2008年03月24日
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■今日のまとめ

1. 新興国の株式市場は年初から下がっているところが多い
2. 業績予想にもかなり変化が出た国が多い
3. PEGレシオは全般に下がった

 米国のサブプライム問題の余波を受けて新興国の株式市場も大きな調整を入れる市場が相次ぎました。加えて先進国の経済成長見通しの暗転で新興国の企業の業績見通しにも変化が出ました。
主な修正点としては:

1. 輸出型企業を中心に業績予想が修正された
2. 金融市場に収益が左右されやすい業種で業績予想が修正された
3. 原油高等商品相場の水準を反映させて業績予想が修正された


これらのことから今年の年初の時点での新興国各国のPEGレシオ(*)と3月20日現在のPEGレシオでは極めて大きな変化が出ています。

新興国のPEGレシオ

新興国のPEGレシオ2

 チリの市場は年初から7%程度下落しましたが業績予想が下方修正されたため、PEGレシオは悪化(=増大)しています。相変わらず新興国の中で最も割高な市場です。

 メキシコの市場は年初から3%程度の調整となっています。メキシコは米国に隣接するため米国経済への依存度が高く、業績予想は下方修正されています。これを受けてPEGレシオは大幅に悪化し、現在ではチリに次いで新興国の中で2番目に割高な市場になっています。

 トルコの市場は年初から28%程度の大きな調整となっています。業績予想は下方修正されましたが株価の下落の方が急激でしたのでPEGレシオは1.4から1.1へと改善しました。

 韓国の市場は年初から13%程度の調整となっていますが業績予想も少し下方修正されました。PEGレシオは0.92から0.85へと若干改善していますが他の国の水準調整が大きかったため、相対的には割高さの順位が上がり、これまでの割高な順で第7位から今回は第4位へと繰り上がりました。

 インドの市場は年初から25%程度の調整となっています。業績予想もITアウトソーシング企業を中心に下方修正されました。業績予想の下げより株価の下落の方が急でしたのでPEGレシオは1.05から0.84に改善しています。

 南アの市場は年初から3%程度の調整を見ました。業績予想も堅調です。したがってPEGレシオも比較的一定で、0.86から0.78へと下がった程度です。

 台湾の市場は年初の水準とほぼ横ばいです。一方、米国経済の減速を受けて業績予想は下がりましたからPEGレシオは逆に上昇しています。もはや世界で最も割安の市場ではなくなりました。

 マレーシアの市場は年初から17%程度の調整となっています。一方、業績予想は改善を見ましたのでPEGレシオは大きく改善しました。

 インドネシアの市場は年初から11%程度下げています。業績予想も少し悪化した結果、PEGレシオはほぼ一定でした。

 中国の市場は指数にもよりますが年初から21~25%程度の調整となりました。業績予想の下方修正はごく僅かです。従ってPEGレシオは0.84から0.66へと下がり割安感が強まりました。



 イスラエルの市場は年初から19%近い調整となりました。一方業績予想は堅調です。したがってPEGレシオは0.87から0.5へと改善しました。

 タイランドの市場は年初から4%程度の調整です。業績予想にも余り変化はありません。

 ブラジルの市場は年初から8%程度の調整となりました。一方、業績予想は上方修正されていますのでPEGレシオは改善しました。

■まとめ

 現在、新興国のPEGレシオは割高なチリ、メキシコ、トルコの3国を除けばいずれも1以下に下がっており、たいへん妙味のある水準であると言えます。先進国との比較においても遥かに内容の良い新興国の株式市場がいつまでも現在のような極めて割安な水準で放置され続けるとは考えにくいです。







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最終更新日  2008年03月25日 13時06分10秒


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