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2019.06.08
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テーマ: ニュース(99394)
カテゴリ: 対中・対韓関係
主戦場 公式サイト



今頃になって、この映画の配給会社が東風であることを知りました。そうだったのか!!!
実は、東風のある社員(と言っても、小さな会社なので多分社員は何人もいないと思います)と知り合いで、色々お世話になったことがあります。

というわけで、この映画は見なくてはならないと思い定め、今日見てきました。
公開当初は連日満席だったそうですが、現在は落ち着いており、土曜日の今日も、8割の入り、という感じでした。予告編が始まってから入場したので、客席が暗くて、他のお客さんがどのような人たちかは分かりませんでしたが。

で、中身ですが、いろいろな意味ですごい映画です。まず、非常に面白い。そして、右派の早々たる面々の取材によく成功したな、というのが最大の驚きです。
もっとも、公開後になって、映画に登場した右派の論客たちが「騙された」と叫んでいるようです。ただ、どう見てもその主張には説得力がありません。監督の会見によれば、取材した7人のうち5人からは出演に関する「承諾書」を取っており、残る二人(藤岡信勝と藤木俊一)は、その承諾書の中身に不満があったため、これとは少し内容の異なる「合意書」を取り交わしていますが、いずれの場合も作品の評判がよければ、映画祭に出したり一般公開することもあり得ると伝えてあった、ということです。

そもそも、映画の中で右派の論客たちが主張していることは、私の知る限り、彼らの典型的、代表的な主張です。確かに、映画の編集は、相当大胆な切り取り方をしていますが、彼らの平素の主張を捻じ曲げたり、針小棒大な取り上げ方をしてはいません。
実際、登場した右派論客の一人、藤木氏は会見で映画内での自身の発言について、内容は「まったく改める必要もない」と回答しているそうです。

映画の中での彼らの主張は、「産経」や「正論」「WILL」「HANADA」など極右系メディアでよく見慣れたものであり、大半は、とりたてて新奇なものはありませんが、同時にほとんど見るに耐えないくらいグロテスクなものです。もっとも、加瀬英明の「人の本は読まない」発言は、ある意味で新奇な発言でしたが。そうだったのか(笑)いや、ぶったまげましたが。それで専門家、ですか。

※ただし、吉見義明を「知らない」、秦郁彦は「友人だが著書は読んだことがない」という加瀬の発言を、額面どおりに受け取ってよいかどうかは分かりません。本当に知らない、本当に読んだことがないのではなく、「そんな奴らは俺の眼中にない」という意味でそう言い放っているのではないか、という気もします。



かつて、米国下院で慰安婦問題で日本政府の謝罪を求める121号決議が提案されたとき、彼ら極右派は「ワシントン・ポスト」紙に「The Facts」なる意見広告を出したことがあります(その内容はほとんどこの映画での彼らの主張と重なります)。
その結果は、右派の言い分が受け入れられるどころか、逆に多くの米国議員の怒りを買い、同決議案はむしろ共同提案者を大幅に増やして、圧倒的多数で裁決されています。
つまり、彼らの「世界に向けて真実を発信」は、お仲間に向けて「世界に向けて『真実』を発信している愛国者」という姿をアピールすることが目的であって、実際にその「発信」の中身を読んだ世界がどう受け取るか、なんてことは考慮の外なのです。どこまで言っても自己満足の世界です。

今回の映画でも、彼らは言いたい放題のことを言い、かつこのうちの藤木と藤岡の両名には、監督は自身の出演部分の映像を事前に送って確認を求めたそうですが、特に異議申し立てはなかったそうです。自分たちの発言が酷い内容だと思っていないのです。それが、映画の中では反対派の反論と交互に取り上げられることで、つまり閉じたネトウヨ界の外側の言い分と並べられることで、否応なく自分たちの主張のグロテスクさ、説得力のなさを客観的に晒されて、狼狽して「騙された!」と叫んでいる、そういう状況でしょう。

ただ、この種の閉じた世界の狂信的主張を生み出すのは、必ずしも日本のネトウヨ界だけではない、とも思います。どこの国でも、一線を踏み越えたようなナショナリズムは存在します。トランプ万歳な米国人だって同根でしょうし、宗教やイデオロギーも同じ。左翼だって、この点に関しては色々自戒しなければいけない点は多い、と思います。閉じた「運動圏内」だけでしか通用しない言説では、支持は広がりませんから。

いろいろなことは考えさせられましたが、とにかく良い映画でした!





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最終更新日  2019.06.08 21:16:49
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