P-Blog アイデア&インプレッション

2006.02.06
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ここんところ、東横インの検査後の改造による、法律や条例違反の件が盛り上がっているが。おそらく、低廉なビジネスホテルブームの中。採算性から考えると、もっとたくさんの事業者が行っている可能性がある。

とはいえ、なぜ、このようなことをしたのかということについて、単にルールを守らなかったから悪いと切り捨てないで、その原因を検証してゆかないと。今後も、もっと巧妙な手段を使って、同様のことを行うところが出てくるのではないかと思う。

東横インは、社長が、過去を振り返り、自分自身を知り、人生を前向きにいきいきと生活し、どんな逆境にあっても楽しく暮らす方法を気づくトレーニングをした事により、ホテルというサービス業で成功したそうで。そのお礼の意味もあって、内観というそのトレーニング施設に資金を出している。そのため、他の内観に比べ、ものすごく安い値段で、そのトレーニングが受けられる。

参考  東横イン箱根国立公園内観研修所

内観のうち、集中内観は、一定の期間、面接官以外とだれとも口を利かないで、

1.していただいたこと
2.してお返ししたこと
3.ご迷惑をおかけしたこと



これによって、会社経営やサービス業の基本的な精神を養うことも可能だ。

それなのに、なぜ、人様に「ご迷惑のかかる」法律や条令を守らなかったのかというのは、それなりに理由があるはずだ。

いや、もしかすると、法律や条令を守らなくても「ご迷惑がかからなかった」と思っていたのかもしれない。
もしそうなのであれば、法律や条令を作る過程や、それを実施する方法に問題があった可能性もある。

まず、今回の発端となった横浜のホテルだが。
問題の一つは、駐車場である。
条例で駐車場の設置を義務付けている。宿泊施設の駐車場の設置は、その地域により事情が違うが、路上駐車や青空駐車を減らす目的がある場合が多い。
しかし、道路行政があまりよくなく、慢性的に渋滞の多い神奈川県のしかも県庁のすぐ近くの都心部分で、しかも最近莫大な資金を投入して地下鉄を通したところで。こういう場所には、不必要な自動車が入り込まないようにするというのが、都市計画だと思うし。近くに公共駐車場もあるわけで、それをうまく活用をした方が、横浜市なり神奈川県の財源になるわけで。ひとつひとつのビジネスホテルなどの建物に駐車場を設置させるより、効率的だと思うのだが。それにも関わらず、条例で、駐車場の設置を義務付けている。
どのような形で条例が決まったのかは、わからないが、実情に合わない、合理性に欠ける条例のように感じられる面がある。
実情に合わないと思われているからこそ、守られない。

その他、多くの人の反感を買った、車椅子用の部屋だが、転用が利かない上、利用者が少なく、空室になるという事情がある。

ここで問題なのは「転用が利かない」という所だと思うんですよね。
ユニバーサルデザインを提唱するなら、車椅子の使える部屋も、車椅子専用にするのではなく、一般の部屋としても使えるような、兼用の部屋と設計するべきであろうし、それで許可をおろすべきであろう。
障害者の行動の自由を確保するという事はとても大切なことなのだが、そのために、使われない無駄な施設を作るというのは、権利の行使のしずぎとも言われかねない。
車椅子用の部屋に一般の人を入室させないのは、車椅子の方にはホテルとしてのサービスを提供できるのだが、普通の方にとってはホテルとして最低限のサービス(ホスピタリティ)を提供できないから入室させないのである。
そういう設備を、法律や条令を盾に設置を義務付けられるのは、ホテルとしてはたまったものではない。

だからこそ、車椅子の方も、普通に宿泊される方も共に、ホテルとしてのサービスが提供できる仕様を設定し、法律なり、条令に盛り込むべきだろうし、そういうデザインを提唱していくべきだろう。

その他、ロビーのスペースの広さを確保する条例などにも違反した改造をしたようだが。これも、広いロビーのスペースや会議室のスペースが必要がないというコンセプトのホテル形態なのに、条例などで義務付けられた事により発生した可能性がある。
東横インの改造が、防火や構造的なものなどで安全性や快適性が他の部屋と同様に確保されているのであるとするならば、宿泊客へのサービス的には問題はないだろうが、違反は違反である。
宿泊施設のビジネス形態は、様々なスタイルがあるのだが、それらの多様性を理解せずに、一律にある形態の宿泊施設をベースに、条例などを決めてしまったために発生した可能性がある。

もちろん、東横インがルールを守らなかった事は、良くないことだし。ルールを守らなかったことを叩くのは簡単である。
しかし、それでは、問題の根底にあるものは解決しないように思う。

なぜ法律や条例が守れなかったのかということを追求する必要があるし。守れない法律や条令の成立過程までも含めて問題が無いかを追求しないと、問題は解決しないと思う。
たとえば、もう少しルールを決める過程に、ホテル事業者などの現場の意見を取り入れたり。新しいスタイルが入ってきたときに、再検討するような仕組みが、無い、または機能していないとか、しくみがあるけど異様に時間やコストが掛かるということがあるために。検査の後に改造したほうが安いと判断されてしまったように思う。
おそらく東横インと同じように、法律や条令に対し、理不尽だと思っている経営者は山ほどいるはずで。法律や条令の制定や実施にうまくからめて行かないと、常に、違法行為予備軍を持ち続けることとなり。今度はもっと巧妙な方法で同様なことを行うホテル経営者が出てくるかもしれない。






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最終更新日  2006.02.07 03:43:56
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