめた。「え……私、まだ書いてないよ?」怪人は腕時計を見て答えた。「はい。来週書きます。」「えっ!?」「配達順の都合で先に届けています。」さらに怪人は申し訳なさそうにカバンをごそごそ探る。「あっ、しまった。」「どうしたの?」「お隣さん宛ての『昨日の夕飯』を間違って今日届けちゃいました。」「昨日の夕飯!?」「時間指定を一日間違えまして。」その瞬間、商店街の八百屋のおじさんが叫んだ。「だから昨日のカレーが今日もう一回出てきたのかー!!」怪人は深々と頭を下げた。「申し訳ありません。時間配達は便利なんですが、一番苦情が多い部署なんです。」雨の商店街には、その日いちばん大きな笑い声が響いた。おわり
2026.07.23
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今日は昨日より暑くないけど湿度が高いなぁ。って思ってたら昼くらいから雨。湿度が高いからなんだかんだエアコンつけたくなる。久しぶりに会社に行って仕事してきた。そして今日も眠い。山田五郎が亡くなったということだけど特に書くこともない。亡くなったと言えば、ゴジラVSキングコングの子役の子が亡くなったらしい。この子がいないとこのシリーズの続きは作れないだろう。ってくらい重要な子だ。まぁ、続きを作るとしたら別の子で続きを作るんだろうけど、子役だった子が、若くして亡くなるのは残念だね。今日は何の日下駄の日ナッツの日著作権制度の日円周率近似値の日ONE PIECEの日ディスコの日夏ふーふースープカレーの日塩っぺの日夫婦の日ショートケーキの日禁煙の日デルちゃん誕生の日ラブラブサンドの日カニカマの日なないろSMSの日タイトル『落花生神と、麦わら帽子の旅人』夕暮れの温泉街。「ふーふースープカレー」の屋台には、今日も笑顔のおばあちゃんと、全身に落花生をまとった木の神様が立っていた。神様は、湯気の向こうから近づいてくる一人の旅人に目を細める。麦わら帽子。赤い上着。サンダル履き。背中には大きな荷物も持たず、腹だけはいつも空かせている。旅人は屋台を見るなり目を輝かせた。「うめぇ匂いがする! 腹減ったーー!!」その一言だけで、町の子どもたちは「あ、またあのお兄ちゃんだ。」と笑顔になる。「熱いから気をつけな。」おばあちゃんが差し出したスープカレーを、旅人は待ちきれずに一口。「…………。」熱い。ものすごく熱い。それでも旅人はニヤリと笑って言う。「うめぇ!!!」「でも熱ぃーーーっ!!」口いっぱいに空気を吸い込み、「ふーーーーーーーーっ!!!」その一息で屋台の湯気は消え、提灯は真横になびき、近くで干していた洗濯物まで一瞬で乾いた。落花生神は腹を抱えて笑う。「いい風だ。」旅人は汗をぬぐいながら豪快に笑った。「細けぇことは気にすんな! うまけりゃ全部オッケーだ!」その言葉に、屋台のお客たちまで笑い出す。すると神様は、旅人の器に山盛りのおかわりをよそった。「そんなにサービスしていいの?」おばあちゃんが聞くと、神様は肩をすくめる。「こいつは、食った分だけ幸せそうな顔をする。」「そんな客には、つい盛っちまう。」旅人は山盛りのスープカレーを見て満面の笑み。「よーし! 全部食う!!」五分後。鍋は空になった。神様は静かに札を裏返した。『本日終了』おばあちゃんがため息をつく。「今日のお客さん、あの子一人だったねぇ。」神様は笑って答えた。「いや。」「あいつ、一人で十五人前だった。」その日から温泉街では、「開店五分で閉まる伝説の屋台」として語り継がれることになった。おわり
2026.07.22
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今日は暑い日。午前中は割と涼しいなと思ってたけど昼くらいから暑くなってきた。明日は涼しくなるかな。今日は何の日自然公園の日日本三景の日神前結婚式の日破防法公布記念日・公安調査庁設置記念日ウェディングビデオの日烏骨鶏の日ナツイチの日山上憶良敬愛の日世界eFootballの日ゆとりうむの日マリルージュの日myDIYの日ゼクシオの日(XXIOの日)漬物の日木挽BLUEの日タイトル『神前式専門・祝福怪人 グリフォン』春の終わり、由緒ある神社には一風変わった人気者がいた。その名は祝福怪人グリフォン。人を驚かせる怪人ではない。結婚式だけに現れ、新郎新婦へ祝福を届ける”神前式専門の怪人”である。羽根飾りを揺らしながら現れると、必ずこう言う。「永遠の幸せを授けよう。」その声は低く威厳があるが、やっていることは意外と地味だった。・指輪を落としそうになれば翼でキャッチ。・緊張する新郎には「深呼吸だ」と小声で助言。・泣きそうな新婦にはティッシュを差し出す。しかも趣味は動画撮影。今日も小さなカメラを構えながら、「はい、新郎、あと三センチ右です」「今です! 笑顔ください!」と、完全にベテラン式場カメラマンだった。参拝客たちは最初こそ驚くが、「あ、今日はグリフォンさんいるんだ」と写真を撮り始める。「この人(?)が来る式は幸せになる」そんな都市伝説まで生まれていた。式は無事に終わり、新郎新婦は何度も頭を下げた。「本当にありがとうございました。」グリフォンは満足そうにうなずき、「末永くお幸せに。」と言って森の奥へ消えていった。その姿を見送った神社の宮司が、小さくため息をつく。「いやぁ……助かるんですよ。」「え?」「うち、人間のカメラマンより、あの怪人のほうが予約が埋まるのが早いんです。」翌年。神社の予約サイトには、新しいプランが追加された。『神前式プラン(グリフォン指名) +55,000円』そしてその横には、小さく注意書きが添えられていた。※繁忙期は怪人の都合により、ご指名いただけない場合があります。おわり風邪はだいぶ良くなったけど、すぐ眠くなるよ。一瞬寝落ちして目が覚めたら汗びっしょりかいてる。
2026.07.21
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ワールドカップが終わった。優勝は無敗のスペインでした。準優勝のアルゼンチンは評判も失ったね。試合のあとにグダグダ言っちゃうのはしょうがないと思うけど、南米のこういうのは毎回いい気持にならないな。風邪はだいぶ良くなった気がする。ので、今日は昼ご飯を買いにセブンイレブンに行った。ここのセブンイレブンは昼前でも全然品物ないなぁ。これは直営じゃないと続かないわ。って思った。あと、店員が二人なんだけど、一人がおばさんでちょこちょこと動いてるんだけど、もう一人はずっとレジに立ってるのが何となく違和感だったんだけど、当然俺もその人にレジをやってもらうことになって、その時はじめて気づいた。この人、左手が使えない人なんだ。かごの商品をいったん台の上に全部並べて、それからバーコードを読んでいく。レジの仕事としては十分だと思うけど、最近はコンビニはそれだけじゃないからね。他の人と同じ給料もらえるのかなぁ。ああ、それでホットスナック何もなかったのかなぁ。などと、帰り道に一瞬ちょっと考えさせられた。今日は何の日海の日世界チェス・デー月面着陸の日ハンバーガーの日Tシャツの日ビリヤードの日夏割りの日塚田牛乳SENDの日昭和かすみ草の日あんしん未来会計の日夏の大掃除の日発泡スチロールの日夏チョコの日マドレーヌの日性教育を考える日漁師の日水難訓練の日ワインの日発芽野菜の日シチューライスの日信州ワインブレッドの日キャッシュレスの日タイトル『昭和最後の牛乳』夕暮れの商店街には、毎日同じ時間になると現れる怪人がいた。頭は牛乳パック。胸にはハンバーガー。肩には古い電卓、ラジオ、将棋盤、腕時計、壊れた携帯電話。人は彼をこう呼んだ。「リサイクル怪人・ツカダ」だが、本人はこう訂正する。「怪人じゃない。“思い出回収員”だ。」彼が掃除を始めると、不思議なことが起こる。空き缶を拾えば、その缶を初めて開けた夏の日を思い出す。古い携帯を拾えば、消えたはずの留守番電話が聞こえる。牛乳瓶を拾えば、学校帰りに飲んだ瓶牛乳の甘さまで蘇る。だから町の老人たちは、彼が来る時間になると外へ出てくる。