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姉と妹 @ Re:ともたさんへ こんばんは。コメントいただきありがとう…
2025.06.12
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アニメ『アン・シャーリー』第10話 感想+イラスト

​シリーズ1作目・「赤毛のアン」パートが堂々の完結。
心に響いてくる素晴らしい1話でした!

簡単感想です。

※以下、原作シリーズを読んだ上で好き勝手語ってます。​
 今後の展開のネタバレの含みますので、未読の方はご注意ください!※


​​ ■マシュウ急死

アバンパート。ある朝にマシュウが心臓発作で急死してしまいます。

急死とは言いますが、発作で倒れるシーン/体調が悪くなってきている描写を重ねて来ていましたので、そのタイミングがここで来た、ということかと思います。

7話のラストで、原作にはない「アンちゃんの前で」一度マシュウが倒れるシーンがありましたが、
今回初めて「赤毛のアン」を純粋に追いかけている子ども視聴者の目線に配慮して、 脚本上で意図的に入れ込んだんだろうな、

アンちゃんに感情移入して鑑賞していた子どもには、すごくショックでトラウマになってしまってもおかしくない展開だと思います。
アンちゃんは16歳になってますが、第1話のアンちゃんと同い年(11歳)で見始めた視聴者は、まだ11歳なので。

ダイアナちゃんのアンちゃんへの心づかい、
マリラ&アンちゃんを気遣い、足繁く顔を出すリンド夫人…
大人目線では、ご近所さんたち各々が精一杯手を貸そうとしてくれる描写が心に残りました。


​■大学進学の断念、マリラとともに過ごす道の選択​

マシュウの死により気落ちしたマリラに、さらに視力悪化&失明の可能性が判明。
アンちゃんは奨学金を辞退・大学へは行かず、 教師として働きながらマリラの傍に留まる選択をします。

この話筋だと、普通はアンちゃんが可哀想に見えると思うんです。
せっかく、島で1人しか獲得できない希少な奨学金を獲得したのに、
自分を犠牲にして、家に留まらなければならないなんて…勿体ない!と。

ただ、 ​このシーンは全然悲劇ではないし、可哀想には見えない。​
アンちゃんがこの場面で、「家族を何より一番に大事にすること」を選べていることが非常に幸せなシーンだと受け取っています。

アンシリーズを読んでいて、今回のシーンのように、
筋道だけでは「悲劇」なのに、むしろ主人公たちが幸せに見えるシーン というのは、​他にもたくさん思い当たります。

もちろん、主役や周囲の人々がそれを望んでいたわけではないのですが、
アンちゃんが「曲がり角」と表現した通り、誰の意志や悪意でもなく、
時の変遷とともに、どうしても思い通りにならない事態は起こります。

その時に選択肢がある…自分で納得して、
いちばん大事にしたいものを選べることは、とても幸せなことだと思います。


「選択肢」ってなんだろうな?と思うと、私はやはり、
意識の中で、周囲の人々/物事への認識の広さ/深さ、何よりリスペクトが重要だと思っていて、
ひとつの事象をどれだけ多面的に捉えることができるか、 だと思っています。

今回のシーンだと、アンちゃんの意識の中でギルバートの存在は非常に大きくて、
彼がアヴォンリーに留まり、教員として働きながら進学資金を貯める道を示してくれてるからこそ、負の感情を持つことなく、この選択が出来ているのだと思います。

エイブリー奨学金は英文学にくくった選定だったため、アンちゃんが獲得しましたが、
クイーン学院で総合一位の成績(金メダル)を修めたのは、ギルバートです。
クイーン学院からは、他にも大学進学する子たちが居たと思いますが、
「一番進学すべき」ギルバートは、金銭面の事情で今すぐの進学は諦めました。

​彼の行動を、アンちゃんがとてもリスペクトをもって捉えてる。​
基本的にアンちゃんは、ギルバートのやることを絶対的に信頼していて、常に自身の行動のお手本にしているので、この局面で「納得して」一旦大学進学を諦める道を選べたんだな、と思います。

ギルバートの行く道は、
「家族都合の犠牲になり、大学進学を完全に諦める」道では決してなく、
「自力で資金を貯めて、大学へ進学する」道なので。


■ギルバートとの和解(&ギルバート像について)
アンちゃんが学校で働くつもりだという話を聞き、
既に決まっていたアヴォンリー小学校の教職枠(近い)を辞退し、アンちゃんに譲るギルバート。

いや…もちろん、アンちゃん&マリラのことを思いやっての優しい行動で、
なかなかできることではないですし、アンちゃんにも非常に感謝されて、
周囲のおばさま方(マリラ・リンド夫人)の信頼もがっちり掴むことになります。

