2026.09.19
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カテゴリ: AI小説



今日は曇り。
雨予報だったが曇り。
朝からちょっと暗い。
午前中のうちに宅配が届いた。
ちょっと前にアマゾンで注文していた紙パック入りのコーヒーだ。
最近、こういうコーヒーにハマってて、各社のを飲み比べている。
でもあまり高いのには手を出せない。
今日来たのは6本入りのやつ。
他の荷物もあったので大きい紙袋に入ってきた。

まぁ、こんなことはよくあるね。
カッターがなかったのでハサミで開けて中身を出そうとしたら、
あれ?
なんか隙間がある。
んで取り出してみたら、6本入りのはずなのに5本しか入ってない。
こんなことある?
と思って、アマゾンに問い合わせてみた。
返品でもいいんだけど、もう一本送ってもらえるならそれでいいよ。
っていうつもりだった。
が、この商品は返品ができない商品なので、
もう1回送るか、返金をするということだった。

なので、とりあえず返金してもらうことにした。
なんか得した気分だ。
アマゾンではたまにこういうことがある。

今日は何の日

国際レッサーパンダデー

9.19 いけんの日(平和への思いを忘れない日)
遺品整理の日
クイックルの日
九十九島の日
育休を考える日
九十九島せんぺいの日
うま919日
ピーコック魔法瓶のクジャクの日
吊り足場「クイックデッキ」の日
愛知のいちじくの日
クレープの日
シュークリームの日
熟カレーの日
松阪牛の日
共育の日
いいきゅうりの日
イクラの日
食育の日
熟成烏龍茶の日
オコパー・タコパーの日
同窓会の日
子規忌
歯ヂカラ探究月間

タイトル『魔王の遺言は、最後まで読むこと』

魔王を倒した報酬は、城一つだった。
ただし、雨漏りが七か所。
暖炉には鳥の巣。
蔵書の半分は、触ると噛んだ。
「赤字じゃない?」
リタが言うと、使い魔のポポは床のビスケットを拾った。
赤茶色の毛並みに、白い耳。首には、師匠の形見の方位磁針を下げている。森で迷ったときは役に立つが、屋内では菓子の屑を拾う仕事しかしない。
リタは勇者ではない。
勇者一行に雇われた、荷物持ち兼、魔法道具の修理係だった。
魔王との戦いで勇者の剣が折れたので、予備の杖を投げた。それが魔王の足に引っかかった。
魔王は転び、階段を落ちた。
長い階段だった。
その結果、討伐の功績はリタに認定された。
勇者は不満そうだったが、城の修繕見積もりを見ると、快く権利を譲ってくれた。

*

書斎を片づけていると、机の引き出しから遺言が出てきた。
〈我を倒した者へ〉
いかにもな書き出しだった。
〈玉座の下に、我が財宝を隠した〉
リタは立ち上がった。
ポポが裾を引いた。
「あとで読むって」
ポポは離さなかった。
仕方なく、続きを開く。
〈ただし、玉座に座ってはならぬ〉
リタは座り直した。
〈あれは、座った者を次の魔王にする〉
遠くで、椅子を引く音がした。
この城には、リタとポポしかいないはずだった。

*

玉座の間には、誰もいなかった。
黒い玉座が、階段の上にあった。
昨日までは真正面を向いていたと思う。
今日は少し、入口のほうへ向いている。
リタは近寄らずに戻った。
遺言の続きには、こうあった。
〈最初は、ただの椅子に見える〉
「もう、その段階は過ぎてる」
〈座らせるためなら、何でもする。気をつけろ〉
下の階で、湯が沸く音がした。
書斎に戻ると、机の上に茶が用意されていた。
その前に、黒い椅子があった。
背もたれには、柔らかそうなクッションまでついている。
リタは床に座って飲んだ。