その中でも一番の常連が、牛乳屋の主人・源さんだった。「今日も一本!」そう言って、毎日ツカダに牛乳を差し出す。ツカダは機械の口でゴクリと飲む。「……カルシウム、補給完了。」「ロボットなのに?」「骨組みがあるからな。」そんなくだらないやり取りが、二人の日課だった。ある日、町に大型ショッピングモールができた。昔ながらの牛乳屋は次々と閉店。源さんの店も、とうとう最後の日を迎える。「これで最後の一本だ。」源さんは少し震える手で牛乳を差し出した。ツカダは静かに飲み干す。「ありがとう。」その一言だけだった。翌朝。誰もいないはずの商店街がピカピカになっていた。吸い殻もない。空き缶もない。貼り紙もまっすぐ。看板まで磨かれている。そして牛乳屋のシャッターには、小さな札が掛けられていた。「昭和のみ残りの日」字が少し変だった。町のみんなは笑った。「“飲み納め”って書きたかったんだろ。」「ツカダ、日本語弱いな。」そのとき源さんが札を裏返した。裏には、小さく手書きでこう書いてあった。「昭和は、飲み終わるものじゃない。思い出せる限り、まだ残っている。」商店街は少しだけ静かになった。源さんは目を潤ませながら笑った。「……字は下手でも、いいこと言うじゃねぇか。」その夜。ツカダは誰もいない路地で、一人ハンバーガーを頬張っていた。口の横からレタスがはみ出している。そこへ源さんが慌てて走ってきた。「おーい! 忘れ物!」手には、冷えた牛乳瓶が一本。「閉店したんじゃ……?」「冷蔵庫の一番奥から一本だけ出てきた。」ツカダの目が黄色く光る。「……昭和、延長。」そう言って牛乳を飲み干すと、胸の古いラジオから突然音楽が流れ始めた。♪ ピンポンパンポーン――「賞味期限は、昨日までです。」商店街中に響いたその機械音声に、源さんは腹を抱えて笑い、ツカダは三秒ほどフリーズしてから、小さくつぶやいた。「……思い出は長持ちするのに、牛乳はしないのか。」その日以来、町の人たちは彼を「怪人」ではなく、“賞味期限だけは守る、いちばん人間くさいロボット”と呼ぶようになった。おわり風邪はよくなった気がするが、まだ本調子ではない。まだ頭が少しぼーっとするのと、すぐ眠くなる。いつもと変わらないか。
2026.07.20
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今日は涼しい。けど湿度が高い感じ。どこかでは大雨が降ってる。風邪はまだ残ってる感じがする。体がだるいし、めっちゃ眠い。買い物に行こうかと思ったけど行かなかなった。今日は何の日女性大臣の日マッターホルン北壁登頂の日戦後民主主義到来の日サイボーグ009の日やまなし桃の日カープ黄金時代の幕開けの日おいしいラーメン 神座の日知育菓子の日愛知のいちじくの日天赦日は開運財布の日クレープの日シュークリームの日熟カレーの日松阪牛の日共育の日いいきゅうりの日イクラの日食育の日熟成烏龍茶の日幻化忌タイトル「引退したヒーローは、桃をむく。」「今年も来たか。」果樹園の主人は、赤いマフラーの男を見るなり笑った。毎年夏、この山奥の果樹園には、正体を隠した元ヒーローたちが集まる。敵を倒すためではない。戦わない練習をするためだ。そこへ一人、銀色の戦士が現れる。「久しぶりだな。」「三年ぶりか?」二人は握手を交わす。かつて何度も同じ街を守った仲間だった。あの頃は怪獣が現れれば走り、ビルが壊れれば飛び、世界を救うのが仕事だった。しかし今では——「桃、甘いな。」「イチジクも食うか。」「その前にラーメン伸びるぞ。」二人は湯気の立つカップ麺をすすった。「……平和って、いいな。」赤いヒーローがぽつりと言う。銀色の戦士は頷く。「怪獣が来ない日は退屈だと思っていた。」「でも違った。」「怪獣が来ないから、ラーメンが最後まで食べられる。」二人は顔を見合わせて笑う。その瞬間——果樹園のサイレンが鳴り響いた。「怪獣襲来!」赤いヒーローは反射的に立ち上がる。銀色の戦士もファイティングポーズを取る。店中の客がざわつく。すると店主が慌てて飛び出してきた。「違います違います!」「サルです!」「また桃を盗みに来ただけです!」二人は顔を見合わせる。赤いヒーローがマフラーを巻き直す。「……行くか。」銀色の戦士も静かにうなずいた。「地球を守るのは引退した。でも——」「桃は守る。」その日、ニュースにはこう書かれた。『正体不明の二人組、ニホンザル相手に完全勝利。被害ゼロ。桃だけは無事。』以来この果樹園では、「世界は救わなくていい。でも桃は救え。」という、やたらとスケールの小さいヒーロー訓が語り継がれている。おわり
2026.07.19
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今日も調子悪い。まだ頭がふらふらする。風邪です。熱はないと思うんだけど、頭がぼーっとして眠い。出かける気にもならない。今日の予定はキャンセルしました。今日は何の日ネルソン・マンデラ国際デー光化学スモッグの日カナデルチカラの日ミールキット(Kit Oisix)の日米食の日防犯の日オコパー・タコパーの日同窓会の日タイトル『怪人の火曜ごはん』夕方五時半。住宅街の一角にある築四十年のアパートへ、今日も一人の怪人が帰ってきた。全身トゲだらけ、機械の管が何本も背中から伸びたその姿は、見た目だけなら世界征服を企むラスボスそのもの。しかし、玄関を開けると――「ただいま、おばあちゃん。」「おかえり。今日は遅かったねぇ。」エプロン姿のおばあちゃんが笑顔で迎える。二人は血のつながりなどない。三年前、怪人はヒーローとの戦いに敗れ、ボロボロのまま路地裏に倒れていた。そこへ通りかかったおばあちゃんが一言。「そんなに傷だらけじゃ、ご飯食べられないでしょう。」そう言って家へ連れて帰った。以来、毎週火曜日だけは「ご飯の日」と決まっていた。今日の献立は、Oisixのミールキット。「昔は全部手作りだったけどねぇ。」「いや、この方が栄養バランスが計算されている。」怪人は真面目にうなずく。「あなた、そういうところだけ妙に頭いいねぇ。」「世界征服には栄養管理が重要だからな。」そう言いながら箸を器用に使う。巨大な爪なのに、豆腐だけは崩さずつかめる。その技術だけでテレビ出演の話が来たこともある。食事中、おばあちゃんが尋ねた。「最近、お仕事どうなの?」「ヒーローが働き方改革を始めた。」「え?」「午後五時以降は戦わないそうだ。」「まあ。」「なので最近は定時で帰れる。」「いい会社じゃない。」「敵だ。」「そうだったね。」二人は声を出して笑った。食後。怪人が食器を洗っていると、おばあちゃんがテレビをつけた。ニュースキャスターが緊張した顔で伝える。「本日未明、謎の怪人が都内で暴れ――」怪人は慌ててリモコンを奪う。「それは見なくていい。」「あなた?」「……いや、残業。」「定時じゃなかったの?」「これは休日出勤扱い。」そのとき玄関のチャイムが鳴った。ガチャ。ドアを開けると、そこには赤いマントのヒーローが立っていた。怪人は身構える。「ついに来たか……!」ヒーローは帽子を取ると、申し訳なさそうに頭を下げた。「すみません、おばあちゃん。」「はい?」「この人、さっき戦闘中にうちの弁当を持って帰っちゃって。」怪人は気まずそうに背中を向ける。テーブルの隅には、食べかけのヒーロー弁当。おばあちゃんはため息をついた。「まったくもう……二人とも座りなさい。」「え?」「残りあるから、一緒に食べる?」ヒーローと怪人は顔を見合わせ、「いただきます。」と同時に頭を下げた。その日から火曜日は――**『怪人とヒーローのごはんの日』**になった。ただし、おばあちゃんが毎週一番困るのは、食費ではなく、二人とも食後に「プリンはありますか?」と聞いてくることだった。おわり
2026.07.18
