2009年03月13日
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今日のまとめ

1. 中国政府は景気下支えのために必要な方策をとっている
2. しかし経済統計はその効果が限定的であることを示唆している
3. 景気刺激策は建設プロジェクトに重点を置いている

 ■中国は景気対策をやっている

 世界経済が極端な信用の緊縮を経験する中で中国政府は景気下支えのために十分な流動性を銀行システムに供給しています。

中国の銀行融資


また、先に開催された全人代でも4兆人民元にのぼる景気刺激予算が再確認されました。
 今回の不況が始まって以来、これまでに発表された世界各国の財政支出の拡大と金利引き下げ幅をグラフにしてみると下のようになります。GDPに対する財政支出が大きければ大きいほど(つまりグラフのY軸が上に行けば行くほど)政府が大胆な撒布を行っていることになります。

 またインフレ率を差し引いた実質金利(X軸)が左の方へ行けば行くほど利下げ幅が大きいことを示します。これを見ると財政的に裁量の余地が限られているインドの場合、主に金利操作によって景気のテコ入れを試みており、去年インフレに悩まされた中国の場合、財政撒布を中心に景気対策をおこなっていることがわかります。

世界各国の財政支出の拡大と金利引き下げ幅




財政収支


このため今後も追加予算が発表される可能性を残しています。


 ■経済統計を見る限り効果は余り出ていない

 しかし、これまでのところこうした一連の不況対策は中国経済のパフォーマンスには余り貢献していません。実際、2月の貿易統計は輸出が▼25.7%、輸入が▼24.1%とそれぞれ急減しています。

 また消費者物価ならびに生産者物価の急減はデフレ・プレッシャーが存在することを示唆しています。

中国の消費者物価指数と生産者物価指数


さらに1・2月の工業生産は前年比+3.8%成長にとどまりました。

中国の工業生産


1・2月の小売売上高は+15%と、12月の19%からさらに鈍化しています。


 ■建設関係が重点的に恩恵を受ける

 つまり結論的には確かに中国は世界の他の国々より景気対策をどんどん繰り出しやすい、有利な立場にあることは間違いないけれども、そうした大型景気対策の恩恵は中国経済の隅々までゆきわたっていないということです。

 そうであれば投資家として心掛けることは景気対策で集中的に恩恵を蒙るセクターがどこかを考えることではないでしょうか?

 先日の全人代で微調整、再確認された4兆人民元の景気刺激予算の使途は次のグラフのようになっています。

4兆人民元の景気刺激予算


 このグラフから言えることは「交通・発電・インフラ」と「震災復興」を足すと全体の63%に達するということです。つまり建設工事に密接に関係する支出項目が圧倒的に多いのです。中国政府がこの分野に注力する理由は非熟練工の余剰労働力の吸収に際して建設工事が有効であるからに他なりません。





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最終更新日  2009年03月16日 20時13分56秒


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