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2025.08.27
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201


8/16 撮影


8/16 撮影


7/2 撮影


最初の写真は露地植えのサボテンである。
いや、露地植えというより、勝手に植木鉢から逸出して、地面で増え続けているサボテンと言った方がいいのか。
そのへんの経緯はもう誰も知らない。
いつの間にか、こうなっていたというしかない。

2番目と3番目の写真は今年、近所のSさんからいただいた鉢植えのサボテンである。

たぶんどちらも同じエキノプシス系だと思われる。

後は撮影の日付けを確認してほしい。
上の二つはどちらも8/16に撮影している。
ちょうど同じ日に咲いていたからである。
よく見ると、どちらも前日咲いた花が萎んでいるのが確認できると思うが、サボテンというのは、基本、朝に開いて、その日の夕方には萎む一日花である。
というわけで、上の2枚は第2幕の第2場というわけである。

じゃあ、7/2撮影の3枚目の写真が第1幕ってことね。
そのとおーり!
正確には第1幕第1場だね。
で、実はこの日に、露地組の方もちゃんとシンクロ咲きをしているのである。
つまり、このサボテンたちは、「いっせーのせ」で咲いているってわけだ。

またこのジジイの与太話が始まったワイ、と呆れ顔のあなたは思うかもしれない。
そんなあなたのために、もう一つ肝心な話を付け加えておこう。

時系列を確認すると、わしがSさんからエキノプシスの鉢植えをもらったのは、たしか5月の下旬頃だったと思う。
それからしばらくして、Sさん家のエキノプシスが一斉に開花する。
スマホのライブラリをチェックすると、これが6月

本来なら、この時、わしがもらった鉢植えも一緒に咲いてもよかったはずである。
もともと同じ場所で育っていたわけだから。
ところが、どうしたことか、ウチのサボテンはそれから1週間経っても2週間経ってもまったく咲く気配を見せない。
花芽はちゃんとついているのに、花茎が伸びてこないのだ。

その後、さすがに遅すぎると思ったのか、6月の終わり頃にSさんから指導が入る。
「水が足りてないんじゃない?この時期はサボテンでも毎日たっぷり水をやったほうがいいよ」
うーん、そうかな。
言われたその時は多めに水をやってはみたが、本来サボテンはそんなに毎日じゃぶじゃぶ水をやるものではない。
花が咲かない理由が他にあるのではないかと思い、ネットで調べてみると、日照時間のことが書いてあった。
開花期のサボテンは、一日に最低でも6時間は日に当てないとダメならしい。
そう言われてみると、午前中にあまり日が当たらない場所に置いていたな。
さっそく次の日から、置き場所を変えてみた。
その甲斐あってか、数日後にスルスルと花茎が伸び始めて、7月2日に最初の花が四つ咲いた。
なるほど、問題は日照時間だったか。
と、ここでフツーの人は考えるだろう。
しかし、わしは見逃さなかった。
鉢植えのサボテンの花茎が伸び始めた頃、露地組のサボテンの花茎も同時に伸びていたことを。
しかも、鉢植えの花が咲いたその朝に、きっちり露地組の花も咲いていたことを。
要するに、鉢植えのサボテンの方が待っていたのではないかとわしは思う。
露地組のサボテンとシンクロして、「いっせーのせ」で咲く時を。


202

先日、久しぶりにマンディアルグの『大理石』を再読した。
なんて言うと、「え?また、石の話かよ」とあなたはうんざり顔で呟くかもしれない。
けど、大丈夫。
今回はあえて石の話は一回飛ばすつもりで臨んでいる。 笑

『大理石』という小説は、別に大理石にまつわる本ではない。
「大理石の文鎮」とか、「大理石像」という言葉は出てくるけど、大理石そのものがモチーフになっているというわけではない。
たぶん、イタリアが舞台だからというので、大理石なんだろう。

簡単にまとめると、この本はフェレオル・ビュックという主人公がイタリアの各地をうろつく一種の幻想紀行小説というふうに言えるかもしれないが、今回はあえてその内容には深く立ち入らない。
訳者のひとりである澁澤龍彦が言うように、マンディアルグという作家はまさに「イメージの渉猟者」という呼び名がピッタリ当てはまるような人で、読者は次々と繰り出される珍奇なイメージの奔流にひたすら身を任せるだけで充分楽しめる。
そして、それらのイメージ創出の源の一つに、この作家の度をこした博物学愛好が挙げられることだけを指摘しておこう。
再び澁澤龍彦の解説に頼ると、こうなる。
「処女作以来、ピエール・ド・マンディアルグの幻想世界には、あたかも虫眼鏡で眺めたかのごとき細密描写によって捉えられた、昆虫や花や植物や、あるいは海の下等動物、たとえば蟹とか海星(ひとで)とか海胆(うに)とかいった、甲殻類や棘皮動物のイメージが頻々とあらわれるのである。」

ふうーっ。
これでやっと本題に入れる。 笑
実は、今回『大理石』を読み返していて、妙に気になった単語があるんだよね。
それは「海松露」という漢字で表されている。
ググってみると、「主に海岸の松林の砂中に生える球形のキノコ」とある。
うーん、ちょっと違うなあ。
というのも、ビュックは海岸から四、五十メートル離れた海中に潜って、岩に付着したこの生物を引き剥がすわけだから。
そして、夕食として、その大量の獲物をパンや葡萄酒とともにたらふく食べるのだが、その際に「褐色の藻と苔の生えた石のような殻をナイフの刃で断ち割り、殻のなかの凹みから、血の色をした肉のなかの眼玉のようなものを引きずり出す。」とある。
これ、どう考えても、貝類か、もしくはそれに似た生物だろう。

それで、こう考えてみた。
たしか、珍味として名高いトリュフの和名が「西洋松露」じゃなかったっけ。
ということは、「海松露」って、ひょっとして「海のトリュフ」ということじゃないだろうか。
で、再びググってみると、「海のトリュフ」→ 「ホヤの別名」ということが判明した。

さて、さて、ところで、ホヤって何だ?
名前はなんとなく聞いたことはあるが、詳しくは知らない。
たぶん食通の人とか酒飲みなら知っていると思うが、わしはこいつを一度も食べたことがないし、見たこともない。
それで、またまたグーグルで検索してみた。




どうやら、こんな感じの生物らしい。
漢字で書くと、「老海鼠」。
と言っても、海鼠(なまこ)の仲間ではない。
岩などに付着する「尾索動物」の一種で、貝でもないそうだ。
ゴツゴツした外見から、「海のパイナップル」とも呼ばれているらしい。
では、味はどうか。
「鮮度が良いと、さわやかな磯の香りと甘み、そして苦味、塩味、うま味の五味すべてを感じられる珍しい食材」とある。
酒飲みが絶賛するのもわかるような気がする。
ただ、時間が経つと、臭みがきつくなり、それはちょうどガソリンみたいな匂いだという。
というわけで、食べるなら、できるだけ獲れたてのやつをナマでいただくのがいいみたい。
日本では、三陸のリアス式海岸で養殖が盛んだそうだ。
けど、まあ、わしは東日本には親戚も知人もいないし、珍味好きでもないので、おそらく死ぬまでにこのホヤとやらを食べることなどないだろう。




これはオマケにあげてみた。
なんだかポットみたいな形で、マジ草。(←若者ぶってみた)
入水孔から入って出水孔へと出ていく海水の流れを考えると、生き物って、結局は水の循環マシーンだなと思う。
人間とて例外ではない。

* 文中に引用した『大理石』(人文書院)からの和訳は澁澤龍彦/高橋たか子 訳 です。





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Last updated  2025.08.28 06:38:20
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