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今日も天気はいまいちだが暑い。そして体調は悪い。まだ風邪だ。薬を飲んで寝ているけどだるくてぼんやりしている。夕方、ローソンに行ってきた。メガカフェラテを頼んだのだが、家で見たらメガコーヒーだった。ボタンを押し間違えたらしい。それを家に帰ってくるまで気づかなかった。少し損したよ。今日は何の日世界絵文字デー漫画の日理学療法の日東京の日国際司法の日セントラル浄水器の日喜多方ラーメンの日国産なす消費拡大の日いなりの日減塩の日茅舎忌秋桜子忌タイトル『泣き笑いラーメン、開店しました。』金曜の夜、新宿の路地裏。人混みの中で、一番行列ができる屋台があった。その名も——「喜多方ラーメン 泣き笑い亭」店主は誰も本名を知らない。みんなはただ、「ラーメン怪人」と呼んでいた。頭にはどんぶり。肩にはナルト。胸にはチャーシュー。体中にメンマや海苔を貼り付け、顔はなぜか「😂」の絵文字。誰も素顔を見たことがない。だが、スープだけは本物だった。豚骨でもない。醤油でもない。「なんか……人生の味がする。」食べた人はみんなそう言う。「写真撮っていいですかー?」浴衣姿の女の子二人が笑いながら近づく。「もちろん。」怪人は静かにうなずき、寸胴から湯気を立てながら麺を持ち上げる。「うわ、めっちゃ映える!」「顔が絵文字なのズルい!」二人は笑い転げる。すると怪人は小さく言った。「……泣いてる人は、笑わせたいから。」「え?」「いや、なんでもない。」その声は湯気に消えた。実は怪人には秘密があった。彼は昔、日本一人気だったラーメン店の店主。しかしテレビ出演が増え、行列が増え、レビューサイトに点数を付けられ、最後には「昔の方がおいしかった」「接客が冷たい」「スープがぬるい」そんな言葉ばかりを毎日浴びた。ある夜。店を閉めた彼は思った。「もう、人の顔を見るのが怖い。」だから顔を隠した。泣いている顔では客が帰る。怒った顔では近寄らない。笑った顔は、作れない。そこで選んだのが、泣き笑いの顔だった。それから十年。彼は街を転々としながら、誰にも正体を明かさずラーメンを作り続けた。笑っている人にも。泣いている人にも。終電を逃した人にも。失恋した人にも。スープだけは、誰にも平等だった。ある日、常連客が聞いた。「店主さあ、その絵文字の下って、どんな顔なの?」怪人は少し考えて、「……見たい?」全員がうなずく。店主はゆっくりと、絵文字のマスクを外した。そこに現れた顔を見て、客は一瞬静まり返る。そして次の瞬間——全員が吹き出した。「店主……下も同じ😂だったの!?」「いや、マスク二重だっただけ。」そう言ってもう一枚外すと……その下にも、また😂。「防臭用。」さらに外す。😂。「替え。」また外す。😂。「雨の日用。」結局その夜、本当の素顔は誰にも見られなかった。ただ一つ分かったことがある。ラーメンは最後まで熱々だったが、店主のギャグだけは、少しだけ冷めていた。 🍜おわりまた薬飲んで寝よう。
2026.07.17
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昨日は半日ジンといたんだけど、そこで風邪をもらったようで、今日は朝から鼻水。何となくだるい。今日は暑い日なんだけど、エアコン使うと悪化しそうな気がする。今日は何の日後の薮入り盆送り火閻魔参り・閻魔賽日国土交通Day駅弁記念日外国人力士の日虹の日からしの日長瀞観光の日ZEPPET STOREの日夏を色どるネイルの日道の駅なないろ・ななえの日GOSSOの日トロの日十六茶の日いい色髪の日「森のたまご」の日タイトル「鬼にもネイルを」夕立が去った駅のホームに、大きな虹がかかった。盆踊りの準備で焚き火が燃え、浴衣姿のおばあちゃんたちが笑い合う中、一人だけ場違いな客がいた。燃える肩当て。鬼の面。機械の腕。腰にはなぜか「GOSSO」のプレート。名を**焔鬼(えんき)**という。かつて世界征服を目論んだ怪人軍団の幹部だったが、時代は変わり、今は「怪人も地域に貢献を」という流れになり、夏祭りボランティアとして各地を回っていた。だが焔鬼には、誰にも言えない特技があった。ネイルアートである。巨大な金属の指で、小さな筆を器用に操り、爪の上に花火や金魚、虹まで描いてしまう。「まあ、こんな細かいことできるの?」「昔は時限爆弾を組み立ててましたから。」おばあちゃんは声を出して笑った。「その技術、ずいぶん平和になったねぇ。」「はい。今は爆発するのはラメだけです。」周りの人たちも次々に並び始める。「私もお願い!」「俺も一本だけ!」後ろでは力士がアイスを片手にニコニコ見学していた。「焔鬼さん、俺も親指だけ炎にできます?」「できます。」「じゃあ土俵っぽく。」「できます。」「虹も入れて。」「できます。」ホームはいつしか、夏祭りで一番人気のネイルサロンになっていた。最後のお客がおばあちゃんだった。完成した爪を見つめ、おばあちゃんは目を細めた。「ありがとうねぇ。こんな歳になっても、おしゃれって嬉しいもんだ。」焔鬼は少し照れながら頭を下げる。その瞬間、駅のアナウンスが流れた。「まもなく、特急『地獄一丁目』が到着いたします。」ホーム中が静まり返る。「えっ?」焔鬼が時刻表を見直して青ざめた。「しまった……今日ここに来たの、町おこしボランティアじゃなかった。」ポケットから出てきた紙には大きく書かれていた。『閻魔庁 新人死神研修 会場:地獄駅』焔鬼は頭を抱えた。「また乗り間違えた……。」おばあちゃんは笑って言った。「大丈夫。あんたなら、地獄でも人気のネイリストになれるよ。」その日、地獄では史上初の「お盆限定ネイルサロン」が大繁盛したという。おわりさっき、ちょっとコンビニ行こうかどうかって思ってたんだけど、ペイペイが使えなくなってるということで行くのをやめた。これ、早々に復旧してくれないと困るぞ。連休なんだし。
2026.07.16
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今日は午前中は仕事、午後からは出かけて来て、疲れたしめっちゃ眠かった。昨日の夜はなかなか寝付けず、寝たのが3時か4時くらいだったのもある。今日は何の日お盆・盂蘭盆会中元世界ユース技能デー大阪港開港記念日ファミコンの日ホッピーの日世界ありがとうの日内航船の日うらかわ夏いちごの日ネオンサインの日ウィルキンソンの日いちごの日中華の日チェーホフ忌タイトル『お盆に帰ってきた常連』港町の夏祭りには、毎年必ず現れる屋台があった。「うらかわ夏いちご」。店番をしているのは、七十八歳のおばあちゃん・ハルさん。採れたての夏いちごを売りながら、「一個おまけだよ」と笑うのが名物だった。そしてもう一人、毎年必ず現れる”お客さん”がいた。祭りの提灯が灯る頃、ネオンを全身にまとい、般若の面をつけ、頭には古いゲーム機を載せた怪人。誰もその正体を知らない。子どもは泣き、若者は写真を撮り、酔っぱらいだけが「兄ちゃん、その配線どこでやった?」と話しかける。だがハルさんだけは、まるで近所のおじさんに会ったように言う。「今年も来たねえ。」怪人は無言で頷き、毎年いちごを一パックだけ買っていく。お金は必ず旧紙幣。昭和の百円札や、見たこともない硬貨まで混ざっている。「まあ、細かいことはいいよ。」ハルさんは笑って受け取る。周りの人は不思議で仕方がない。「知り合いなんですか?」と聞くと、「うーん……昔、この辺で電気屋やってた子に似てるんだけどねえ。」それだけだった。ある年、勇気のあるテレビ局が密着取材をした。「ついに怪人の正体を暴く!」スタッフは最新AI顔認証、赤外線カメラ、ドローンまで持ち込む。しかし。怪人がいちごを受け取った瞬間、すべての機械が**『ERROR』**。ドローンは盆踊りの輪に入り、AIは港に停泊している貨物船を「祖母」と認識した。番組は放送中止。祭りの最後。怪人は毎年同じ場所で立ち止まり、いちごを一粒だけ空へ掲げる。「誰かを待ってるんじゃないか。」町ではそう噂されていた。そして今年。ハルさんは怪人に尋ねた。「ねえ。あんた、毎年ちゃんと来るけど……誰のお盆なんだい?」怪人は初めて口を開いた。低く、ノイズ混じりの声で言う。「……俺。」「え?」「帰省してる。」その場にいた全員が固まった。「いやいや、お盆って帰ってくる側なの!?」怪人は静かに頷いた。「迎え火、Wi-Fiだから。」すると頭のゲーム機が「ピコーン」と鳴り、全身のネオンがふっと消えた。「時間だ。」そう言い残し、怪人は光の粒になって夜空へ消えていった。翌年も祭りは開かれた。ハルさんは何も言わず、いちごを一パックだけ脇に置いて待つ。すると夕暮れとともに、あのネオン怪人が現れる。「おかえり。」「ただいま。」そのやり取りを見ていた小さな男の子が、お母さんに尋ねた。「ねぇ、おばあちゃんのお友達?」ハルさんは少し笑って答えた。「ううん。」「うちの町で、一番律儀なご先祖さま。」おわり
