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2025.08.07
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2025年8月 カノコユリ


199


サマーデイズ

この絵が刺さりまくるような人って、たぶん非人間的周波数ラヴァーじゃないかな。 笑
また、これを描いたジョージア・オキーフもきっとそういうタイプの人だったのではないか、と勝手にそう思っている。

今回はこの人のあるエピソードを紹介することが目的なのだが、その前にこの「サマーデイズ」という絵をお見せしたのは、これが作者の人物像(プロフィール)みたいなものを簡潔に要約してくれているような気がしたからである。
まず、赤茶色の山の連なりだが、これはアメリカ南西部の典型的な景色。
ジョージア・オキーフは夫であるスティーグリッツ(写真家)の死後、ニューメキシコ州のアビキューという半砂漠地帯の一角に移住し、98歳で亡くなる2、3年前までその地で暮らした。
花が描かれているのは、よく知られているように、それがオキーフの主要なモチーフだから。
では、鹿の頭蓋骨というのは何?
これも彼女のモチーフの一つだが、同時に趣味の一つでもある。
どうやら動物(主に牛や鹿)の骨を拾い集めるのが好きだったみたい。 笑
それだけじゃない。
ジョージア・オキーフという画家は、自他ともに認める石ぐるいでもあったそうだ。
「庭には自ら集めてきた何百個もの石が並べられ、とりわけのお気に入りは暖炉や居間のテーブルに飾られていた」という。
このことは徳井いつこ氏の『夢みる石』という本に書いてある。
もちろん、今回のメイントピックとも言えるエピソードもこの本に書いてあることである。
まとめるのが面倒なので、ノーカットでまるまるお読み頂こう。

来客があると、彼女は「遠足」と称して珍しい鉱脈が走っている渓谷や閉鎖された鉱山跡に案内し、いっしょに石を探すのが好きだった。あるとき遠足に同行した写真家のエリオット・ポーターは、オキーフが夢中になりそうな艶やかな黒い石を見つけた。彼はオキーフにゆずることより妻への土産としてもち帰ることを選び、自宅のコーヒーテーブルにうやうやしく飾っていたが、その年の感謝祭にポーター家に招かれたオキーフは、誰も見ていないことを確かめたうえで、この石をするりとハンドバッグに入れてしまったという。
「自分が本当に欲しくてたまらない物であれば、絶対に手に入れることができる」と公言していたオキーフをしのばせるエピソードである。

おそらく彼女の胸中には、この黒い石の持ち主として最もふさわしいのは自分だという思いがあったのではないか。
誇り高きコレクターなら、そう考えてもおかしくない。
さらに、晩年になって、彼女はポーターから盗んだその石を、ジョン・ロエンガードという写真家に自慢げに見せびらかしたりもしている。
これも根っからのコレクターだからこそのふるまいといえる。
あっぱれ、あっぱれ。 笑


ロエンガードの写真集の中の1ページ (「書肆とけい草」さんのサイトより)

たまたまこのロエンガードという人が撮った写真をネット上で見つけたので、UPしてみた。
右側の写真に写っている石が、たぶんその盗んできた石だと思う。
そして、左側の絵は晩年のオキーフが「私の最良の作品」と評した「青を背景にした黒い石」というタイトルの絵ではないかと思う。
おそらく盗んできた黒い石がモデルではないか。
彼女はこういう触り心地のいい丸みを帯びた石が好みだったようだ。


New Mexico Magazine より



エリオット・ポーターの写真はこのブログでも何度かUPしているが、1枚だけというのであれば、2020 1/9の記事をご覧あれ。
またしても石の写真ではあるが…


200



バラ輝石(ロードナイト)は、数霊的に気になる石だったので、岡山ミネラルマルシェに行った時も、いいのがあれば買いたいと思っていた。
が、その時はたしか研磨したやつしかなかったので、購入には至らなかった。
オンラインで石を買い始めてからも、いろんなショップを覗いてみたけど、だいたいマグロの切り身のような鮮紅色のブラジル産しか見当たらなかった。
そんな感じで半ば諦めていたところ、何かのきっかけで、たまたまこの石に巡りあった。

これを持っていたのは、鉱物標本の老舗としてコレクターや研究者の間でリスペクトされているあのホリミネラロジーさんである。
わしのブログの読者の中に鉱物趣味の人なんておそらくいないはずだから、「あの」なんて言う必要もないのだけれど、一応、ミネラル界隈では知らない人などいないというニュアンスを出すためにつけてみた。 笑
噂によると、鉱物女子のみなさんは、バッチリおしゃれをしてホリミネラロジーの店舗に赴くのだそうな。
まあ、ミネラルショップ界の聖地みたいなもんだな。 笑

オンラインショップの方は地味で品数は若干少なめながら、やはりこれぞホリミネ(勝手に略す)と唸るしかないような渋い石などを揃えておられる。
上にあげたペルー産のバラ輝石も、近頃ほとんど流通してないタイプの標本である。
こういうのを時々ポンと出してこられるところがさすがだ。
先日も、よそのショップが今ではほとんど扱ってないようなローズクォーツの多結晶標本で、サムネイルサイズのやつをさらりと並べておられるのを発見して、思わず涎が垂れそうになった。 笑
都会に住んでいて、ミネラルショーや石フリマなどにいつでも参加できる人であれば、今あげたような石でも比較的容易にゲットできるのかもしれないが、田舎に住んでいる者にとっては、オンラインショップだけが頼りなわけである。
そういうわけで、ホリミネさんの新着情報はマメにチェックしておきたいところだ。

さて、この辺で、肝心のその石、つまり、上にあげたペルー産のバラ輝石についてもちょっと触れとこう。
写真からでもなんとなくわかってもらえると思うが、こいつはホンマにちっちゃい。
横幅が2.5cmくらいのかわいらしい石である。
でも、造りが精巧というか、まるで米粒の上に絵を描く職人のような細工師が精魂込めて作りあげた工芸品みたいな趣きを呈している。
薄板状の結晶はそれほどまでにデリケートな造りをしているので、いつまで見ていても飽きない。
色あいはどうかと言えば、上の写真でほぼ実物どおりの色を出せたと思うが、実際はもう少しテリが控えめで落ち着いた感じのピンクかな。
まあ、要するに、ホリミネさんがつけた値段に見合うだけの標本ではあるなって感じ。
ついでに言っておくと、白っぽく見える鉱物は含マンガン方解石である。
バラ輝石自体もマンガンを含む鉱物(珪酸塩鉱物)で、名前は輝石となっているが、実際は輝石グループではないそうだ。
見た目だけで言えば、同じようにマンガンを含むロードクロサイト(炭酸塩鉱物)とかパイロクスマンガン鉱(珪酸塩鉱物)に近い鉱物ではないかと思われる。
あ、いけねえ、いけねえ。
つい調子こいて、鉱物オタクになり切ってしまったぞ。
誰も止めてくれんしな。
毎度のことながら、困ったもんだ。 笑








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Last updated  2025.09.03 12:59:18
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