P-Blog アイデア&インプレッション

2004.06.03
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本日、改正著作権法が成立。CDの欧米からの並行輸入禁止は阻止された。その影で、書籍や雑誌に関することも改正された。
それは、、書籍や雑誌に「貸与権」を認めることも定めたのである。
貸与権はビデオやCDをレンタル店で借りる際、料金の一部を著作者に還元するものだ。今回の改正により、書籍や雑誌のレンタルにも著作権料が発生する。
つまり、これから、貸本屋を利用する場合、著作権料金を支払わなければいけないことになる。これは、著者からすれば、新たな収入源になるわけである。
そこで、気になるのが、マンガ喫茶の扱いである。マンガ喫茶は、大量の漫画本の蔵書を店内にて自由に読める飲食店だ。このマンガ喫茶の店内での書籍や雑誌の扱いだが、これが、貸与として認められた場合。マンガ喫茶を通して、利用者は著作権料を払う必要が出てくる。
レコードやCDも、レンタル店が出来たおかげで、販売枚数が減少した事があり、そのために、レンタル店を通して、著作権料を支払う法律になったといういきさつがあった。
蛇足だが、ここ10年ほどのCDアルバムのミリオンヒット連発は、レンタルショップの大量購入によりなしえた出来事である。つまり、レンタルをしたから、販売枚数が減るという事は、レンタル店が活性化すれば、成立せず、間違った仮設だったという事になる。
さて、レコード、CDのレンタル産業だが「貸与権」が認められた時に発生した出来事があった。それは、小さなレンタル店が淘汰され、大手のレンタル店が邁進したのだ。
今回の書籍・雑誌の「貸与権」が認められたことで、もしかすると、マンガ喫茶の再編が発生する可能性がある。

著作権者が儲かることにより、高品質なコンテンツを提供できる体制に近づくのは歓迎できるが、書籍や雑誌の貸与がビジネスになる事により、より、貸し出される本に、出版社が力を入れるようになり、そのために、売れる本だけが、売れる、貸し出される、その他の本は、店頭に並ばないという時代になる可能性をはらんでいる。
いろんな人の、いろんな考えがあって、それに出会うからこそ、本との出会いが楽しいのに、今以上に、書店で、その楽しみが減ってしまう。そんな時代にならないことを祈っている。

そして、その先には、有名作家が思い通りの本が書けないために、インディーズで本を出すという時代がくるのかもしれない。
これは、これで、読者としては、いい本が読めるようになるのだろうが、作家に多大なリスクを負わせる結果になるのではと予想できる。
音楽CDの場合、CDの生産が一時期より減少している。そのため、工場の生産設備が空き気味になっており、CDという特殊な製品のプラントだけに、急に止めたり稼働させたりする事が出来ず、無理やりでも、受注しないといけない状況があるという話を聞いたことがある。そのため、製造努力や、減価償却というファクターが重なって、CDのプレス費用が下がっているという。
しかし、本は、デジタル化、DTP化で、写植・活字、版下、製版という行程が省かれた事により、生産コストが下がったものの、紙代や製本の費用は、コストダウンが出来ず、CDのように、低コストで出版するようにはいかない。
その分、本を出版する事は、CDを出すより、かなりリスクが高い。
つまり、新たなインディーズ出版の時代が来た場合、そのリスクは、インディーズ系出版社や作家に重くのしかかると予想される。
そして、ただでさえ、遅れているという、書籍・雑誌の流通は、「貸与権」で、「レンタル一位の本は○○」というような、売り方の書店が増えたりして、さらなるメジャー化路線になるだろう。
そんなことになると、今以上に、小さくてもぴりっとした、本を売りにくい時代になるかもしれない。
「貸与権」は、もしかすると、マンガ喫茶だけでなく、出版社の再編、作家の再編に繋がるかもしれない。





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最終更新日  2004.06.07 00:31:06
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