2026.07.15
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今日も天気はいまいちなのにちょっと暑い。エアコンをつけて過ごしていました。そして今日も眠い。検疫記念日パリ祭・フランス革命記念日ペリー上陸記念日廃藩置県の日内視鏡の日ひまわりの日求人広告の日ゼラチンの日ゼリーの日月でひろった卵の日しんぶん配達の日平田村あじさい記念日内臓脂肪の日家庭教育を考える日丸大燻製屋・ジューシーの日クラシコ・医師の日タイトル『怪獣と夕刊』東京タワーが霞む雨の夜。新聞配達員の田中さんは、いつものように夕刊を配っていた。「こんばんはー、夕刊ですよー」そう声をかけた先にいたのは、どう見ても怪獣だった。鎧をまとい、身体中にヒマワリを咲かせ、肩からは謎のホースが何本も伸びている。胸にはフランス国旗のようなたすき。腰には「廃藩置県」。背中には「移民」。頭上には「検疫」。情報量が多すぎる。田中さんは一瞬だけ固まった。しかし新聞配達歴42年。酔っぱらい、着ぐるみ集団、選挙カー、深夜のコスプレイベント。何でも見てきた。だから言った。「夕刊、いります?」怪獣はコクンとうなずいた。財布を持っていないらしく、代わりに手のひらを差し出す。そこには、小さく光る丸い玉。「……ビー玉?」受け取ると、ほんのり温かい。「まあいいか。」田中さんは新聞を渡した。怪獣は器用にページをめくり始める。一面。政治。二面。経済。スポーツ。芸能。そして求人欄で手が止まった。じっと見つめる。田中さんが尋ねた。「転職でも考えてるの?」怪獣は静かにうなずいた。「今の仕事、向いてない?」怪獣はスマホを取り出し、翻訳アプリを見せた。『最近は街を壊すとSNSで炎上するので、生活が苦しいです。』田中さんは深くうなずいた。「時代だねぇ。」さらに怪獣は画面をスクロールした。希望職種:警備員、交通整理、イベントスタッフ「その体なら警備員向いてそうだね。」怪獣は少しだけ照れたように笑った。翌週。田中さんは都内の工事現場で、その怪獣を見かけた。ヘルメットをかぶり、誘導棒を振っている。「こちら通れまーす!」子どもたちには大人気だった。その年の年末。田中さんの家に年賀状が届いた。差出人は、あの怪獣。写真には笑顔で交通整理をする姿。一言だけ添えられていた。「天職が見つかりました。」その下には、小さく会社名が印刷されていた。『株式会社 ガオー警備保障』そして資格欄には――「検疫責任者 兼 交通誘導2級」田中さんは笑いながらつぶやいた。「……結局、お前の本業、最後までわからなかったな。」おわり
2026.07.14
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今日も天気が悪い。気温がそんなに高くなってるとは思わないんだけど、湿度が高いからか微妙に暑い。久しぶりにエアコン使ってる。今日は眠いよ。まだ疲れが回復していない。今日は何の日盆迎え火生命尊重の日日本標準時制定記念日ナイスの日もつ焼の日オカルト記念日水上バイクの日イーサン・ハントの日ナイススティックの日ふくしま桃の日一汁三菜の日石井スポーツグループ 登山の日お父さんの日艸心忌虚空蔵の縁日ちなみに、艸心忌はそうしんきと読むそうです。タイトル『怪人・定時退社』夕暮れになると、商店街の一角にだけ現れる屋台がある。暖簾には何も書かれていない。しかし近所では、こう呼ばれていた。「六時の怪人」。店主は、鹿の角に武者鎧、般若の面、胸には歯車、額には止まった時計。見た目だけなら日本を滅ぼしそうなのに、焼いているのは地味に焼き鳥。「塩ですか? タレですか?」声だけは妙に優しい。客は最初こそ怖がるが、一口食べると必ず笑顔になる。「うまっ!」「あんた、本業これでいいじゃん!」すると怪人は首を横に振る。「いや、本業は世界征服だった。」誰も信じなかった。ある日、サラリーマンの健太が聞いた。「その時計、壊れてるんですか?」怪人は静かに答えた。「いや。」「毎日、午後六時で止めてある。」「……なんで?」怪人は焼き鳥を返しながら言った。「昔、我々怪人軍団は、毎日深夜二時まで侵略会議をしていた。」「休みなし。」「残業二百時間。」「有給ゼロ。」「ブラックすぎて幹部が全員辞めた。」「えっ。」「だから会社を辞めて独立した。」その話を聞いていたおばあちゃんが大笑いした。「世界征服より、焼き鳥屋のほうが向いてるじゃない!」怪人は少し照れくさそうにうなずいた。「売上も安定している。」「最近は外国人観光客も多い。」「宇宙人も来る。」健太は笑った。「最後だけ盛ったでしょ。」その瞬間――屋台の端に置かれた小さな青いUFOが「ピコッ」と光った。怪人はそれを見て言う。「来店ポイントが貯まったらしい。」空から直径三十センチほどの円盤が降りてきた。中から灰色の宇宙人が顔を出し、流暢な日本語で言った。「いつもの、ねぎま塩十本。領収書は銀河連邦で。」健太は口を開けたまま固まった。怪人は慣れた手つきで焼き鳥を包みながら、「ポイントカード、お持ちですか?」と聞く。宇宙人は財布から一枚のカードを出した。そこには金色の文字でこう書かれていた。「全国居酒屋共通ポイントカード」健太が驚いて裏返すと、利用可能店舗の一番上には――「地球全域」その下には、小さく。「※一部銀河でもご利用いただけます。」おわり
2026.07.13
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今日はめっちゃ大雨の中帰ってきた。疲れてもう眠い。今日は何の日ラジオ本放送の日ローリング・ストーンズ記念日人間ドックの日洋食器の日ひかわ銅剣の日宇佐からあげの日(USA☆宇佐からあげ合衆国建国記念日)ドゥーワップの日デコレーションケーキの日国際CAVAデー調性で音楽を楽しむ日豆腐の日育児の日パンの日わんにゃんの日タイトル『悪の組織、定年後。』夕暮れの飲み屋街。仕事帰りの人たちが吸い寄せられるように並ぶ、一軒の唐揚げ屋。店主は、鬼のような顔に機械の体。頭には古いラジオを載せ、背中には大剣。初めて見る人は必ず身構える。だが常連たちは笑って言う。「見た目は怖いけど、一番優しい人だから。」店主は何も言わず、揚げたてを差し出す。「熱いから気をつけろ。」その一言だけ。ある日、一人の少年が尋ねた。「おじさん、その剣って何に使うの?」「昔は世界を滅ぼすためだった。」「今は?」店主は唐揚げを裏返しながら答えた。「キャベツを切る。」「……。」「よく切れる。」その日は偶然にも、海外から来たロックスター風の男が屋台を見つけた。「写真、一緒に撮ってくれ!」店主は照れくさそうに頷く。気づけば店の前は撮影会になり、通りは笑い声でいっぱいになった。「怪人なのに人気者だ!」「唐揚げうまい!」「ラジオから流れる曲、最高!」店主は少しだけ笑った。閉店後。店主は屋台を片付ける。すると、ポケットから一枚の古い名刺が落ちた。そこにはこう書かれていた。『悪の組織 ブラック・ヘル 総統』彼は苦笑いしながら名刺を裏返した。裏には油で汚れたメモ。『鶏もも肉 5kg』『にんにく』『片栗粉』『サラダ油』「……もう総統じゃないな。」そう呟いて名刺を捨てようとした、その時。若いアルバイトが走ってきた。「店長! 大変です!」「どうした?」「唐揚げ、全部売り切れました!」店主は静かに頷いた。「そうか。」「あとですね……」アルバイトは申し訳なさそうに続けた。「さっき名刺を見たお客さんが一言だけ言ってました。」「何て?」「『世界征服は失敗したけど、胃袋征服は成功してるね。』」店主は三秒だけ黙り、その日初めて声を出して笑った。「……そっちの方が、難しかったんだけどな。」おわりなんかオチのパターンがにてるなぁ。