ただ、なんだろう…
ギルバートが誰にでも優しい聖人みたいな人間かというと違うと思っていて。

​ギルバートにとって、アンちゃんは心底「女神」に見えてると思っています。​
彼女の、勉学で上を目指す気高さと、家族に対する愛情深さが、彼にとっては神秘的というか。

島で一人しか取れない奨学金を獲得して、とてつもなく高貴な存在となったのに、
マシュウが亡くなり、進んでマリラを独りにしない選択をする愛情深いアンちゃん…とか、
女神があまりにも見事に女神過ぎて、尊さが天元突破し、
スタオベ&感涙しながら「投げ銭した」 …みたいなイメージで受け取ってます。

資金面での支援をしろと言われても、大して力にはなれなかったと思うんですが、
…幸運にも、その時自分が手に持っていたんですよ!
女神を今いちばん輝かせることが出来るであろう、女神にとっての最強カードを!

アンちゃんに「譲った」というのもおこがましい…
「ギルバートは、『女神が使ってくれるなら!』と喜んで奉納した。」 感じですかね。

もちろん、ギルバートとしては何か見返りを期待した行動ではなかったと思うんですが、
女神(&周囲の人々)がめっちゃ喜んでくれて、
女神から過去の過ちを流す免罪符を賜り、
その上、 これから「仲良くできる」…と未来に一気に灯がともり、
​家に帰りつくころには、 一本筋の未来のビジョン(結婚)まで見えてた と思います。

和解シーンで、いきなり運命について語り出すギルバートのセリフについて。
​​妹は あまりに突拍子もなくて、『何言ってんだコイツ』ってなるから、
今回のアニメでは変えてくるんじゃない?」 と言っていましたが、​

私は 「ギルバートのやばいところは、このセリフを冷静に事実として述べているところ。
本気だから。大げさに言ってるわけでもなんでもなく、
本気で運命があると思って言ってるから。奴をなめない方がいい。
ここは、彼のキャラクター性として残してほしい!」
と思ってました。




アニメでは、 すごく爽やかなイイ感じで、上記のセリフをすらすらと述べていましたね。
夕日を映す水面がまぶしく輝いて… ​まるで世界に祝福されているようでした。​
(脳内BGM:歓喜の歌 byベートーベン)


​いやぁ~… アン・シャーリー10話、超良かったです!



それにしても…自分でも、なんでこんなに
(こじらせた)ギルバート目線​
でこの物語を鑑賞しているのか、よく分かりません。

妹曰く、 ​「ギルバートとかよく分からねぇよ!​
積み上げてきたエピソードと、奴のテンションが合致してないの。
アンちゃん目線で思い返すと、
黒板でなぐりつけるわ、謝って来てるのにさんざん無視するわ、
(ギルバートの)優秀さを勝手に敵視するわ、
命を助けられても仲直りを突っぱねるわ…
つくづくひどい唐辛子対応の歴史しかない のに、​
​​ なんでギルバートがあんなにアンちゃんLOVEなのか、
全然分からないの!」​



…私は、全然普通にギルバートについていける。
​​​アンちゃんは、女神だから…!​ ​​
話すことができない時期も、アンちゃんの行動言動を傍目に見ながら「女神…!」って勝手にもだえてたから。

たぶん、黒板で殴られたときに打ちどころが悪かったのと、
下のアングルからアンちゃんを見上げる形になったときに目線が定まって、
そこから許しを請う姿勢で5年間ずっとアンちゃんを見てたから、
​彼の中では采配を司る「女神」としか言えない存在になっている​ のだと受け取っています。


さてさて、 ​11話からいよいよ
ジャパニメーション未開の地「アンの青春」パートですね。​​
どんな映像になるのか、わくわくです。
そして双子の登場を心待ちにしています。

by姉(イラストby妹)




アニメ『アン・シャーリー』2025年 感想リンク

TVアニメ「アン・シャーリー」待機中!
第1話感想・ふたりのアン・シャーリー
第2話・第3話&OP/ED感想
第4話・第5話・第6話感想まとめ
第7話・第8話・第9話感想+アン&ギルバートイラスト
第10話 感想+イラスト
第11話・第12話・第13話 感想+カスバート家子供たちイラスト
第14話・第15話・第16話・第17話 感想
第18話・第19話・第20話 感想+ルビー・ギリス イラスト
第21話・第22話 感想+原作との相違点について(予想)
第23話 感想+ロイヤル・ガードナー描写について
最終回・第24話 感想+アン&ギルバート before&afterイラスト​
総括:アニメ『アン・シャーリー』と原作『アンの愛情』との相違点について





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最終更新日  2025.10.14 06:12:47
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