*

それから三日、玉座はつきまとった。
本を読むために椅子を引けば、黒い玉座。
台所で踏み台を探せば、ちょうどいい高さの黒い玉座。
便所の扉を開けたときは、さすがに閉めた。
「そこまでやる?」
遺言には、魔王の対処法も記されていた。
〈燃やした。燃えぬ〉
〈砕いた。翌朝には戻っていた〉
〈崖から捨てた。先に寝室へ帰っていた〉
頁が進むにつれ、筆跡が荒れている。
〈客を招いたが、誰も座らぬ。なぜだ〉
その下には、別の日に書き足したらしい一文。
〈先に殺そうとするからだ、と侍従に言われた〉
リタは少しだけ、死んだ魔王に同情した。
最後の頁には、ほとんど紙を破るような筆圧で書かれていた。
〈私はもう立てない〉
リタは、しばらく黙った。
魔王は玉座から立ち上がり、勇者たちと戦ったはずだ。
では、あの魔王が階段を転げ落ちたとき、玉座に残っていたのは。

*

夜になり、リタは玉座の裏側を調べた。
床に寝そべり、蝋燭を差し入れる。
黒い木材だと思っていたものに、細かな爪があった。
背板には肋骨。
脚には、膝。
肘掛けには、握り潰された指。
そして座面の下に、薄く開いた唇。
「……読んだか」
リタは悲鳴を飲み込んだ。
唇が動いた。
「最後まで」
「あんたが、魔王?」
「前の、だ」
椅子の中で、何かが軋んだ。
「座った者は魔王になる。使った魔力のぶんだけ、少しずつ、この椅子になる」
「じゃあ、私たちが倒したのは」
「私の次に座った男だ。あれも、自分の脚と椅子の脚の区別がつかなくなりかけていた」
リタは黒い脚を見た。
四本だと思っていた。
その奥にも、何本もあった。
「何人いるの」
「もう聞くな」

*

リタは城の本を読みあさった。
ポポが眠り、茶が冷え、窓の外がまた明るくなっても読んだ。
玉座を壊す方法はなかった。
呪いを移す方法なら、いくらでもあった。魔法使いという連中は、問題をよそへ運ぶことに関しては熱心らしい。
リタは、初めて習った修理魔法の頁に戻った。
折れた杖をつなぐ。
割れた器を戻す。
壊れたものを、壊れる前の姿へ。
右手には師匠から受け継いだ彫刻入りの杖。
左手には、練習用のただの木の棒。
リタは二本を床に並べた。
木の棒に、修復の呪文をかける。
切り口から、小さな芽が出た。
「……そうか」
ポポが顔を上げた。
「この棒にとっては、切られたときが、壊れたときなんだ」
リタは黒い玉座を振り返った。

*

呪文を唱え始めると、城じゅうの扉が閉まった。
玉座が逃げた。
四本では足りない脚を床に突き立て、壁を上り、天井に張りついた。
座面の下で、幾つもの口が開いた。
〈よせ〉
〈我を消す気か〉
〈助けてくれ〉
どれが椅子の声で、どれが人の声なのか、わからなかった。
リタは杖を握り直した。
「壊れたところを、直すだけ」
黒い塗装が割れた。
その下から、白い木肌が現れた。
肘掛けが枝に。
脚が根に。
幾人もの老人が、ぼろぼろと床へ落ちてきた。
王冠をかぶった者も、鎧を着た者もいた。誰も魔法を使わなかった。膝を抱えたり、自分の指を曲げたりしていた。
最後に一人、床へ落ちた。
昨日リタが倒したはずの魔王だった。
彼は自分の脚を見て、泣きだした。
その頭上で、木は天井を破った。

*

春には、城の真ん中に大きな木が立っていた。
元魔王たちは、城で暮らしている。
帰る国がもうない者が多かったし、修繕には人手が必要だった。
一番古い魔王は庭仕事を好んだ。いちばん新しい魔王は階段を嫌った。
リタは書斎の窓辺で、ようやく遺言の残りを整理していた。
巻物の端が貼り合わされている。
蒸気で剥がすと、隠れた一行が出てきた。
〈なお、玉座の下に財宝があるというのは嘘だ。近くまで来てもらいたかった〉
「知ってた」
庭から、ポポの鳴き声がした。
見下ろすと、木に実がなっていた。
黒く、つやつやしている。
一つ拾い上げたポポが、首をかしげた。
小さな背もたれ。
小さな肘掛け。
きちんと揃った四本の脚。
リタは窓を開けた。
「ポポ、それ、座っちゃだめ!」
庭の向こうで、栗鼠が一匹、尊大に足を組んだ。

おわり

なかなか面白かった。







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最終更新日  2026.09.19 19:00:03
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