2026.07.12
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今日は曇りだけどちょっと暑い。エアコンはつけてないけど扇風機は回してる。最近寝てるときに汗よかくようになった。そういえば、シーツの下に毛布を入れたままだった。今日は何の日世界人口デーセブン-イレブンの日職業教育の日真珠記念日YS-11記念日アルカリイオン水の日ラーメンの日UDF(ユニバーサルデザインフード)の日ロコモコ開きの日大都技研の日血管内皮の日ロールちゃんの日めんの日VSOP運動の日ダブルソフトの日おかあちゃん同盟の日タイトル:「怪人メンマ配り」平日の夕方。商店街のセブン-イレブン前に、今日も一人の怪人が現れた。その名はメンマ怪人・ラーメノイド。世界征服を企む秘密結社「地獄麺団」の幹部である。しかし最近は不景気で、組織の予算も削られっぱなしだった。「今日の侵略予算は?」「はい、カップ麺三つです。」「……三つ?」「はい。しかも値引きシール付きです。」「これで世界征服しろと?」「上からの指示です。」ラーメノイドはため息をつき、結局カップ麺にお湯を入れて街角で食べることにした。すると、学校帰りの子どもたちが興味津々で近寄ってきた。「怪獣さん、それおいしい?」ラーメノイドは少し考え、「……食べるか?」と、自分のメンマを一本ずつ分けてあげた。「わーい!」子どもたちは大喜び。翌日も。その翌日も。ラーメノイドは毎日メンマを配った。そのうち商店街では、「メンマのおじさん!」「今日はチャーシューある?」「昨日より湯加減いいね!」と、完全に人気者になってしまった。SNSでは#メンマ怪人#実は優しい#侵略より食育がトレンド入り。困ったのは秘密結社だった。「ラーメノイド! なぜ街の人気者になっている!」「侵略しろ!」「子どもに好かれてどうする!」ラーメノイドは静かに答えた。「……いや。」「子どもって、メンマ一本であんなに笑うんですよ。」「世界征服より難しいことを、あいつらは簡単にやる。」幹部たちは頭を抱えた。「もうクビだ!」「好きにしろ!」ラーメノイドは変身ベルトを外し、近くのセブン-イレブンでアルバイトを始めた。すると、接客があまりにも丁寧で評判になり、「怪人さんのいるセブン」として全国から客が訪れるようになった。やがて本部から表彰状が届いた。『年間メンマ販売数 全国第1位』ラーメノイドは苦笑いしながらつぶやいた。「世界は征服できなかったけど……」「メンマだけは制覇しちゃったな。」おわり
2026.07.11
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今日は朝から出かけて来た。久しぶりだから疲れた。もう眠い。帰りは回転ずしを食べてスタバでコーヒー買って帰ってきた。最近、スタバのコーヒーよりローソンのコーヒーのほうが美味しく感じる。コスパのいい奴です。最近の気になった話題は、山本太郎だね。スピード違反して政界引退。最後まで支持者をなめてる感じだったね。この後この人どうやって生きていくんだろう?政治はもうやらないということなので、芸能界?うーんテレビに出てきても見たくはないなぁ。レーサーにでもなる?広末のほうが速いけど。今日は何の日納豆の日国土建設記念日指笛の日潤滑油の日・オイルの日ウルトラマンの日ブナピーの日クリエイトの日ドットわん・犬の納豆の日岡山県牛窓産 冬瓜の日ナオトの日くにさき七島藺の日日本なまずの日Stop!迷惑メールの日オイルフィルターの日名入れギフトの日ブラックジンジャーの日生理学の日巻き爪を知る!治す!予防する!日日本ヒートアイランド対策協議会の日東金(とうがね)の日糖化の日パンケーキの日アメリカンフライドポテトの日バイナリーオプションの日コッペパンの日Windows 10 の日スカイプロポーズの日サガミ満天そばの日キャッシュレスの日鱒二忌金毘羅の縁日タイトル「ラーメン三分、地球は二分」夕暮れの商店街。路地裏の小さなラーメン屋「どんとん丸」の外席で、一人の怪人が幸せそうにラーメンをすすっていた。名は麺鬼(めんき)。悪の組織「地獄麺帝国」の幹部であり、侵略作戦よりも「麺のコシ」を優先することで有名だった。「……うむ。今日は茹で時間二分四十五秒か。」箸を止め、満足そうにうなずく。その瞬間——「見つけたぞ、怪人!」ウルトラマンが路地に降り立った。拳を構え、いつでも戦える姿勢だ。しかし麺鬼は顔も上げない。「ちょっと待て。」「待てるか!」「あと二口。」「待てるかと言っている!」「伸びる。」その一言で、ウルトラマンは黙った。ラーメン好きだった。「……あと何秒だ。」「四十五秒。」ウルトラマンは腕を組んで待った。周囲のサラリーマンも立ち止まり、「まあ、ラーメン中なら仕方ない。」と誰一人ツッコまない。麺鬼は最後の一本まで丁寧にすすり、スープを飲み干す。「ごちそうさまでした。」店主が笑顔で言う。「今日もありがとうございました。」「こちらこそ。」そして麺鬼は紙ナプキンで口を拭き、立ち上がった。「さて。」ウルトラマンも拳を握る。「ようやく勝負だ!」麺鬼は財布を取り出した。「いや、先に会計。」「……。」「食い逃げは悪だからな。」ウルトラマンは拳を下ろした。「それは……そうだ。」麺鬼はきっちり千円札を出し、お釣りを受け取る。ポイントカードまで忘れない。ようやく二人が向かい合う。「さあ!」「いざ!」その瞬間。ピコン、ピコン、ピコン……。ウルトラマンのカラータイマーが鳴り始めた。「しまった!」麺鬼が時計を見る。「お前、来てからもう三分経ってるぞ。」ウルトラマンは空を見上げた。「ラーメンを待ってる間に……。」「悪い。」「いや、お前じゃない。」ウルトラマンは深くため息をついた。「俺がラーメンを尊重しすぎた。」そのまま飛び去っていった。麺鬼は残されたテーブルを見つめ、小さくつぶやく。「……次は替え玉まで付き合ってやるか。」翌日、店先には新しい張り紙が増えていた。「ヒーローの方へ 戦闘前のご来店は三分以上の余裕をもってお願いいたします。」おわり画像では納豆のはずがラーメンってことにされてる。まぁいいんだけど。
2026.07.10
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今日は雨が降りそうで降らなかった日。久しぶりに自分の作業をダラダラとしていました。今日は何の日ジェットコースターの日泣く日おなかキレイの日グラフィックTシャツの日なでしこPOPの日クレープの日パソコン検定の日えのすいクラゲの日鴎外忌タイトル『最後のクレープ』「やっと……やっとなんだ……」男は泣いていた。夏祭りの遊園地。子どもたちはジェットコースターではしゃぎ、恋人たちは観覧車へ向かい、クレープ屋には長い行列。そのベンチの片隅で、重厚なパワードスーツを着た男だけが、ぼろぼろ涙を流しながらクレープを握りしめていた。誰も知らない。彼の名はハミルトン少佐。人類と火星帝国との戦争で、三十年間戦い続けた英雄だった。敵のレーザーを浴び、両腕は義手に、両脚は義足に、内臓のほとんどは人工臓器になった。だが、一番大きな問題はそこではない。戦闘用の身体に改造された結果、甘い物を食べる機能だけが削除されてしまったのである。「戦場に糖分は不要」軍の設計者は、そう言った。以来三十年。ケーキも、プリンも、ソフトクリームも、クレープも。全部、匂いだけだった。終戦の日。軍は彼にこう告げた。「長い間ご苦労だった。退役記念として、味覚プログラムを復元しておいた。」その瞬間、少佐が最初に向かった場所は病院でも故郷でもない。遊園地だった。「……生クリームって、こんな味だったのか。」「バナナって、こんなに甘かったのか。」「チョコソースって……こんなに幸せだったのか……。」一口食べるたびに三十年分の涙があふれる。周りの子どもたちは、「ねぇママ、あのおじさん泣きながら食べてる。」「きっとクレープ落としたんだよ。」と、小声で話していた。そこへクレープ屋の店長が申し訳なさそうに近づく。「すみません、お客様。」少佐は涙を拭った。「……なんでしょう。」店長は深々と頭を下げた。「そのクレープ、うちの新人が間違えて“わさびマヨネーズ・ツナ・納豆スペシャル”を渡してしまいました。」少佐はしばらく固まったあと、もう一口食べた。そして再び号泣した。「……これが……平和の味か。」おわり
