P-Blog アイデア&インプレッション

2003.12.05
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車検が切れと財政難もあり、愛車のプジョー309を廃車することにした。プジョーのトレードマークであるライオンのせいかどうか解らないが、ネコ足といわれる、しなやかな足回りの車である。山道も軽く飛ばすと、なぜか安定してくる感覚は、同じクラスの国産車には、まず望めない。だが、何軒もの買取店では、買取はせずに、有償で解体・廃車手続きをすると言われた。それではあまりにも、この車がかわいそうだと思い、埼玉県北部にある深谷市の古いシトロエン専門のお店 キャロル に、何十キロの最後のドライブをしながら、持っていく事にした。
まず、本当に、引き取ってくれるかどうかを確認するために、電話を入れてみた。そうすると、車種を聞いただけで、無料で引き取ってくれると言ってくれた。ラッキー。
また、私の住んでいる所から、陸運局まで歩いていける所なので、手続きも自分でできるので、これは幸いだ。ちなみに、他のお店は、廃車手数料を払って、でしか受け付けてくれないというお店が多かった。
中仙道(国道17号線)をひた走り、深谷市内に入る。古い木造校舎の商業高校の前を通り、消防署の次の交差点を左に曲がり、住宅地を抜けてしばらくすると、シトロエンやプジョーや小さな欧州車が並んでいる店が見えた。ここが目的地だ。
店自体は、今年で11年目だそうだが、ここの店舗は、今年の夏にオープンしたばかりで、噂に聞いていた、古いシトロエンが山積みされ、そこはまるで「シトロエンの墓場」と揶揄されていた印象と全く違って、ちゃんとした自動車の展示場になっていた。
今回は見に行けなかったが、近くに2箇所ある工場は、おそらく、噂どおりの様相を呈していると思われる。
駐車場に入ると、2CV、DS、CX、BX、AXなどなど、古いシトロエンを中心に、プジョー、フィアット、サーブなど欧州車のオンパレードだ。
受付に行くと、少し乱雑に椅子や机が並べられた待合室に通された。

私は、今朝電話した者で、以前からこの店の事を知っていたが、始めてこの店に来て、とても感動している旨を、店長に伝えた。
少し、軽く世間話をしてから、ナンバープレートを外し、鞄に入れた。そして、陸運局の手続きについて簡単な説明を受けた。これで、プジョー君ともお別れだ。
作業も一段落したので、再び、待合室に戻って軽くお茶をした。どうも、待合室が散らかっているのは、雑誌の取材で撮影をしたからだそうだ。その取材が実に面白い企画なのだ。
それは、出版社が、車を企画して販売しようというものなのだ。しかも、その車は、設計が古く、エンジンの構造上、クーラーの付かない車、オートマチックミッションが付かない車、パワーステアリングの付かない車に、新しいエンジンなどを入れる「リビルド」という手法により、車を蘇らせるのだ。それを、出版社が企画し、製作し、販売するという。
たとえば、シトロエン2CVとか、フィアット500など、エアコンやオートマチックが付くように設計されていない車に、スバルの軽自動車のエンジンを積み替える事で、エアコンもつくし、オートマにもなるというのだ。
いままで、スタイリングが好きなので欲しいと思っていた車なのに、オートマ専用免許しかなかったり、マニュアル車を運転したことがなかったり、夏場はエアコンなしでは辛いなど、阻害要因が多すぎて、手を出せなかった人に対し、オーナーになれるチャンスを与えようと言う企画である。
これは、二次的な効果もある。それは、環境にもやさしくなるという事だ。
まず、車を廃棄するのでなく、永く使おうという省資源性。一度潰して、再生させるというリサイクル方法もあるが、分別の問題や、リサイクルにかかる電力や燃料の事を考えると、潰してから再生する方法は、環境に対する負荷が大きいと考える事ができる。
次に、新しいエンジンを積むことにより、低公害に対応する事が可能となる。日本に輸入されたシトロエンHトラックは、全て設計の古いディーゼル車なので、既に東京都内で走れない。さらに、平成17年には、規制値をクリアしないと日本国内では走れなくなる。
そこで、ガソリンエンジンに積み替えたり、同じディーゼルエンジンでも、DPFなどをつけた低公害なものに積み替える事もできる。平成17年規制クリアというステッカーの貼ってある、シトロエンHトラックを見たらぶったまげるだろうなぁ。
さらに、運転ストレスを軽減することで、事故等を減らすなど、交通環境に貢献する。パワーステアリングにする事で、業務用として使うときに、オペレータの疲労を軽減する事が可能となる。加速や、ブレーキも強くできるので、日本の交通環境に適合できる。

