inti-solのブログ

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2012.04.09
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カテゴリ: 災害
関電管内、夏は最大20%の電力不足 政府が需給見通し

同日に開いた原発の再稼働をめぐる関係閣僚会合で示した。原発の運転が再開されず、一昨年の夏並みの猛暑になった場合は、電力の使用が増えて供給力を上回り、19.6%が足りなくなると試算した。また、電力の使用が昨年を除く過去5年間(2006~10年)の平均になった場合、17.2%不足するという。
家庭での節電や企業の土日操業などを行い、電気の使用を昨夏と同じ程度まで抑えた場合でも、7.6%が足りなくなる。

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一見、もっともらしい試算を並べて「電力が足りないから原発再稼働を」というキャンペーンを張っているようです。
しかし、これまで1年にわたって、関西電力はいったい何を見て、何をやってきたのか、と私は問いたい。
福島第一原発の事故の後、東京電力は急遽代替発電所の整備を進めて、夏場にはとにもかくにも電力供給を確保しました。その間わずかに4ヶ月です。それでも、昨夏の時点では新潟の柏崎刈羽原発が何基か稼働していましたが、現在はそれもすべて停止しています。しかし、東電の今夏の電力供給力は原発なしでも5700万KWを 確保するそう です。
昨年夏の東電管内の最大電力は5000万KW未満でしたから、まず足りると考えて良いでしょう。東電の起こした事故は大いに批判されるべきですが、その後の電力確保については、打つべき手を打っている。

しかし、その間関西電力は何をしていたのでしょうか。あれは東電の事故だから、関電の原発は関係ないと、対岸の火事だと思っていたのでしょうか。震災の後しばらくの間はそれで済んでいたとしても、少なくとも夏場の時点では、原発の再稼働は容易ならざることであるということは、誰の目にも明らかでした。それでも関西電力は、原発が再稼働できなかった場合のための準備(火力発電所の増設など)を行わなかったのでしょうか。いざとなったら「電力の安定確保」を人質にして、「停電になりたくなかったら原発を稼働させろ」と居直るつもりだった、ということでしょうか。

原発が再稼働できないかも知れないという、かなり蓋然性の高い予測があるにもかかわらず、それに対する備えをせず、「夏場の電力が2割足りません」とは、ふざけるなと言いたい。去年、東電は3月の震災の後で発電所の増設を進めて、夏場には間に合わせたはずです。関西電力だって、今から夏場に向けてできることはやるべきでしょう。

そもそも、供給力2割不足という試算自体が、どこまで信頼の置ける数字なのでしょうか。

そんな馬鹿な、と思います。去年の最大電力は4922万KWです。歴史的な猛暑であった2010年夏、節電とは無縁の年でしたが、それでも最大電力は5999万KWでしたから、今夏の供給力5700万KWから見て不足は5%程度です。これは、昨夏程度の節電努力で充分に何とかなる数字と思われるのですが、いったいどこから13%
不足などという数字が出てくるのでしょうか。
その例から考えると、関西電力の20%不足という数字も、どうも過大見積もりの疑いを抱いてしまうのです。





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最終更新日  2012.04.09 23:59:17
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