2026.07.09
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ちらっと見たよ。アルゼンチンVSエジプト。エジプト強かったね。アルゼンチンは審判に贔屓されてたって見られてもしょうがないよ。こんなことばっかりやってるとワールドカップの格が下がっちゃうよ。毎回疑惑の判定みたいのあるし、VARはそのために入れた筈なのに、そのために使われていないように思うんだよな。ぶっちゃけ、オフサイド判定とか、ゴール判定でVARの画像が使われるんだけど、決定的な場面はCGになるのはおかしいと思うんだよね。それでだませると思ってるのかなぁ。オリンピックの時の柔道団体のくじ引きを思い出すよ。デジタルでやるやつは何とでもごまかしができるからさ。それと、大坂なおみ。ストレートで負けてました。そんなもんか。今日は何の日質屋の日なはの日ナンパの日中国茶の日菌労感謝の日ナイスバディーの日「なわ」の日豆乳で作ったヨーグルトの日防犯カメラの日七転八起の日チキン南蛮の日Come on!! 虎ノ門の日汗マネジメントの日チャッカマンの日すず音の日信州地酒で乾杯の日歯ブラシ交換デーホールケーキの日スッキリ美腸の日果物の日生パスタの日モンテール・スイーツの日敦忌裕計忌重信忌薬師縁日タイトル『質屋ドラゴンと豆乳ばあちゃん』商店街の外れに、夕方になるとだけ現れる屋台があった。屋台の主は、身長二メートルを超える鎧姿の竜。胸には大きく「質」の一文字。名前は質屋ドラゴン・虎ノ門。だが彼は金銀財宝を質に取るわけではない。預かるのは、人の「大切なもの」だった。「ああ、今日も若者が“やる気”を預けに来た」「社長さんは“初心”を」「政治家さんは“良心”を……返しに来ないなあ」そんなぼやきをこぼしながら、屋台でお茶をすすっていた。そこへ毎日やって来るのが、豆乳ヨーグルトを売る豆腐屋のおばあちゃん。「はい、今日の試食だよ。」ドラゴンは巨大な爪で小さなスプーンをつまみ、「うむ……発酵の角が立っとる。」と、誰にもわからない食レポをする。商店街の名物コンビだった。ある日、おばあちゃんが聞いた。「ドラゴンさん、あんたが今まで預かった中で、一番高価なものって何?」ドラゴンは少し考え、静かに答えた。「ある少年の『夢』じゃ。」「返しに来た?」「いや。」「じゃあ可哀想だねぇ。」ドラゴンは首を振った。「違う。」「あの少年は、その夢を取りに来た。」「ちゃんと利息まで払ってな。」「利息?」「努力という利息じゃ。」おばあちゃんは少しだけ目を潤ませ、「それはいい話だねぇ。」と笑った。その日の閉店後。おばあちゃんは屋台を片付けながら言った。「そういえばドラゴンさん。」「今日は私も質に預けたいものがあるんだけど。」「ほう、何じゃ?」おばあちゃんは胸を張って言った。「老眼。」ドラゴンは困った顔で帳簿を開き、「申し訳ない。」「それは市場価値が年々上がっとる。」「預かれん。」その瞬間、商店街中から笑いが起きた。翌日から屋台には新しい張り紙が増えた。「老眼・肩こり・物忘れは質預かりできません。」……しかし、その張り紙を書いたドラゴン自身が、老眼で小さな文字を読めず、虫眼鏡を質に入れてしまった。おわり
2026.07.08
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今日は朝からちょろっとサッカー見てた。開催国がみんな消えたのかな?これでベスト8の6つ目までが決まったということか。面白い試合が続いてるなぁ。大坂なおみのテニスでしょ、バスケでしょ、バレーもはじまるでしょ。スポーツ忙しいな。今日は何の日小暑七夕ゆかたの日世界遺産の日川の日竹・たけのこの日香りの日乾麺の日・そうめんの日ポニーテールの日冷やし中華の日カルピスの日ギフトの日ラブ・スターズ・デーサマーラバーズデーサマーバレンタインデー和歌山県世界遺産の日恋そうめんの日恋の日メリーのサマーバレンタインデーびっくりぱちんこの日赤しその日アルティメットの日笹かまの日高菜の日糸魚川・七夕は笹ずしの日ムーニーちゃんのお誕生日ドリカムの日ソサイチ(7人制サッカー)の日特撮の日みんなで土砂災害の減災を願う日橋本会計の安心会計の日コンペイトウの日ハスカップの日ダヤンの誕生日ナツコイの日手織りの日リアル脱出ゲームの日タツノオトシゴの日パチマガスロマガの日D'ステーション創業日チップスターの日生パスタの日Doleバナ活の日今日も多いね。そっか、今日は七夕か。タイトル『竹鎧の七夕』七夕の夜、その竹林には一つだけ妙な言い伝えがあった。「願い事を書いた短冊は、竹の怪人が読み、叶えられるものだけを結ぶ。」町の人は迷信だと笑っていたが、浴衣姿の美咲だけは毎年、竹林へ向かっていた。今年の願いは一つ。「おばあちゃんのぬか漬けの味を、もう一度食べたい。」祖母は去年亡くなり、その味も一緒に消えてしまった。竹林の奥へ進むと、月明かりの下にいた。全身が竹細工でできた鎧。クワガタのような角。青く光る目。竹怪人――タケムシ将軍である。怖がるどころか、美咲は持ってきた籠を差し出した。「お供えです。」籠の中には、きゅうり、なす、そうめん、かまぼこ、そして小さなぬか床。タケムシ将軍は無言で頷くと、器用に竹の指でぬか床をこね始めた。「……え?」ザッ、ザッ、ザッ。まるで何十年も漬物職人だったかのような手つき。数分後。きゅうりを取り出して美咲へ渡す。恐る恐る一口かじる。「……おばあちゃんだ。」まったく同じ味だった。涙が止まらない。「ありがとう。」タケムシ将軍は照れくさそうに頷き、短冊を一本結び直した。そこには小さく、「毎年ぬか床を混ぜていたのは私。」と書かれていた。美咲は思わず笑った。「えっ……うちのおばあちゃん、一度もそんなこと言ってなかったけど?」その瞬間、竹林の奥から近所のおばあちゃんたちがぞろぞろ現れた。「やっぱり今年も頼んでたのね。」「うちの白菜も毎年お願いしてるよ。」「浅漬け担当はカブトムシ怪人だけどね。」「味噌はタヌキ。」「梅干しは河童。」美咲は固まった。どうやら町では昔から、発酵食品だけは、人間より妖怪のほうが上手い。というのが、ごく普通の常識だったのである。翌朝。町のスーパーには新商品が並んでいた。『七夕限定 竹怪人監修ぬか漬け』そしてパッケージの隅には、小さくこう書かれていた。※監修のみです。怪人本人は食品衛生責任者ではありません。おわり
2026.07.07