だが、企画は面白いが、実際作ろうと思うと、かなりの技術力を必要とし、設計や製作を誰がやるのかという問題がある。
しかし、その問題も、クリアされているのだ。不況が続く中、自動車メーカーも、技術者の早期退職を奨めている。そこで、その人材を活用して、リビルドの設計、製作をするという。
さらに、追い風は、規制緩和である。その昔、本田技研工業が、2輪車から、4輪車に進出しようとするとき、政府から、強い反発を受け、後発メーカーが、4輪車の製造にこぎつけるのは、困難を極めたという。これは、今は昔の話になってしまった。
今、規制が緩和され、リビルドという形で、出版社が、自動車を製造、販売をする。メディア先行でのマーケティングや商品開発というビジネスモデルは、他の商品については、多少試みられているが、ついに自動車までたどり着いたか。という印象派隠せない。
古い車を、大切に乗り、先人たちの知恵を、そのままではないが、今の状況にあわせて、動く状態で体験できる。確かに少し特殊な世界かもしれないが、確実に顧客が存在し、小さいながらも、一カテゴリーとしてのマーケットが確立するのではと感じた。

私の愛車だったプジョー309も、この店になら、任せておけば、きっと誰かの役に立つだろう。
そんな想いで店を後にした。






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最終更新日  2004.08.12 11:35:31
コメント(7) | コメントを書く
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Re:シトロエン・リバイバルプラン...  
はじめまして。
実に興味深く読ませていただきました。
「リビルド」という手法で車を蘇らせるというのは、大賛成です。
こういうことがごく普通に、低コストでできるようになるといいですね。
(2003.12.06 00:23:41)

Re:シトロエン・リバイバルプラン??(12/5)  
うっひゃ~、たまりませんなぁ‥

古い日本車で スタイルのいいのありますよね
キューバのポンコツアメ車なんかの外観で
めっちゃ燃費がいいのとかも面白いし‥

潜在的に需要が多いような気がします
(2003.12.06 00:43:46)

Re:シトロエン・リバイバルプラン??(12/5)  
書き込みありがとうございます!!
くるま好きには、たまらないところですね。
一度行ってみたいっす。
定期的に訪問させていただきます。
(2003.12.06 08:33:50)

Re:シトロエン・リバイバルプラン??(12/5)  
shuiro  さん
はじめまして。
ログをたどって、なんとなく遊びにきました。

シトロエンのお店なのに、プジョーも引き取るんですね。
私もシトロエンmaniaで2台ほど持ってますが、コレクターの間では
30万円ぐらいの値段で古い良質な車(もちろんボディだけで、エンジンは
ひどいけど)が流通されています。そういう仕組みもなんだかフランス
オタクな人には受けているみたいですね。
使い捨てじゃない、プロダクトとデザインの関係が築いていけたら
物づくりとしては幸せだなと思うのですが・・・。

出版社によるリプロダクトが、話題づくりだけじゃなくて
きちんと機能したら面白いなあと思います。楽しみです。 (2003.12.07 22:59:07)

Re:シトロエン・リバイバルプラン??(12/5)  
非常に興味のある内容でした。私もプジョーを三日だけ所有した事がありましたが、フランス車にもはまってみたいと思っています。又いろいろ教えて下さい。今MGF
のハイドラサスにはまっています。 (2003.12.25 22:57:35)

Re:シトロエン・リバイバルプラン??(12/5)  
205GTI  さん
物の大切さをわかってくれる人が使ってくれるのが理想ですよね。商売本位で価値ある物が無価値と評価され処分されるのは悲しい現状です。205も大事に乗ってくれる人にタダであげたいと思ってます。 (2004.01.12 10:06:07)

どんなに古くても・・  
ジュテーム さん
我が2cvも早いもので今年22歳の誕生日を迎えますが、毎年夏に想うこと、、暑い!エアコンが欲しい! それがオートマのエアコン付だなんて、夢みたい!!! (2005.03.16 21:45:12)

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