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2007年02月05日
第72回 中国の広告市場(その1)
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今日のまとめ
1.中国の広告市場は既に世界で3番目に大きい
2.今後はGDP成長より早いペースでの成長が見込まれる
3.中国の広告市場は都市に偏っている
4.中国人は最先端の広告媒体を活用し消費者に訴求している
5.テレビ、新聞が最も大きい媒体だが大手は上場していない
6.インターネット株は中国の広告市場の成長を買うのに適している
消費へのシフトがおこりつつある中国
中国の広告市場の規模は約300億USドルで米国、日本に次いで既に世界で3番目に大きい市場です。しかもモダン・アドバタイジング社の予想では中国の広告市場は年率16.3%で成長しており、これは中国のGDP成長よりかなり早いペースです。中国の広告市場が経済そのものより早いペースで成長しているひとつの理由はそもそも消費自体が中国の経済の成長より早く成長すると考えられているからです。
中国経済の歩みを振り返って見ると近年は高水準の海外直接投資の流入を背景としてインフラ投資や事業投資が経済のリーダーシップを握ってきました。その影で2003年くらいまでは個人消費はGDP成長より低い成長率に甘んじていたのです。しかし経済の成熟に合わせて中国の消費者も都市生活者を中心にかなりの富を蓄積しつつあります。今後、経済成長の担い手が次第に消費セクターに移ってゆくと考えられるのはこのためです。そこで今日から数回に渡って中国の広告市場について考えてみたいと思います。
中国の広告市場の潜在成長力
中国の広告市場の特徴
さて、中国では北京、上海、天津、広州などの都市住民と地方の住民とではかなり所得格差があります。地方の住民の所得は都市住民の半分から場合によっては4分の1程度しかありません。広告は所得や消費に密接に結びついたビジネスですから当然お金のあるところに集中するわけです。このため中国の広告売り上げの実に7割以上が都市で発生しています。さて、皆さんは中国の経済が先進国より遅れているので広告の媒体も昔風のメディアが主体だろうとお考えではありませんか?。
なるほど確かにテレビや新聞などのメディアも重要であることは間違いありません。実際、広告収入ではこれらのメディアが第1位と第2位を占めています。しかし成長率で言えばアウト・オブ・ホーム(戸外)広告の躍進が圧倒的に他を引き離しています。また、インターネットを媒体とした広告も急成長しています。このようにいきなり最先端の媒体を活用して消費者に訴求している点が中国の広告業界のひとつの特徴である点をよく押さえておいていただきたいのです。
中国のインターネットの普及状況
残念ながら中国本土の大手テレビ局や新聞社の殆どは現在のところ株式を公開していません。そこで中国の広告市場に投資しようとするとインターネット・ポータルの株を買うか、アウト・オブ・ホーム広告の株を買うということになります。そこで先ず中国のインターネット市場に焦点をあてることにします。下のグラフを見ていただきたいのですが、中国におけるインターネットの普及率はほぼ10%です。日本とアメリカの普及率はそれぞれ67%と70%です。つまり中国はまだまだ今後成長の余地を残しているわけです。因みにY軸の成長率は2000年~2007年の期間における成長を示しています。このグラフから読み取れるもうひとつのことは中国のインターネット人口は既に日本のそれを上回っているし、今の成長率を維持すれば早晩アメリカも追い越して世界最大になるという点でしょう。
なお中国のインターネット市場はもっぱら都市を中心とした現象であって、地方における普及は著しく遅れています。都市での普及率は約17%、地方は2%程度です。また、ユーザーの属性から分析するとインターネット・ユーザーは若くて高学歴なのが特徴です。独身と既婚者という観点からすると独身のほうが多いです。また学生がユーザー層の中で最大のグループであり全体の約35%を占めています。
インターネット広告市場
インターネットを媒体とした広告が中国の広告市場全体に占めるシェアは何%か?ということに関しては色々な調査会社の調査結果にかなりばらつきがありますが大体1.5%から4%の範囲内に収まっています。インターネット広告市場は大別してポータル・アド市場とサーチ・アド市場の2つに分けられます。ポータル・アド市場はブランド・アド市場などと呼ばれる場合もありますが、要はヤフーなどのポータル・サイトのバンナー広告などをイメージして頂ければ良いと思います。一方、サーチ・アドはグーグルのように検索結果に絡めた広告のことを指します。現在の両者のシェアは下のパイ・チャートのようになっています。なお、ポータル・アド市場は今後年率35%程度で成長し、サーチ・アド市場は50%程度で成長すると考えられます。
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最終更新日 2007年02月05日 16時00分56秒
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