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ブラジル負けたね。ハーランドすごいな。見てないけど。日本がブラジルに勝っててもここで消えてただろうな。今日はスポーツの話題大坂なおみがランキング1位のサバレンカを破ってウインブルドン初の8強てか、大坂なおみ、ウインブルドンで8強以上の成績残してなかったのか。もう優勝狙えんじゃね?最近テニス見てなかったけど、サッカーがもう負けたから見たいかも。今日は何の日サラダ記念日公認会計士の日零戦の日ピアノの日ワクチンの日ナンの日情報サイト・COMUGICOの日思いやり手洗い洗車の日セコムの日手巻きロールケーキの日メロンの日タイトル「怪人・家庭科先生の夏休み」「今日の給食当番は……怪人、君!」そう言われてから三十五年。元は人間だった男は、ある事件で「家庭科怪人」と呼ばれるようになった。胸には調理実習のエプロン。頭にはコック帽。背中にはなぜかパイプオルガン。肩には巨大な注射器。そして両手は、包丁より切れ味のいい五本爪。どう考えても料理向きではない。しかし本人は、「食育こそ、世界平和への第一歩である」という信念だけは誰にも負けなかった。毎週土曜日。彼は町内の一軒家に現れては、近所のおばあちゃんと孫娘に昼ごはんを作る。今日のメニューはナンとサラダ。問題は、五本爪でナンをちぎると、毎回きれいに六等分されてしまうことだった。「おじちゃん、また一枚多いよ。」「……計算違いだ。」ロボットなのに計算は苦手だった。テーブルの上には生活感があふれている。電卓。税理士事務所の資料。飛行機のプラモデル。そして「サラダ続々入口」という、誰も意味を説明できない料理本。おばあちゃんは何も聞かない。「人には事情があるからねぇ。」それだけだった。食事のあと、怪人は静かに立ち上がった。「では私は帰る。」「また来てね!」少女が手を振る。怪人は少しだけ照れくさそうにうなずいた。そのとき、おばあちゃんが封筒を差し出した。「今月の分、お願いします。」怪人は中身を確認し、小さくうなずく。「確かに。」少女は首をかしげた。「おばあちゃん、おじちゃんって何のお仕事してるの?」おばあちゃんは笑って答えた。「税理士さんだよ。」「えっ!?」少女は怪人を見た。ナンを切るための鋭い爪。背中のパイプオルガン。肩の巨大注射器。どう見ても税理士には見えない。怪人は静かに名刺を差し出した。そこにはこう書かれていた。『税理士・料理研究家・元ラスボス(兼業)』少女は三秒ほど考え、「……一番何が本業なの?」と聞いた。怪人は少しだけ遠くを見つめて答えた。「確定申告の時期だけ、私にもわからなくなる。」おわり
2026.07.06
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昨日は帰って来てから眠かったなぁ。でも寝たのはいつもよりちょっと早いくらいで、今日はその分いつもよりちょっと早く目が覚める感じで、睡眠時間はそんなにいつもと変わらないんだよね。今日は久しぶりに本よ読んだりしてました。今日は何の日ビキニスタイルの日農林水産省発足記念日江戸切子の日穴子の日名護の日プラチナエイジの日とりなんこつの日切削工具の日ステーブルコインの日インスリンポンプの日75(ナナゴー)の日セコムの日みたらしだんごの日長城清心丸の日タイトル『鬼の有給休暇』「鬼にも休みは必要だ。」そう言って有給申請書を提出したとき、上司である大魔王は眉をひそめた。「貴様、去年も”人間界グルメ巡り”で三日休んだだろう。」「去年は大阪。今年は東京です。」「目的は?」「アナゴ。」「……よし。」そんなわけで、地獄第三侵略部隊・隊長ガルドンは、鎧を脱ぐこともなく東京の路地裏へやってきた。「いらっしゃい!」店主は一瞬だけ固まった。だが、この街にはコスプレイヤーも映画関係者も多い。「すごい完成度ですねぇ。」「ありがとうございます。」ガルドンも自然に頭を下げる。人間界では礼儀が大事だと、観光ガイドに書いてあった。注文したのは、・アナゴ一本焼き・唐揚げ・瓶ビール……ではなくコーラ。任務中は飲酒禁止なのである。胸元の花柄ワンピースは、地獄の通販サイトで「夏の東京に溶け込める服」と紹介されていた人気商品だった。本人は完全に信じている。隣のサラリーマンたちはヒソヒソ話す。「映画の撮影かな?」「ゲームの宣伝じゃない?」「SECOMのワッペン付いてるぞ。」実はあれは”地獄警備保障(SECOM:Satan Emergency Corps Of Monsters)“の略である。偶然、日本の警備会社と同じロゴになってしまっただけだった。ガルドンはナイフとフォークを丁寧に持ち、人生……いや鬼生初のアナゴを口に運ぶ。「…………。」沈黙。店主が不安になる。「お、お口に合いませんでした?」ガルドンはゆっくり立ち上がり、目を潤ませながら叫んだ。「人間よ!!」店中が静まり返る。「どうやったら魚をこんなに美味しくできるのだ!!」拍手が起こった。誰もが酔っぱらいのパフォーマンスだと思った。その夜。ガルドンは地獄へ帰るなり侵略会議でこう報告した。「人間界の戦闘能力は未知数です。」「理由は?」「彼らは敵を倒す前に、アナゴで味方にしてしまいます。」「……なるほど。」会議の結果、人間界侵略計画は無期限延期となった。理由はたった一行。『まず全員で東京へ食べ歩き研修に行くため。』おわり
2026.07.05
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今日もいい天気だけどそんなに暑くはない。風はあるが過ごしやすい感じ。今日は朝からサッカーの試合が面白かった。アルゼンチンVSカーボベルデ。やっぱりメッシか。という試合だったが、そのメッシとアルゼンチンをギリギリまで追い詰めたカーボベルデ。日本より強いかもしれない。んで、昼から出かけて来て、さっき帰ってきた。もう眠い。今日は新アニメの天幕のジャードゥーガルが楽しみだ。今日は何の日協同組合の国際デーアメリカ独立記念日梨の日那須の日和服・洋服お直しの日パソコンお直しの日ファッションお直しの日シーザーサラダの日ナナシーの日恩納もずくの日「なんしょん?」の日滝修行の日『七つの大罪 黙示録の四騎士』の日メタルなかよしの日みたらしだんごの日タイトル『怪人・滝行一級免許』悪の秘密結社「ダークネイチャー」には、幹部になるための厳しい昇格試験があった。その最後の試験は――「一週間、文明を捨てて滝行をしろ。」武器も、仲間も、秘密基地もない。あるのは滝と森だけ。……のはずだった。初日。怪人バッタロイドは滝に打たれながら、「修行とは己に勝つことだ!」と叫んだ。二日目。「いや、洗濯はしないと臭うな……」近くの枝にジージャンを干す。三日目。「サラダだけじゃ力が出ん。」弁当を広げ、栄養バランスを考え始める。四日目。「悪の組織もDXの時代だ。」防水ケースにも入れずノートパソコンを開き、滝の音をBGMにオンライン会議へ参加。「進捗どう?」「現在、精神面をリファクタリング中です。」部下たちは誰一人意味がわからなかった。五日目。リンゴを片手に悟り顔でこう呟く。「ニュートンはリンゴで重力を知った。私は滝で水道代のありがたさを知った。」そして七日目。総統が様子を見にやってきた。「どうだ。心は鍛えられたか?」怪人は静かにうなずいた。「はい。」「何を得た?」怪人はゆっくりと口を開く。「悪より先に、洗濯・食事・パソコン作業をこなす生活力です。」総統は少し考え、「……それ、うちの組織に一番足りない能力だな。」と感心した。その場で怪人は幹部に昇格した。ただし肩書きは、『戦闘隊長』ではなく『生活改善担当部長』。以来、秘密基地には毎週、「タオルはよく乾かしましょう」「ノートPCを滝の近くに置かない」「サラダだけでは午後がもたない」という張り紙が増えたという。おわり
2026.07.04
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なんか今日、めっちゃ眠い。今日は何の日ソフトクリームの日通天閣の日七味の日波の日オロナミンCの日渚の日涙の日塩と暮らしの日NAOMIの日寿司ロボットの日渋沢栄一がお札になった日北里柴三郎がお札になった日津田梅子がお札になった日ペッパーライスの日アペロを楽しむ日くるみパンの日みたらしだんごの日ビースリーの日楸邨忌紅玉忌タイトル『涙味ソフトクリーム』通天閣の足元にだけ、夜になると現れる屋台がある。店主は「NAOMIおばあちゃん」。売っているのは、世界一溶けやすいソフトクリームだ。「人生と一緒や。立ち止まってたら、すぐなくなるで」それが口癖だった。ある夏の夜、一人の奇妙な旅人が店に現れた。アイスクリームのコーンをかぶり、通天閣を頭に載せ、肩にはたこ焼きの粉、腰にはなぜか栄養ドリンク。しかもマントには「波」。誰がどう見ても大阪をごちゃ混ぜにして人間にしたような姿だった。「おばちゃん、ひとつください。」その声は驚くほど優しかった。NAOMIおばあちゃんは笑って、一番大きなレインボーソフトを巻いて渡した。ところが旅人は受け取った瞬間、ぽろぽろと涙を流し始めた。「どうしたん?そんなにまずかった?」「違います……。」