2010年02月15日
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今日のまとめ

1.ペトロブラスの人気は剥落した
2.超深海油田の開発を巡る不透明要因は減りつつある
3.長期に渡って高い生産量の伸びが期待できる

興奮が冷めたブラジルの石油業界


世界の石油関係者にとって2007年以降、ブラジルのリオデジャネイロ沖で相次いで大型油田が発見されたというニュースはとてもエキサイティングな出来事でした。ペトロブラス(PBR)の株価はどんどん上昇し、世界の大手石油会社の株の中で最も割高な水準までプレミアムがつきました。

その後、リーマン・ショックがあり、世界の石油の需要は低迷しました。これに呼応して最近ではペトロブラスの人気も剥落しています。実際、去年の12月以降、同社株のパフォーマンスはひときわ悪かったです。

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しかし株式市場での人気離散とはウラハラにブラジル石油業界の長期ストーリーはかなりしっかり描けるようになってきました。

最近の進展


先ず2008年の春頃までは世界の景気が良かったので深海油田の探索や生産に必要なオイルリグやサービス船などの供給がひっ迫しました。傭船料の高騰でちゃんと採算が合うような値段で契約が結べるか見通しが立たなくなりました。また造船所も一杯で納期が守れない可能性がありましたし、鉄鋼価格をはじめとした材料費も高騰しました。

ペトロブラスがリオデジャネイロ沖で進めている超深海油田の開発には無数の大掛かりな機材を動員する必要があります。大袈裟な言い方をすれば連合艦隊を編成して戦争をおっぱじめるような準備が必要となるのです。



ペトロブラスはなるべく手際よく次々に超深海油田からの生産を開始できるように使用機材の標準(スタンダード)化を進めています。

そういう長期に渡る大掛かりな傭船計画を策定する時期に首尾よく傭船市場が鎮静し造船所のキャパシティーに余裕が出来たことは同社にとって幸運でした。

また余りにリオデジャネイロ沖で次々に大型油田が発見されたことでブラジル政府が鉱区の入札を中止し、入札条件の見直しに入りました。

こうした政府の「心変わり」は時として石油会社に不利な条件をもたらしたり、開発のための資金計画に狂いを生じたりしやすいです。

その点、新しくブラジル政府が打ち出した入札方式はリーズナブルでフェアなものだと評価できると思います。

ペトロブラスって、どんな会社?


ペトロブラスは1953年にブラジル政府の石油開発機関として発足した独占企業です。

その後ブラジル政府は持ち株比率を引き下げ、現在政府は時価総額ベースで39.8%、投票権ベースで55%を所有しています。

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上のグラフのうち、紫色の政府保有部分は株式市場に出てこない死蔵された株です。流通株の39%を外国人が保有しており、ニューヨークでADRの形で投資されている比率が30%と最も高いです。

現在の生産高を世界の上場大手石油会社と比較するとペトロブラスの生産高はシェブロン・テキサコ(CVX)にほぼ匹敵する規模であることがわかります。

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ペトロブラスは現在既に世界のどの石油会社よりも深海油田での生産高が多いです。このことは同社の技術力の証しだと思います。

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また現在の生産と確認埋蔵量(=即ち将来の生産)の内訳を比較すると今後、超深海油田からの生産比率が上昇することが予測できます。

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ここ5年くらいの生産量の伸びを見てもペトロブラスは優秀です。

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しかもペトロブラスの場合、過去2年間に相次いで発見された大型油田の生産が向こう5年くらいの間に立ちあがって来るので、長期的に見ても高い生産量の伸びを維持し、世界の石油会社でもトップクラスの成長率を維持できると思われます。

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最終更新日  2010年05月11日 15時45分58秒


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