P-Blog アイデア&インプレッション

2003.12.18
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都内某所で、小さな忘年会が行われた。参加者は、ある財団の理事、養護学校の造形教育の教員、画家兼養護学校の職員、漫画家兼店員と私だった。

この養護学校の造形教育の教員は、大きな造形物を作る大胆な指導が特徴である。手をいっぱいに動かして表現しようとすると、手の動きが、約1メートルぐらいストロークするので、大きな造形物が丁度いいという。写真でしか見ていないが、確かに、のびのびした作品である。学校の授業で、机の上で作る、多くの作品がこじんまりしているのとは対称的である。
その人の持っている個性的な動きに合わせて、作品の仕様を決定すれば、その人の才能が発揮できる。
そう、プロデュースをしてあげる事で、個性を発揮させる舞台を作るのだ。また、うまく、コーチングしてゆくことで、一つの大きな作品を作ることが可能となり、その結果が自信となり、その人の持っている個性がさらに伸びる。
しかし、障害児が大人になるにつれて、自立の名の元に、社会的規範に押し付け、本来持っている個性を殺してしまう事が多いという。実際、多くの教育の現場では、いかにして、社会に適応するかを、"躾ける"事に重点が置かれているという。それが、社会に対して、申し訳ないという、卑屈な思考に、陥れかねない。
これは、障害児ではなく、健常児の方が、顕著に現れているかもしれない。一つの枠や、一つのものさしに囚われ、常に周りの評価を気にして生きている人は、けっこう多いと思う。
しかし、社会に適応するまでのハードルが高いからこそ、出来る事もある。
それは、普通では、自然とやっているために、その行動のプロセスを理解できないが、障害やなにかが劣っている事により、普通の人には見えない行動を分析的に見る事ができるし、それを理論付けて説明できるし、意識的に行動することが出来る。

これは、あくまでも予想だが、この遅さにより、他のすらすらと台本を形だけ覚えてしまう俳優よりも、形だけでない深い演技になるのだと思う。
そういや、あるライターさんが「私は、一度も自分が文章が上手いと思ったことが無い。不得意と言ってもいい」と言っていた。不得意だからこそ、論理的、体系的に意識して、文章を書く。これが、プロとしての文章を書く事に繋がったのである。
不得意だからこそ、それを克服しようとする力、カバーしようという力になり。不得意だからこそ、得意な人に見えない、しくみが見える。だからこそ、同じ理論を使って、新しい事を発見したり、新しい何かを創造する事もできるし、技術を追求することもできる。
また、私がバイトをしていた、住宅設備の申請図面屋は、申請図面を書いたり書類を書くことが不得意だったからこそ、それをどうにかこなそうとしているうちに、他の人から、図面の依頼が来て、それがビジネスになっている。今はスタッフを何人も抱えて毎日忙しくやっている。

得意な人は、器用な凡人で終わる事が多いが、
不得意だからこそ、その道を極めたプロになれる。

また、養護学校の造形教育の教員は、耳を悪くしているという、その代わり、視覚と嗅覚そして、第六感が鋭くなったという。一直線でなくても、不得意があるからこそ、得意な事が出てくるという事もあるらしい。

いずれにしても、才能を発揮させるには、不得意を否定せず、不得意な事を認めるこどが必要なのだと思う。
そこから、スペシャリストへの道が開ける。





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最終更新日  2004.08.15 15:19:51
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