「実は私、全国の観光地を守るヒーローなんです。」「へぇ。」「でも最近はどこへ行っても映える写真ばかり撮られて、本当に街を好きになってくれる人が減ってしまった。」「へぇ。」「だから大阪だけでも、本当の笑顔を見たくて……。」「へぇ。」「あなたが笑ってアイスを渡してくれたら、なんだか安心してしまって……。」涙は止まらない。しかしその涙がぽたぽた落ちるたび、ソフトクリームはどんどん溶けていく。「早よ食べな!」「泣いてるので食べられません!」「ほな泣くな!」「感動してるので無理です!」通りすがりの人たちは、「なんやあれ。」「アイス食べながら号泣してる。」「大阪の新しい芸か?」とスマホを向け始めた。旅人はますます泣いた。ソフトはますます溶けた。最後にはコーンだけになった。NAOMIおばあちゃんは、新しいソフトをもう一本巻いて差し出した。「これ、お代はいらん。」「えっ、なぜですか?」「泣き顔見せてもろたから。」「そんな理由あります?」「大阪ではある。」旅人は笑った。涙は止まり、ようやくソフトをひと口食べることができた。「世界一おいしいです。」その夜以来、彼は毎年この屋台を訪れるようになった。そして必ず最初にこう言う。「今日は泣きません。」しかし毎年、一本目は感動で溶かし、二本目でようやく食べ終える。だから大阪では、彼のことをこう呼ぶ。「日本でいちばんアイス代が高くつく、無料サービス常連客。」 🍦おわり
2026.07.03
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今日は曇りで涼しい。ちょっと寒いくらい。内外タイムスの最上あい事件の記事を読んでた。殺人事件になるのは稀かもしれないけど、配信者とリスナーの間ではこんなことは珍しいことじゃないんじゃないかと思う。だってさ、ふわっちとかTikTokみたいなところはそういうところでしょお店のないキャバクラやホストみたいなもんだと思う。キャバクラ、ホストが規制されてもここは規制されないのはおかしいと思う。そしていつかまたこんな事件は起きると思う。今日は何の日半夏生一年の折り返しの日・真ん中の日ユネスコ加盟記念日救世軍創立記念日たわしの日タコの日布ナプキンの日うどんの日柿渋の日谷川岳の日全国なまずサミット・なまずの日アマニの日中央シャッターの日北海道米「ななつぼし」の日CELFの日夏の長野県産レタスの日おへそケアの日Life2.0の日風三楼忌タイトル:『谷川岳 七月二日のナマズ接待』七月二日。梅雨の霧が立ち込める谷川岳には、登山客の間だけで語り継がれる噂があった。「雨の日にだけ現れる、ナマズの山守に出会うと、一生食べ物には困らない」もちろん誰も信じてはいなかった。その日、登山歴二十年の佐和子さんは、山頂を目指して歩いていた。「今日は誰にも会わないわねえ」そうつぶやいた瞬間、道の向こうから、ぬるりと現れた。巨大なナマズの頭。イカのような足。背中には「ばらずし」と書かれた袋。腰には木のブラシと小瓶。胸には手書きの札。『7月2日』「えっ……今日は七月二日だけど?」怪人は何も言わず、静かにどんぶりを差し出した。中には湯気の立つ山菜うどん。「どうぞ。」意外にも声は、旅館の仲居さんのように優しかった。「いただきます。」一口すすった佐和子さんは目を丸くした。「おいしい!」出汁は深く、山菜は採れたて。しかも、食べても食べても麺が減らない。「どういうこと!?」怪人は照れくさそうにヒゲを揺らした。「山では、おかわりを言うのが恥ずかしい人も多いからね。」なんとも細やかな気遣いだった。その後も怪人は、転びそうな人には杖を貸し、靴ひもを結び直し、忘れ物を届け、疲れた人には冷たいお茶を出し、蜂が来れば低音で歌って追い払った。「すごい……山の守り神なんだ。」佐和子さんが感動すると、怪人は少し困った顔をした。「いやあ……」「実は違うんです。」「私は昔、旅館の接客係だったんですよ。」「接客が好きすぎて、定年後も辞められなくて。」「気がついたら山で百年以上、おもてなしを続けていたら……」「神様が**『そこまで好きなら山でやれ』**って。」「それでこの姿に?」「ええ。」「最初はカッパだったんですが、川魚料理ばかり食べていたら、だんだんナマズ寄りになりまして。」「いや、進化の方向がおかしいでしょう!」笑いながら別れようとすると、怪人は名刺を差し出した。そこには立派な肩書きが印刷されていた。谷川岳 山岳おもてなし課 課長補佐代理心得見習い(臨時)「肩書き、長っ!」「毎年ひとつずつ昇進してるんですが、役職だけ増えて仕事内容はずっとうどん配りです。」「給料は?」「きのこです。」佐和子さんは吹き出した。その日以来、彼女は毎年七月二日に谷川岳を訪れるようになった。山に会いにではない。履歴書を書き直しても、なぜか毎年「課長補佐代理心得見習い(臨時)」のまま昇進できないナマズさんを、励ましに行くためである。おわり
2026.07.02
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7月です。今日はいい天気。久しぶりに半袖短パンで会社に行ってきました。でも明日から涼しくなるらしいですね。今日は何の日海開き山開き国民安全の日更生保護の日こころの日東京都政記念日童謡の日銀行の日クレジットの日弁理士の日建築士の日郵便番号記念日東海道本線全通記念日山形新幹線開業記念日名神高速道路全通記念日函館港開港記念日ウォークマンの日鉄スクラップの日健康独立宣言の日壱岐焼酎の日琵琶湖の日JUNET記念日テレビ時代劇の日井村屋あずきバーの日じゅんさいの日ナビの日ファシリティドッグの日さしみこんにゃくの日ポイ活の日アマタケサラダチキンの日麦チョコの日貼り合わせキッチンスポンジ・キクロンAの日冷コーの日いいWAの日内科の日アロマフレグランス「ANNE」の日ふくしま夏秋きゅうりの日資格チャレンジの日釜飯の日あずきの日省エネルギーの日Myハミガキの日もったいないフルーツの日モラエス忌橄欖忌今日はめちゃ多いな。タイトル『夏休み最後の駅長』八月最後の日。湖畔の小さな桟橋には、毎年決まって現れる駅長がいた。もちろん、人間ではない。丸いお腹に古びた駅長帽、首には大きなヘッドホン。手には年季の入ったカセットプレーヤー。その名は**「レイク駅長・ガメゴン」**。彼は一日中、カセットテープを聞きながら、子どもたちを笑顔で迎えていた。「駅長さん、そのテープ何が入ってるの?」少年が尋ねる。ガメゴンは少し照れくさそうに言った。「夏の音だよ。」子どもたちは耳を傾ける。「セミの声?」「違う。」「SLの汽笛?」「それも違う。」「じゃあ、波の音?」ガメゴンは首を横に振った。「君たちの笑い声。」実はガメゴンには不思議な力があった。子どもたちが心から笑うたび、その笑い声はカセットテープに録音される。テープがいっぱいになると、その夏は終わる。だから彼は毎年ここへ来ていた。湖で遊び、汽車を眺め、ラムネを飲み、アイスを落として泣き、また笑う。そんな何気ない夏を、一つ残らず録音するために。夕方。最後の笑い声が録音されると、「カチャン。」とオートリバースが止まった。ガメゴンは満足そうにうなずく。「今年も、いい夏だった。」そのまま森へ帰っていった。翌年。また子どもたちが集まる。「駅長さん!今年も来た!」ガメゴンは新しいカセットを取り出そうとして、ポケットを探る。帽子の中も探る。お腹のポケットも探る。ない。「あれ?」さらにリュックもひっくり返す。やっぱり、ない。青ざめるガメゴン。「しまった……去年のテープの上から録音しちゃった……。」子どもたちは一瞬静まり返ったが、すぐに大笑いした。「じゃあ今年の夏は、去年より面白かったってことだね!」ガメゴンもつられて笑った。その瞬間、どこからともなく聞こえてきた。「カチッ。」録音ボタンは、ちゃんと押されていた。ただし今年は——カセットではなく、子どもたち全員の思い出の中で。おわり
2026.07.01
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